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パナソニックの除菌脱臭機ジアイーノ、業務用の出荷累計10万台を突破

業務用の空間除菌脱臭機「ジアイーノ」。左から24畳「F-JML30-W」、40畳「F-JDL50-W」、56畳「F-JDS70-W」

パナソニック エコシステムズは17日、空間除菌脱臭機「ジアイーノ」の業務用製品が出荷累計10万台を突破したと発表した。2013年に第1号を発売して以来約8年での達成となった。

1987年に旧三洋電機において、塩分の電気分解で生成される次亜塩素酸の高い除菌力に着目。カップ式自動販売機向けの除菌装置が開発された。これに使われた次亜塩素酸生成技術は、現在もプールの水や映画館などの空気の除菌、洗剤を使わないモードを備えた洗濯機などに応用されている。

空間除菌脱臭機のジアイーノは、食塩水を電気分解し、除菌作用の強い次亜塩素酸を内部で生成。適切な濃度にコントロールされ、その次亜塩素酸を含侵した除菌フィルターに空気を通過させて、浮遊菌などの除菌や脱臭を行なう。また、揮発した次亜塩素酸が、部屋に付着した菌に効果を発揮するという。

「ジアイーノ」の名前は、zia(次亜塩素酸)と、innovation(革新)を組み合わせた造語から付けられた。「次亜塩素酸で空気を除菌・脱臭することで空質環境を革新する」という思いが込められている。

空気清浄機は菌だけでなく花粉やハウスダスト、PM2.5などを含めた対策に用いられるのに対し、同社はジアイーノを「ニオイ・菌に特化し、高い効果を発揮」する製品として提案している。

パナソニックは2017年に家庭用ジアイーノも発売し、塩タブレットを自動投入する機能などを導入。2020年には、業務用に求められる長時間/連続運転に対応し、水道管と直結して自動給水することで日々の給水作業を省ける「水道直結型ジアイーノ」も発売している。海外では、2019年から中国、2020年には香港で業務用ジアイーノを販売開始した。

水道直結型の「F-JCT30-WZ」

ジアイーノのロゴマークには、新しいデザインを採用。空気の流れを示す波線や、ジアイーノの3つの特徴(次亜塩素酸の電解生成、浮遊菌へのパッシブ効果、付着菌へのアクティブ効果)を表現したもので合わせて「心」の文字もデザイン。業務用製品のほか、今後展開されるモデルにも採用される予定。

ジアイーノの新しいロゴデザイン

なお、家庭用ジアイーノについても、除菌ニーズの高まりを受けて2020年度の販売実績が前年比2倍以上に伸び、累計販売台数は20万台を突破した。以前よりも幅広いファミリー層に購入されているという。