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パナソニック、気象データを元に自動で最適に発電するエネファーム

家庭用燃料電池エネファーム

パナソニックは、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の戸建住宅向け新製品を4月1日に発売する。都市ガス(13A)タイプの熱源機一体型、熱源機別置型、LPガスタイプの熱源機一体型の3機種を用意する。

ウェザーニューズとの連携により、気象データを取得して自動で最適発電を行なう機能を搭載したエネファーム。ウェザーニューズが提供する「1kmメッシュ天気予報」をもとに日々の運転計画を作成して発電を行なう。さらに、「停電リスク予測API」を受信した場合には、自動的に発電モードを切り替えて停電に備えるという。

本機能の搭載により、深夜などエネファームが運転を停止している時間帯に停電が発生した場合でも、外部電源による再起動が不要。停電発生時でも安心して電気を使えるとしている。

このほか、エネファームとして初めてセルラー方式のLPWA(Low Power Wide Area)通信機能を標準搭載した。これにより全数のクラウド接続を実現し、各個体における稼働状況のリアルタイム把握が可能となった。

さらに、10年以上にわたるエネファームの施工や保守点検作業で培った東京ガスの経験とノウハウを活用した遠隔メンテナンス機能を実装。ソフトウェアの遠隔アップデートなど、保守点検作業の効率化を実現したという。

ガス供給が遮断した際、給湯が止まってしまうという課題も解決した。毎日1回、浴槽にためて入浴できる量のお湯をまかなうヒーター給湯機能を新たに搭載。

エネファームがガス供給の遮断を検知すると、台所のコントローラーにエラーメッセージを表示。手動でヒーター給湯に切り替えれば、貯湯タンクが空の状態でも約19時間後には40℃・約230Lのお湯が使える。ガス供給が復帰すると、自動でヒーター給湯を解除し、通常運転に戻る。

パナソニックによると、災害時の二次被害であるライフライン遮断のうち約9割を停電が占めており、ガス供給によるトラブルはわずか2%程度に留まっているという。

このような中、ガスから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて発電すると同時に、化学反応で発生する熱でお湯をつくることができるエネファームは、もしもの時の備えとして関心が高まっているとしている。

都市ガス(13A)タイプの発電出力は200~700W、定格発電効率はLHV40.0%、HHV36.1%。定格熱回収効率はLHV57.0%、HHV51.5%。停電時発電出力は最大AC500W。

燃料電池ユニットのサイズは400×350×1,650mm(幅×奥行き×高さ)、貯湯ユニットのサイズとタンク容量は熱源機一体型が700×400×1,650mm(同)、約130L。熱源機別置型が510×350×1,650mm(同)、約100L。

LPガスタイプの発電出力は300~700W、定格発電効率はLHV39.0%、HHV35.9%。定格熱回収効率はLHV61.0%、HHV56.2%。停電時発電出力は最大AC500W。タイプは熱源機一体型。

燃料電池ユニットのサイズは400×350×1,650mm(幅×奥行き×高さ)、貯湯ユニットのサイズとタンク容量は700×400×1,650mm(同)、約130L。