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キングジム、シリーズ初の50mm幅広テープに対応し、利用シーンを大幅に拡大したテプラの最上位機「PRO」
2020年2月4日 14:29
キングジムは「テプラ」PROシリーズのパソコン・スマートフォン接続専用モデルの最上位機「テプラ PRO SR-R7900P」を2月20日に発売する。価格は59,800円(税抜)。
パソコンもしくはスマートフォンと接続して使うラベルライター。接続はUSBのほか、有線/無線LANを介して行なう。
従来の4mm〜36mm幅のテープカートリッジが使えるほか、新たに50mm幅のカートリッジに対応する。最大印字可能幅は47.9mmとし、これまでよりも文字を大きく印刷可能。テープをセットすると、本機が自動でテープの種類を識別し、テープに合わせた最適な設定で印刷するという。また、印刷フォーマットや特殊印刷メニューを自動で呼び出すため、各種設定をユーザーが操作する手間が省ける。
同社の開発担当・畑山 勇貴氏は、「大きな文字印刷が可能なため、注意表示や案内表示などを目立たせられるなど、表現力を向上しました」と語る。また、同じく常務取締役 開発本部長である亀田 登信氏は「これまでユーザーから、幅広への対応に期待する声を多くいただいております。特に、建築系など外での利用が多い方からは、幅広への声が多かった」と続けた。
そうした声と同時に、同社はインバウンド市場をも見据えて開発したという。
例えば幅広に対応したことで、最大5行の印字が可能になる。そのため、顧客に対する注意書きなどを、複数言語で表記しやすくなった。
また、対応するWindows用ソフト「SPC10」では、Google翻訳を使った翻訳機能を利用できるため、ラベルを作成する際に、多言語に対応しやすくなったとする。なお、専用のPCラベルソフトは「SPC10」のほか、Mac OS用の「SMA3」やスマートフォンアプリ「TEPRA LINK(iOS/Android OS用)を用意している。
さらに利用シーンに合わせて使い分けられるラベルレイアウトやデザインを専用サイトを通じて提供していくという。同「ラベルコンテンツ」サイトには、まず「建設/製造」、「観光/訪日」、「施設/保育園」、「整理/ファイル」の4シーンに最適なデザインコンテンツを、それぞれ9種〜68種ずつ用意。好きなデザインをダウンロードした上で、対応するテプラでの印刷が可能になる。また、同コンテンツは随時増やしていくという。
大容量45mの巻きのカートリッジを新開発
幅広のテープカートリッジに対応するだけでなく、新たに開発した大容量45m巻きの「EXロングテープカートリッジ」にも対応する。
従来の8m巻きの5本以上にあたり、大量に印刷する際にカートリッジ交換の手間が省け、従来品を使うよりもコストを抑えられるという。
なお「EXロングテープカートリッジ」の使用時には、専用のカバー(EXロングテープ専用ケース)を本機の脇に増設する形で使う。
開発本部長の亀田氏は、EXロングテープカートリッジのサイズについて次のように説明した。
「50mm幅のテープは、高さが従来テープの4倍になります。大きな文字で印字した場合は、長さも4倍になります。そのため従来のテープカートリッジでは、すぐにテープがなくなってしまいます。そこで、EXロングテープカートリッジを合わせて開発しました。50mm幅のテープを、気持ちよく使えるように、専用カバーもこのサイズになりました」
そのほかの特徴として、印刷スピードが約140%向上し、高速化したという。これは従来の最上位機種の約1.4倍の相当。
またカッター刃は別売の交換用カッター刃を購入したうえで、ユーザー自身が交換できるようにした(従来機では修理対応)。
本体サイズは約193×198×144mm(幅×奥行き×高さ)。重さは約2,900g。ヘッド構成は、サーマルヘッド(566dpi・300dot)、熱転写PRO印刷方式。カッターは、ハーフカット機能付きオートカッター(交換式)。同梱品は、試用PROテープカートリッジ、ヘッド・クリーニングテープ(SR50C)、EXロングテープカートリッジ固定用アタッチメント、ACアダプタ(AS2437)、USBケーブル、転写スティック、取扱説明書(保証書付)。