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ダイキン、真夏の屋外に冷風を届ける屋外用エアコン「アウタータワー」

 ダイキン工業は、真夏に暑さが課題となる屋外空間を快適にする屋外用エアコン「アウタータワー SPP71AV」を、5月15日に発売する。価格はオープンプライス。想定価格は60万円前後(施工費・税別)。

屋外用エアコン「アウタータワー」

 4方向に幅広く冷風を吹き出す屋外用エアコン。駅前広場や屋外イベント会場、ビアガーデン、スポーツ施設、カフェのテラス席などでの使用を想定している。

 ターボファンによる4方向吹き出しと28.8m3/分の大風量で、本体から約3m離れた位置でも風速1m/分を維持できる点が特徴。従来の床置き形スポットエアコンでは実現できなかった、より広範囲での快適空間を創り出すという。

 本体はヒートポンプ式の熱交換で、周囲の気温より温度が8℃低く、除湿した冷風を提供する。屋外の暑熱対策として一般的な、ミスト発生装置や冷風扇のように気化熱を利用する製品と比べて、湿気を伴わない本格的な暑熱低減効果を得られるとしている。

設置イメージ

 設置性にも配慮し、室内機・室外機に相当するユニットは一体構造を採用。冷媒配管工事が不要で、電源工事と排水のためのドレンホース接続のみで設置できる。防水設計なため、従来のスポットエアコンを置けなかった屋外空間に置くことが可能。

 運搬時は本体付属の取っ手とキャスターを用い、容易に運搬・移設ができるとしている。据え付け時は別売品の固定用据付板を取り付けることでアンカーを打たずに転倒を防ぐことが可能。

 さらに、別売品の吹出口閉鎖材キットを取り付けることで、吹出し口を4方向から2方向・3方向へと変更できる。壁際での設置など、様々なシーンで利用可能としている。

吸い込んだ空気から取り除いた熱を天井面から上部に排出し、本体の側面から周囲に冷風を届ける

 デザインは、街の建物になじむタワー形の形状を採用し、屋外の開放的な雰囲気と調和するという。側面の角をなくし、子どもなど多くの人が集まる場所での使用上の安全性にも配慮した。

 同社は製品の開発背景として、近年猛暑を背景に真夏の暑い屋外をいかに快適・安全に過ごすかが課題になっていることを挙げている。高まる屋外の快適性ニーズに応える商品を目指して開発したという。

 なお同製品の試作機は2018年夏に、東京ミッドタウン日比谷など多くの人が集まる全国5箇所で展示し、効果や快適性を検証する実証実験を行なっていた。2018年10月には「CEATEC JAPAN 2018」で展示するなど、市場の声を聞きながら商品化を実現したという。