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「冷蔵庫」が時短調理にも活躍する時代がやってきた!! いつもより美味しい料理もできる、パナソニックの「WPXタイプ」
2019年3月29日 06:00
3月20日にパナソニックが発売した6ドア冷蔵庫「WPXタイプ」は、食品保存や"微凍結パーシャル"に代表される作り置き食品の7日間保存にとどまらず、時短調理にも役立つという、新しい視点で開発された製品だ。時短調理のほか、料理をより美味しくすることもできるという。
これまで自宅使っていた冷蔵庫はナショナル、つまり現パナソニックのもので20年超の年代物。容量は450Lで、インバーターを初めて搭載したというモデル「NR-E45M1-C」だ。当時の冷蔵庫のカラーは白やグリーンが中心だったなか、ベージュ色で観音開きという外観に一目惚れして購入したのだった。さすがに20年も使ったので、買い替えを検討していた。
今回我が家で導入したのは、WXPタイプの容量600Lのモデル「NR-F605WPX」。カラーは、指紋が気にならないつや消しのフロスト加工ながら、高級感もあるミスティスチールグレーをチョイスした。幅は68.5cm、奥行きは74.5cmなので、旧冷蔵庫と比べると幅が5.5cm減って、奥行きが5cm、高さが8.8cm増える形になる。
外寸はそこまで変わらないのに、容量はなんと1.3倍。20年間の断熱性能の進化を体感してしまった。さらに年間消費電力量は、588kWh/年から273kWh/年と、なんと半分以下!! これは正直、驚きを隠さずにはいられない。
では早速、WXPタイプの容量600Lのモデル「NR-F605WPX」を見ていこう。
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | NR-F605WPX |
実売価格 | 440,640円 |
まずは、冷蔵庫全体の室内を見ていこう
容量600Lの内訳は、冷蔵室が311Lでこのうちパーシャル/チルド切替室が19L、野菜室が125L、冷凍室が113L、製氷室が19L、クーリングアシストルームが32Lだ。
冷蔵室は左右開きで、右側に大きなドアポケットを備える。また最上段の奥にコンプレッサーを配置しているため、手の届きにくい最上段の一番奥の物も取り出しやすい。最下段はパーシャル/チルド切替室。左右と天面にLEDライトを搭載しており、室内が明るく見やすい。またLEDライトには「ナイトアシスト」機能が付いており、部屋が暗い時は照度を下げてくれる。
冷凍室は3段。上2段は浅めの構成だ。製氷室では、最短約80分で行なえる。クーリングアシストルームは、手前半分にアルミプレートを搭載するほか、業務用レベル(※)の冷凍機能で素早く食品を冷凍したり、時短調理にも活用できる。
野菜室は、上部に引き出し式の「小物野菜ケース」を搭載。下段は奥が葉野菜スペース、手前には2Lのペットボトルも入る。「小物野菜ケース」の手前側と、下段の奥と手前の仕切りに見える青い部分は、「新・モイスチャーコントロールフィルター」で、2層の再生セルロースフィルターが内蔵され、湿度調節を行なうのだそうだ。また「野菜室専用湿度センサー」を搭載し、野菜から出る湿度を検知することで、おおよその野菜量を検知し、冷却を調節する。
野菜室と冷凍室は100%全開するワンダフルオープンで、下段を最後まで引き出せるので奥の物を見やすく、それぞれの上部にある引き出し部分は、レールにベアリングを採用しているため、片手でもスムースに開け閉めできるのが特徴だ。
操作ボタンは、冷蔵室の左側に配置されており、冷蔵/冷凍室の室内温度は3段階、パーシャル/チルド切替室は、パーシャルを3段階とチルド室とを切り替えられる。またクーリングアシストルームは、「冷ます」5分、「急冷」10/15分、「急凍」45/60分を切り替え可能。製氷を素早く行なう「速氷」と「製氷停止」、「遠隔操作」、Wi-FiのON/OFFも設定できる。
やっぱり一番気になる、収納力
冷蔵庫の役割は食品の保存なだけに、一番気になるのは、やっぱり収納力だろう。そこで、それぞれの場所にどのくらいの食品が入るのかを見ていこう。
<冷蔵室>
棚板は、全段でガラス棚を採用。重い物を長時間入れておいても、棚板が歪んだりすることもない。冷蔵室の中央部分は全5段。最上段は、奥側にコンプレッサーを配置することで、奥行きを浅くしてあるので取り出しやすい。写真のように、細かい調味料を収納してもいいだろう。
一方、冷蔵室の下2段は、高さが17cmずつあり、大きめのものも出し入れしやすい。下2段をさえぎる仕切りは、スライドトレイを採用しているため高さが30cm超の大きな鍋なども入れられる。我が家では、背の高いタッパーを重ねて入れてみた。
冷蔵室最下段は、パーシャル/チルド切替室だ。パーシャルへ設定したときに室内温度が高かった場合には、自動的に「オート急冷」もしてくれる。また、室内ランプが3色に切り替わり、パーシャルは水色、チルドは白、オート急冷中は青と、パッと見るだけで設定が分かるのもうれしいところ。
パーシャルでは、約-1~-3℃で微凍結状態にすることで、生の肉や魚を約1週間、ソーセージやベーコンなら約2週間も保存できる。そのため、肉、魚などの保存に適している。一方のチルドは、約0~2℃で保存。凍ってしまうと、風味などが劣化してしまうヨーグルトやチーズなどの乳製品、かまぼこやちくわ、納豆や手作り味噌など発酵食品の保存に適している。手持ちの食品に応じて、手軽に切り替えて、使い分けたいところだ。
左右のドアポケットは、いずれも4段構成。ドアが大きいぶん、右の方が容量が大きい。各段の底面積は、上から1・3段が同じで、3段目は小さく、最下段が大きい。右側のドアポケットから見ていくと、最上段には350ml缶が9本、2段目には500ml缶が9本入る。今回は2段目の奥側に1Lの牛乳パックを入れてみたところ4本入った。3段目は、調味料などを入れる、浅型になっている。最下段は、2Lペットボトルが3本に1L牛乳パックが3本入るサイズだが、手前と奥の間が仕切られているので、今回は、900mlの野菜ジュースやマヨネーズを収納してみた。
左のドアポケットは、最上段は350ml缶が入る高さがないので、小さいビンなどの収納に向いている。2段目は500ml缶を4本入れるとちょうどいい。3段目は、写真のようにマヨネーズ、オイスターソースとタバスコのビンをいれてちょうどいいサイズ。オイスターソースなど、少し背の高いビンなどにピッタリだ。最下段は、こちらも手前と奥の間が仕切られており、手前に2Lペットボトルが1本入る。奥は先程のオイスターソースのビンなど、高さのあるものが収納できる。
<冷凍室と製氷室>
冷凍室は3段構成で、上から順に深くなる。最上段は、薄めの冷凍食品を並べると取り出しやすい。深さは3.5cm程度。2段目はカップタイプのアイスにピッタリの高さ。冷凍チャーハンや冷凍野菜なども入り、深さは7cm程度。最下段は、ホームフリージング食品などを、立てても収納できるだけの高さがある。深さは16.5cm程度ある。
製氷室は、19Lの容量。たっぷりの氷を保存できるだけでなく、約80分のスピード製氷にも対応しているので、いざという時もうれしい。また、市販のミネラルウォーターやアルカリイオン水の製氷も可能。製氷皿は取り外しできる。
<野菜室>
野菜室も大容量。「Wシャキシャキ野菜室」を採用しており、湿度をコントロールすることで、野菜を約1週間シャキシャキ長持ちさせる。2段構成だが、上段は奥行きが半分程度。深さが9.5cmの「小物野菜ケース」があるので、トマトや果物などの小さなものも整理しやすい。
下段は、深さ20.5cmもの深さがある収納スペースで、下段奥の「葉野菜コーナー」には、葉野菜や大根、チンゲン菜などを収納可能。手前側の「ボトル&調味料コーナー」には野菜を収納しても良いが、ペットボトルや缶を収納してもいいだろう。手前側に2Lペットボトルを入れた場合は、10本を収納可能で、また5kg容量の米びつも入れられるため、夏の暑い時期には活用したいところだ。
「微凍結パーシャル」の保存
買ってきた肉や魚、作り置きや下ごしらえ済み食品を、微凍結させることで約1週間保存できるというのが、冷蔵室の最下部にある「パーシャル/チルド切替室」でのパーシャル保存だ。ここでは、パーシャルの「微凍結」が、実際にどのくらいの凍り方なのかを、5時間保存した刺し身とひき肉でを見ていこう。
まずは、刺し身。買ってきたマグロのサクを、パッケージのままパーシャル保存した。5時間後に取り出して切ったところ、サクっという音とともに、力を入れずに切れた。凍り過ぎることもなく、かといって生の状態でもない。微凍結も、切って盛り付けている間に溶けるので、「いただきます」の時にはちょうど食べ頃になっているという具合。
次は、ひき肉だ。買ってきてパッケージのまま、5時間パーシャル保存した。パーシャル保存したものは、ところどころ非常に薄い霜がついているが、パッと見は保存前のものと変わらない。取り出したところ、ポロポロとほぐれる状態に微凍結されていた。パラパラになっているので、生のものよりもベタつきが少なく、実際の調理にはより使いやすくなった印象だ。
同様に薄切り肉なども、1枚1枚がほぐれやすい状態で微凍結されるので、必要な分だけ取り出して使える。また例えば、ヒジキの煮物や肉ジャガといった煮物などを作り置き保存しても、使う分だけすくって利用できる。買い置き、作り置き、どちらの食材保存にも便利に使えるはずだ。
時短調理の強い味方、業務用レベルの「はやうま冷凍」とは?
クーリングアシストルームは、旧モデルで「新鮮凍結ルーム」と呼ばれていた場所で、熱々ごはんにも対応する、底にアルミプレートを搭載した急速冷凍の専用室だ。
本機では、このクーリングアシストルームに、業務用レベル(※)の冷凍機能「はやうま冷凍」を採用している。従来は背面から送っていた冷気を、専用のファンとダクトで集中シャワー冷却にすることで、、これまで以上の急冷を実現している。
集中シャワー冷却は-30℃の冷気で行なわれており、食品の水分が凍るとされる約-1℃~約-5℃温度帯である「最大氷結晶生成帯」を素早く通過させることで、食品の細胞の破壊を抑えることができるという。その結果、解凍時にうま味成分の流出を抑え、美味しさを守ることができるのだ。
この「はやうま冷凍」は、食品を急速冷凍できるのはもちろんのこと、熱々の食材を素早く冷ませるので、時短調理に一役買ってくれる。
具体的には、ハンバーグのたね作りでひき肉と混ぜる炒め玉ネギを冷ます、ポテトサラダの調理で茹でたジャガイモを冷ます、具材に火が通った煮物に味を染み込ませる、肉や魚に短時間で下味をつける、ゼリーを素早く作る、酢の物やサラダを短時間で冷やす、出来上がった弁当をサッと冷やしてすぐにフタが閉められるといった利用法がある。
実際にクーリングアシストを行なうには、クーリングアシスト室へ食材を入れたあと、冷蔵室内の左側にある「クーリングアシスト」ボタンを押す。ボタンを押すごとに「冷ます5分、急冷10分、急冷15分、急凍45分、急凍60分、アシストOFF」と切り替わる。「冷ます/急冷/急凍」は、冷気に違いがあるわけでなく、冷却時間の差によって冷却の結果が変わるという仕組み。
取扱説明書には、用途があら熱取りなら「冷ます」、下ごしらえや手作りデザートの時短なら「急冷」、急速冷凍なら「急凍」と表示されていて、食品の分量例ごとに、冷やす時間が記載されている。例えば「具材や調味料をすべて入れたカレーを冷やして味を染み込ませたい」というような場合は、「急冷」メニューを選択し、1人前(200g)なら10分、2人前(400g)なら15分を選択する、といった具合だ。
「クーリングアシスト」で下ごしらえ ~鶏の唐揚げ
次は、鶏の唐揚の下ごしらえをしてみた。鶏モモ肉400gを一口大にカットし、200gずつに分けて、醤油、ショウガ、ニンニク、片栗粉などと一緒に漬け込む。このとき、クーリングアシストで15分「急冷」したものと、室温に置いたものを比較してみよう。写真は、左側が室温のもの、右側が「急冷」したものだ。
漬け込んですぐの状態では両者に差はないが、「急冷」15分後のものは、室温のものよりも漬け汁が減っており、肉に吸収されて味が染み込んでいる。また、肉の表面にも違いがあり、室温のものは最初と同じように肉にツヤがあるのだが、急冷した方はすりガラスのようにツヤが消えている。
それぞれを揚げて、カットする。揚げたてもカットしたものも、見た目には差がほとんどなかったが、試食してみたところ、味には大きな差があった。
まずは室温の方。いつもの我が家の唐揚げだ。ここで急冷の方を食べてみると、肉の旨味と塩味が混ざって、旨味が増しているように感じる。さらに、肉がプリッとしてもっちりした食感だ。ここでもう一度、室温の方を食べてみると、塩味が濃いというより、塩味は表面にだけあって、舌を刺すように刺激する。噛んだときも、肉がパサついていて、もちもちした食感も薄い。
たったの15分、しかも「急冷」しながら下味をつけただけなのに、出来上がりの味にはかなりの差があった。まさに、「クーリングアシスト」が美味しさも実現すること、体現した瞬間だ。
通常の下ごしらえで、肉や魚に下味をつける時間が15分だけというお宅はあまりないだろうと思う。最低でも30~60分くらいは掛けているはずだ。クーリングアシストの「急冷」機能なら、この時間が15分に短縮される。また煮物類なら、煮えた具材に調味料を投入したところでクーリングアシストを利用すれば、2人前で10分、4人前でも15分と、いつもより短時間でいつも以上に味を染み込ませられる。つい、室温に放置しがちなところだが、とりわけ気温の高い夏にはその差は歴然だ。
例えば「家に帰ってきて1時間で夕食を作らねばならない」というようなときには、力を発揮してくれるはずだ。下ごしらえが時短され、さらに味がしっかりと染み込んでいるという、いつもより美味しい料理が出来上がる。
「クーリングアシスト」で下ごしらえ ~豚の角煮
次は豚の角煮の下ごしらえに挑戦してみた。豚バラ肉の下茹で後、煮汁を冷やして油を取り除くときに、クーリングアシストを利用した。
豚バラの塊肉は468g。これを2つに切り分け、長ネギの青い部分、ショウガ、水とともに1.5時間ほど下茹でした。肉と煮汁を合計800g取り分けて容器に入れた時点の温度は、81.6℃。これをクーリングアシストで15分「急冷」してみた。
15分後の温度は、53.5℃。脂が水面で溶けた状態のままだ。さらに15分「急冷」すると、煮汁の温度は34.9℃。水面のところどころが白くなり、脂が固まってきたのが分かる。再び15分「急冷」したところ、煮汁の温度は23.1℃になった。
水面にしっかりとした脂の層ができたので、ヘラなどで取り除けば、すぐにでも味付けの工程に取り掛かれる。夏の気温では、豚バラの脂は固まらないのでありがたいところ。
クーリングアシストの「急冷」は、このように食材を"冷やす"という作業にも向いている。夏に美味しい酢の物やサラダ、冷製スープやゼリーなどは、冷たいことが美味しさに直結する料理だが、いかんせん夏なので冷ますのにはどうしても時間が掛かってしまう。特に、忙しくて調理時間を割けない共働きの人などは、敬遠しがちな料理ではないだろうか。そんなときも、クーリングアシストで手軽に作れるとなれば、サッと作ってひんやりとした美味しさを満喫できるようになる。
「クーリングアシスト」の下ごしらえと、パーシャル保存 ~ハンバーグ
ハンバーグに入れる玉ネギは、生のままというお宅もあるかもしれない。我が家は、息子が玉ネギのシャキシャキ食感があまり好きではないので、玉ネギは炒めてから入れているのだが、炒めてから冷ますのが面倒だと思っていた。そこで、「クーリングアシスト」を使って玉ネギを冷ます時間を計測してみた。
皮を剥いた玉ネギ250gを粗みじん切りにして、キツネ色になるまで炒め、容器に移す。その時点での温度は、70.9℃。クーリングアシストの「急冷」で10分冷ますと、温度は59.6℃に。ひき肉と合わせるにはまだ熱いのでもう一度、10分「急冷」する。温度は21.1℃に下がった。これで、ひき肉と混ぜられるようになった。今回は、10分を2セット行なったが、炒めた後フライパンから容器へ移すときに、すこし混ぜて温度を下げながら入れれば、15分の「急冷」1セットだけでも十分だろう。
この玉ネギを使ってハンバーグを下ごしらえし、1週間パーシャル保存してみる。ひき肉600g、パン粉、卵、玉ネギを炒めて20分「急冷」したものを混ぜ、4分割してまとめ、ラップで包んで保存する。
1週間後、ラップを開いてみると、肉は微凍結の状態で、全く問題は感じなかった。ひき肉に具を混ぜたという、傷みやすい食材も、本当に7日間保存できることが分かった。
共働きの人はもとより、専業主婦であっても、時間のあるときに下ごしらえや作り置きをまとめてしておけば、家事そのものを時短できるので、とても便利だ。
痛みやすい食材の代表例とも言える「ひき肉」を1週間保存できるのだから、多くの食材を問題なく保存できることは、十分お分かりのはず。肉や魚を買ってきたパッケージのまま保存してもいいし、下味をつけて保存しておいたり、弁当などの付け合せにも便利な煮物などを作り置きするのにも、十分活躍してくれるはずだ。
「クーリングアシスト」で急凍保存 ~唐揚げ
今度は、クーリングアシストの「急凍」機能を見てみよう。先ほど作った唐揚げのうち「急冷」下味つけで美味しくできた方を、「急凍」と普通の冷凍にして、味に差があるのかを比較する。オーブンレンジで、一緒に解凍~加熱をして、食べ比べてみた。
唐揚げの「急凍」時間は45分間。「急凍」が完了した後は、同じように冷凍室で保存して、ともに翌日試食した。
またも、「急冷」と冷凍には、明らかな味の差があった。もっとも違うのは、肉の質感だ。一緒に解凍~加熱したので、温め条件に差はないにも関わらず、「急凍」の方は、肉の中に水分が閉じ込められていて、プリッと感やみずみずしさがある。一方、冷凍の方は加熱によって肉から水分が出てパサついている。また肉と肉汁が分離している感じもある。衣のサクッと感も違っていて、「急凍」の方は衣がサクッとしているのに対し、冷凍のものは、衣がべちゃっとしてしまった。結果として「急凍」の方は、冷凍前とかなり近い味を保っていると言える。
「クーリングアシスト」で急凍保存 ~炊きたてごはん
唐揚げの冷凍保存にこんなに差があるのならと、今度は炊きたてごはんで「急凍」と冷凍の差を比べてみた。唐揚げ同様に、ごはんを2つに分けて、「急凍」45分と冷凍にし、「急凍」完了後は冷凍。翌日、一緒にレンジ加熱して試食した。
まず、ラップから茶碗に移すときから違っていて、「急凍」の方は湯気からお米の香りが漂う。さらに、ごはんのベタつきにも差があり、「急凍」の方が扱いやすく、冷凍の方はベタベタとしている。実際に食べてみても、「急凍」の方は米の甘みや味わいがしっかりとあった。冷凍ごはんでも、「急凍」と冷凍の差は歴然だ。
たかが冷凍、さらにレンジ加熱と言えど、ここまで味に差があるのなら、「急凍」機能は積極的に使いたい機能だ。パーシャルと同じように、週末にまとめ買いした食材も美味しさを損なわずに冷凍できるし、家族分をまとめて下ごしらえした状態で「急冷」してもいい。お弁当は、夏の室温では温度が下がりにくいが、「急冷」で素早くあら熱を取れば腐敗対策もなる。
たっぷり収納力と、美味しい時短調理が嬉しい冷蔵庫
冷蔵庫で欲しい基本機能は、やっぱり収納力と長期保存性。それにあるといいのが、使いやすさだ。600Lを隅々まで使い倒せる収納力を持ち、大容量のドアポケット、業務用レベルの急凍機能、3段構成の冷凍室、たっぷりの野菜室は、毎日の利用で使いやすいと思える機能だろう。また肉や魚を新鮮に保存できるパーシャル室と、乳製品や発酵食品の保存に適したチルド室を、ボタンひとつで気軽に切り替えられる点もうれしい。
また、後半でいろいろと試した「クーリングアシスト」ルームは、食べ物が冷えるときに味が染み込む性質を利用して、時短調理しながら、美味しい手料理にも活用できる。
共働きだと、帰宅後は1秒でも早く夕食を完成させねばならない人もいるはずだ。そんなときに、下味つけや煮物を手早く調理できるのは、正直助かる。調理時間を5分、10分でも短縮したい人にはうってつけの冷蔵庫だ。「急冷」だけでなく、「パーシャル」や「急凍」と併用すれば、週末にまとめ買いや大量調理しておき、忙しい平日は、それらを使って手早く調理するといったことも可能になる。
また、どんなに暑い夏の日でも、煮物に手早く味を染み込ませたり、さらには冷たさが美味しさに直結する酢の物などを、サッと手軽に冷やせるようになる。これまで、忙しいからと冷たい料理を冷やす時間さえ惜しかった人なら、冷製スープに挑戦したくなったりと、料理の幅も広げてくれるだろう。
※実験条件:ステーキ肉(牛モモ)150gをラップ包装。クーリングアシストルーム内のアルミプレート上に置いて急凍した場合、最大氷結晶生成帯(-1℃~-5℃)を通過する時間:約28分。外気温25℃、扉開閉なし(パナソニック測定)。