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暖房機器の火災原因は「可燃物の接触」。ダイニチが安全な使い方を公開

出火原因で一番多いのは「可燃物の接触」

石油ファンヒーターなどを手掛けるダイニチ工業は、火災を防ぐための石油暖房機器の使い方を紹介している。

同社は、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が行なった2010年度から2019年度までの暖房機器の出火原因の調査結果を紹介。最も多かったのが「可燃物が接触し着火」、次いで「給油口から灯油がこぼれて引火」「ガソリンを誤給油し出火」などが上位を占めているという。これを踏まえ、同社が石油暖房機器を安全に使うポイントとしてまとめているのが次の4点だ。

可燃物を暖房機器に近づけない

同社では、取扱説明書で、可燃物と暖房機器の距離目安を掲載。特に気を付ける可燃物は布類、スプレー缶、消毒用アルコールだと紹介している。

暖房機器と可燃物は距離を開ける

タンクのふたが閉まっていることを確認する

各メーカーとも、タンクのふたの閉止が音や目線、感触で確認できる。メーカーごとに確認方法は異なるが、ダイニチ工業製品の場合は「カチッ」という音や感触、しっかり閉まると赤い線が見えなくなるという方法で確認が可能。

給油口のふたがしっかりと閉まっていることを確認する

燃料の誤給油に気をつける

石油ファンヒーターや石油ストーブに使用できる燃料は、 灯油 のみ。農機具、除雪機、草刈機用の燃料である「ガソリン」「軽油」「混合油」などは石油暖房機器に給油しないよう呼びかけている。

電源コードの傷みを確認する

断線や中身の露出、根元やプラグのもたつきがないかを定期的にチェックする。

石油ファンヒーターや石油ストーブは、消費生活用製品安全法の特定製品に指定されており、2011年4月1日以降に販売されているものには以下のような項目が義務づけられているという。

・タンクのふたの閉止は、音や目視、感触で確認できる
・機器本体からタンクを抜いたとき自動で消火する
・燃焼中に一酸化炭素濃度が基準以上になった場合自動で停止する

このほか、製造後8年を超えた機器は、不具合なく使用できても点検または取り替えを呼びかけている。

ダイニチ工業ではタンクを抜くと自動で消火する機能を備える