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パナソニック、冷凍食材を凍ったまま調理できるビルトインIHクッキングヒーター

 パナソニックは、凍った食材を解凍の手間なく焼き上げられる、ビルトインタイプのIHクッキングヒーター「Yシリーズ」9機種を、12月20日に発売する。3口IHでダブル(左右IH)オールメタル対応モデルから、2口IHで鉄・ステンレス対応モデルまでラインナップ。価格は順に310,000~445,000円(税抜)。

ダブルオールメタル対応IHクッキングヒーター「KZ-YP77K」

 ビルトインタイプのIHクッキングヒーター。グリル部に、凍った食材をそのまま焼き上げられる「凍ったままIHグリル」機能を新たに搭載した点が特徴。調理メニューは、「切身」「干物」「つけ置き」「とり塩焼き」「とりつけ焼き」の5種類で、冷凍される食材の中でグリル調理の頻度が高い、魚と鶏肉から選定したという。

 同機能では、まず運転スタート直後に最大火力でグリル皿の温度を一気に上げ、冷凍保存された食材の解凍を促進。その後、IHの細かな温度制御で中までしっかり加熱し、表面は適度な焼き色がつく約110℃、内面はしっかり火が通る約80℃で焼くという。

 鮭の切身4切れの場合、グリル皿にセットして約15分で焼き上がる。レンジで解凍してから焼き上げる場合と比較し
て、約4分の時短になるだけでなく、解凍の手間や洗い物の数も減らせるとしている。

凍った食材をそのまま焼き上げられる「凍ったままIHグリル」機能を新たに搭載
「切身」「干物」「つけ置き」「とり塩焼き」「とりつけ焼き」の5種類を用意する
まず運転スタート直後に最大火力でグリル皿の温度を一気に上げ、冷凍保存された食材の解凍を促進。その後、IHの細かな温度制御で中までしっかり加熱するという

 実際にタレに漬け込まれた、冷凍の鶏もも肉を「とりつけ焼き」モードで調理。フリーザーバッグに入った冷凍鶏肉をグリル皿に乗せ、モードを選択すると、調理時間は20分と表示された。庫内にはLEDを備えているため、調理中の食材の様子がわかりやすい。

 20分が経ち焼き上がりを見てみると、皮はほどよく焼き目がついていて美味しそう。カットして中を見てみると、きちんと焼けている。味も美味しく、パリパリの皮とジューシーなもも肉の食感が印象的だった。

冷凍鶏肉をグリル皿に乗せる。調理時間は20分
調理前。カチカチに凍っていた
庫内LED灯で調理中の様子がわかる
調理後。ほどよく焼き目がついている。中もきちんと加熱されていた

 グリル部の有効庫内高さは101mmで、市販のグリルパンやスキレットもそのまま入れられる。パエリアやプリン、パンなどの調理にも対応する。温度設定は、80~120℃の低温から、140~280℃の高温まで可能で、幅広い温度帯のオーブン調理ができるとしている。

 庫内はフラットで、天面まで360度拭くことができる。LEDで奥まで見やすく、手入れがしやすいという。

グリル部の有効庫内高さは101mmで、市販のグリルパンがそのまま入れられる
スキレットや取っ手が取れるフライパンなども対応
庫内はフラットで手入れしやすいという
温度設定は、80~120℃の低温から、140~280℃の高温まで可能で、幅広い温度帯のオーブン調理ができる

ハンバーグやホットケーキなど火加減が難しいメニューの調理をサポートする「焼き物アシスト」

 IH調理部では、火力調整が難しい焼き物メニューの調理をサポートする「焼き物アシスト」機能は表示部分を改良。ハンバーグやホットケーキ、餃子など焼き加減が難しいメニューの温度調整を自動でする機能で、予熱完了や食材を裏返すタイミングなどを音声と表示で知らせてくれる。

 新モデルでは、液晶でのお知らせ表示が従来の1回から3回に増え、見逃しを軽減するという。予熱完了のお知らせは、次の工程に移るまで繰り返し表示され、さらに使いやすくなったとする。

火力調整が難しい焼き物メニューの調理をサポートする「焼き物アシスト」。液晶でのお知らせ表示が従来の1回から3回に増え、見逃しを軽減するという

 会場ではハンバーグを「焼き物アシスト」で調理。メニューを選ぶと液晶に「予熱中」の文字が表示され、予熱が終わると食材を投入するようガイドされる。表面を焼く時間は5分と表示され、フタをして5分待つ。

 本体には温度センサーが搭載されているため、自動で温度調整され焦げ付く心配がないという。今回はハンバーグ2個を焼いたが、分量によって加熱時間は自動で変わるため、分量設定などは不要としている。

 裏面も5分焼いたら完成。焼き目はキレイにつき、中もしっかり加熱されていた。手動で温度調整するよりも簡単ながら、確実にキレイに焼くことができそうだ。

 焼き物アシスト機能に対応しているのは10メニュー。「ホットケーキ/ハンバーグ/冷凍ぎょうざ/手作りぎょうざ/お好み焼き/ポークソテー/魚のムニエル/ミラノ風カツレツ/スパニッシュオムレツ/フレンチトースト」をラインナップする。

ハンバーグを「焼き物アシスト」で調理
予熱完了や食材を裏返すタイミングなどを音声と表示で知らせてくれる
裏面まで焼き上げた後。キレイな焼き目がつき、中もしっかり焼けている

 Yシリーズは3口IHと2口IHを用意し、それぞれ本体幅75cmと60cmをラインナップ。カラーは、3口IHで本体幅75cm、ダブルオールメタル対応の「KZ-YP77」はシルバーとジェットブラックの2色展開。このほか幅60cmタイプや、シングル(右IH)オールメタル対応タイプ、鉄・ステンレス対応タイプなどはシルバー1色。

 幅75cmタイプの本体サイズは、752×570×230mm(幅×奥行き×高さ)。幅60cmタイプの本体サイズは、602×570×230mm(同)。いずれも電源は200V。最大火力は左右IHが3.2kW、グリル部が2.65kW。

3口IHで本体幅75cm、ダブルオールメタル対応の「KZ-YP77」はシルバーとジェットブラックの2色展開
ラインナップを拡充。2口 鉄・ステンレス対応タイプに幅75cmを追加した

 このほか、「凍ったままIHグリル」機能を省略した「YSシリーズ」も同時に発売する。幅75cmと60cmタイプを用意し、いずれも鉄・ステンレス対応。価格は290,000円~330,000円(税抜)。