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パナソニック、天井から除菌脱臭と加湿を行なうジアイーノ。オフィスや介護施設に

天井埋込形ジアイーノ FY-350JCD1

パナソニック エコシステムズは、次亜塩素酸技術による除菌と脱臭に加え、遠心破砕技術による加湿機能も備えた「天井埋込形ジアイーノ FY-350JCD1」を4月1日より発売する。オフィスやマンション共用部といった空間や、介護施設などでの利用を想定しており、価格は750,000円で、別売の専用リモコン「FY-SCGP1」は59,000円(いずれも税別)。生産は国内の春日井工場で行なう。

天井に設置するビルトインタイプの空間除菌脱臭機で、塩水を電気分解して次亜塩素酸を作り出す技術により除菌や脱臭を行なう。専用ダクトから清潔な空気を室内へ供給し、部屋ごとに本体を設置する必要なく複数の部屋で同時に運転できる。従来の床置きタイプは設置した空間で効果はあるが、部屋ごとに設置するのが負担との声があったことなどから天井埋込型を製品化した。適用床面積の目安は1台で最大125m2~(天井高は2.7mを想定)。

冬の乾燥対策として、加湿量を制御できる遠心破砕方式の加湿機能を新たに搭載。遠心破砕方式は、高速回転するドラムから遠心方向に吹出した水滴を壁面にぶつけて微細化する技術で、少ない水量で効率よく加湿ができ、カルキの付着による目詰まりがなく、加湿ユニット部の手入れが不要という点が特徴。加湿量は1,300ml/時(22℃/RH20%の場合)。HEPAフィルターも備え、室内に入り込んだ花粉や粉じんを除去する。

別売の専用リモコンにはCO2センサーを内蔵。1,000ppmを超えると、連動する別売の換気扇が30分間運転するブースト換気機能を持ち、在室人数が増加して換気量が不足した場合にも対応できる。

ダクトを分岐させることで給気口と還気口をそれぞれ8カ所まで設置でき、複数の部屋(最大125m2)を1台でカバー。1つの専用リモコンで8台までの複数台運転ができ、最大1,000m2の空間を同時制御することも可能となった。

別売リモコン「FY-SCGP1」
別売の専用給気ボックス「FY-BJSU06」

給排水は、本体に水道配管を接続することにより自動で行なえ、日々のタンクへの給水や、排水、塩投入作業は不要。

メンテナンスは、1年に1回の塩水パック交換とHEPAフィルター清掃、2年に1回のメンテナンスとしてHEPAフィルターと電極の交換など。モーターなどの補修部品の交換は5~10年で別途発生する。

本体サイズは1,180×575×331mm(幅×奥行き×高さ)、重量は44kg。電源は単相200V(50/60Hz)、定格消費電力は137W。風量は350m3/時。騒音は35dB。

同社は今回の天井埋込型をラインナップに加えることで、ジアイーノ製品の住宅以外への販売拡大を図る。さらに海外市場にも展開することで、2025年度には500億円規模までの事業成長(2020年度は124億円)を目指す。