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パナソニック、業務用レベルの急冷ルームであら熱取りのほか、おかずを美味しく冷凍できるIoT冷蔵庫

 パナソニックは、お弁当のあら熱取りが5分でできる「はやうま冷凍」を搭載した、IoT冷凍冷蔵庫「WPXタイプ」を、3月に発売する。容量650L「NR-F655WPX」、600L「NR-F605WPX」、550L「NR-F555WPX」の3機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、43万円前後、41万円前後、37万円前後(税抜)。

お弁当のあら熱取りができるIoT冷凍冷蔵庫「WPXタイプ」

 6ドアタイプの冷凍冷蔵庫。中段右側の急冷ルーム「新鮮凍結ルーム」が、業務用レベルのハイパワー冷却を実現した「クーリングアシストルーム」に進化した点が特徴。凍結スピードが約2倍速くなり、“はやうま冷却”として家庭で作ったから揚げやフライなどのおかずから、下ごしらえした食材まで美味しく冷凍できるという。

 クーリングアシストルームは、天面に急冷ファンと専用ダクトを新たに設け、冷蔵室・野菜室のダンパーを一時的に閉じて冷気を集中的に流し込む仕様。従来は背面から冷気を送っていたが、新モデルでは天面からふりそそぐように冷気を勢いよく届け、従来の約8倍の大風量でスピーディーに冷やせるという。

 通常の庫内温度は-18℃~-20℃だが、クーリングアシスト機能をONにすると-30℃以下の冷気に切り替わる。天面からふりそそぐ大風量と相まって、最大氷結晶生成帯を30分以内に通過し素早く冷凍。業務用レベルの冷凍スピードで食材の細胞組織を壊さず冷やし、うまみや水分を閉じ込めて美味しく保存できるという。

急冷ルームが「クーリングアシストルーム」に進化
操作部。クーリングアシストはタイマー設定可能
新モデルでは天面からふりそそぐように冷気を勢いよく届ける
最大氷結晶生成帯を30分以内に通過し素早く冷凍。食材の細胞組織を壊さず冷やせる

 例えば生肉や炊きたてのごはんであれば約45分で急冷。ごはんは温め直しても炊きたて時の水分量を保て、できたての美味しさをキープする。家庭で作るから揚げやフライなども通常より食感を保ち、ジューシーに美味しく冷凍。忙しい平日の夜ご飯やお弁当の一品として活用できる。

 常備菜やお弁当のあら熱取りは約5分ででき、忙しい毎日の食事作りに便利としている。煮玉子などの下味つけは約15分で行なえ、味の染み込みや下準備の時間を短縮。ひと手間かけた料理も簡単に作れるという。

 なお同機能は、業務用冷却器「ブラストチラー」の技術を応用。温かい食品を素早く冷やしてあら熱を取り、調理済みの料理を衛生的に保存する際に使われており、本機に搭載した「はやうま冷却」は家庭でもあら熱取りや下味つけがスピーディーにできるようになったとする。

肉の急冷からお弁当のあら熱取り、下味つけの時短などさまざまなことに使える
業務用冷却器「ブラストチラー」の技術を応用し、業務用レベルの冷凍スピードを実現

通常の冷凍室とクーリングアシストルームで冷やしたフライや卵焼きを食べ比べ

 実際に、通常の冷凍室とクーリングアシストルームで冷凍した食材の食べ比べも行なった。冷凍後に温め直したフライや卵焼きを試食したが、通常の冷凍室で冷却したブリのフライはゴムっぽい食感でパサパサ感もあり水分がない印象。一方クーリングアシストルームで冷却されていたものは、ふわふわの食感でできたてのような味わいだった。

 卵焼きも従来の冷凍室を使ったものは、パサパサで水っぽく薄味。クーリングアシストルームを使ったものはしっとりしていて甘さも残っていた。冷凍温度や時間が違うだけで、ここまで味に違いは出るとは思わず驚いた。

ブリのフライも卵焼きも、クーリングアシストルームで冷凍したものの方が美味しかった

 お弁当のあら熱取りも実演。同じおかずを詰めたお弁当を「冷蔵/常温/業務用冷却器(ブラストチラー)/クーリングアシストルーム」でそれぞれ放置した。

 5分後に見てみると、冷蔵と常温は温かさがかなり残っており、フタをすると水蒸気が発生。一方ブラストチラーとクーリングアシストルームに入れたお弁当は、ほんのり温かさがあるが熱さはなく、水蒸気も発生せずしっかりあら熱が取れていた。

冷蔵と常温で5分あら熱取りをしたお弁当
業務用冷却器とクーリングアシストルームで、5分あら熱取りをしたお弁当

スマホ連携でタイマーなど細かく設定可能

 なお、クーリングアシストには3つのモードがあり、あら熱取りに適した「冷ます」、調理の下味つけなどに向いた「急速冷却」、生肉やごはんをスピーディーに凍らす「急速冷凍」を用意。

 無線LAN接続によりスマホからも操作可能で、1分単位に最大60分のタイマー設定ができる。設定時間到達後は通常の冷凍温度に戻り、本体ブザーとスマホのポップアップ通知で終了を知らせてくれ、冷やしすぎを防ぐ。

 製氷状態もアプリで通知。給水タンクが空になったときや、氷ができたときなどに知らせてくれる。冷蔵庫の便利な使い方情報や、取扱説明書の確認も可能。

タイマー設定はスマホアプリ「Cool Pantry」から行なえる
クーリングアシスト設定中は本体ランプも点灯

 このほか、肉や魚の鮮度を長持ちさせる7daysパーシャル室や、ナノイーX、Wシャキシャキ野菜室などを引き続き搭載。

7daysパーシャル室も引き続き搭載

 容量650L「NR-F655WPX」の本体サイズは、750×745×1,828mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は、冷蔵室が335L、野菜室が135L、クーリングアシストルームが33L、製氷室が24L、冷凍室が123L。

 容量600L「NR-F605WPX」の本体サイズは、685×745×1,828mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は、冷蔵室が311L、野菜室が125L、クーリングアシストルームが32L、製氷室が19L、冷凍室が113L。

 容量550L「NR-F555WPX」の本体サイズは、685×699×1,828mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は、冷蔵室が284L、野菜室が115L、クーリングアシストルームが30L、製氷室が18L、冷凍室が103L。

 いずれも本体カラーはオニキスミラー、ミスティスチールグレー、フロスティロイヤルホワイトの3色をラインナップ。

いずれも本体カラーはオニキスミラー、ミスティスチールグレー、フロスティロイヤルホワイトの3色