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エアコンに陶器のような質感「ノクリア Z」。ダブルAIで快適を保つ

nocria Zシリーズ

富士通ゼネラルは、「ダブルAI」を備えたエアコン「nocria(ノクリア) Zシリーズ」を4月3日に発売する。価格はオープンプライス。6畳用「AS-Z221L」から、29畳向け「AS-Z901L2」まで9モデルを用意し、店頭予想価格は26万円~41万円前後(税別)。

最上位機のXシリーズで搭載している「ダブルAI」を、今回のZシリーズにも採用。さらに、「熱交換器加熱除菌」を不在時に自動運転する機能や、電気集じん方式の「プラズマ空清」などにより、清潔性や快適性に配慮した。

また、素焼きの陶器をイメージしたという表面仕上げのデザインも特徴。ファブリック(布地)調の表面加飾を施した既発売のSVシリーズと合わせて「クラフトデザインシリーズ」として展開する。

ダブルAIで、使う人に合わせた快適性。清潔さを保つ機能も

シリーズ新搭載の「ダブルAI」は、エッジ(本体)とクラウドの2つのAIを使用して高精度かつ高速なレスポンスを実現するというもの。

リモコンの操作履歴や、室内の温湿度、部屋(建物)の暖まりやすさ、冷えやすさ、気象情報など様々なデータを2つのAIが連携して学習。例えばダブルAI搭載エアコンが10万台あれば、使う人それぞれに合わせた10万通りの「オーダーメイド快適」を実現できるとしている。

複眼ふく射センサーを備え、日差しや降雪で温度が変化しやすい窓際など、室内の温度ムラを細かく検知。この収集データと過去の運転データ、気象情報などをAIが学習して、建物環境や日差しの影響などにより室内に温度ムラができる時刻、場所を予測。自動的に気流を吹き分ける。温度ムラが発生する前に先回りして気流を吹き分けるため、不快な時間を作らずに部屋全体を常に快適に保てるという。

そのほか、リモコンの操作履歴などからも、使う人の好みの環境をAIが学習。先回りして設定温度を変更する。

人の不在時に熱交換器を除菌、内部の清潔さを維持

内部を清潔を保つ、熱交換器加熱除菌にも対応。冷房/除湿運転の停止後、エアコン内部のハイドロフィリック熱交換器に発生した水滴で汚れを浮かせて洗い流し、55℃以上に高温加熱。湿熱効果でカビ菌や細菌を10分(熱交換器のお湯を55℃以上に保つ時間)で除去する。

これまでのZシリーズでは、同機能を手動で操作する形だったが、新モデルでは普段の生活パターンから、部屋にいる時間/いない時間をAIが学習。不在時に自動で除菌を行なう。準備/加熱/除菌の全工程にかかる時間は最大35分。

電気集じん方式のプラズマ空清ユニットも装備。空気中のウイルス、細菌、カビ菌、タバコの煙、花粉、PM2.5などの微粒子をプラズマイオンにより帯電させ、マイナスの電極板で強力に吸着。空気中に含まれる汚れの微粒子を除去することで、部屋の空気を清潔に保つ。フィルター方式に比べて目詰まりによる性能低下が抑えられるほか、プラズマ空清ユニットは取り外して洗うことができ、交換は不要。

室内機は、シンプルな外観は維持しながら、シボ加工や不揃いな着色により、素焼きの陶器特有の素朴な質感や凹凸を表現。表面の繊細な陰影を引き立たせ、設置した際にすっきりとした印象になるよう、正面を波文様の造形にした。

一般的に、高機能モデルでは本体サイズが大きくなる傾向がある中、ZシリーズにダブルAIだけでなくデザイン性の高さも加えた点については「前面パネルの一枚板の構成と、横方向の模様でスリムな印象を持たせながら、圧迫感を軽減させた(デザイン部 プロダクトデザイン部マネージャー 藤岡充央氏)」としている。

陶器のような質感を表現

「さらさら冷房」や、再熱除湿機能も搭載(29畳向け「AS-Z901L2」を除く)。冷房運転中に室温が設定温度まで下がった後も、自動で再熱除湿運転に切り替え、快適な室温をキープしながら除湿も行なう。猛暑に対応できるように、外気温50℃の過酷な環境下でも運転可能な設計となっている。

無線LANアダプタを内蔵し、専用のスマートフォンアプリからエアコンの遠隔操作や音声操作も可能。スマートスピーカーとの連携にも対応する。

室内機の本体サイズは、798×385×293mm(幅×奥行き×高さ)。ラインナップは、AS-Z221L(6畳用/冷房能力2.2kW)、AS-Z251L(8畳用/2.5kW)、AS-Z281L(10畳用/2.8kW)、AS-Z401L2(14畳用/4.0kW)、AS-Z561L2(18畳用/5.6kW)、AS-Z631L2(20畳用/6.3kW)、AS-Z711L2(23畳用/7.1kW)、 AS-Z801L2(26畳用/8.0kW)、AS-Z901L2(29畳用/9.0kW)。