ニュース
2018年の衣類スチーマー市場は右肩上がりで拡大〜GfK調査
2018年12月7日 16:01
GfKジャパンは、家電量販店における2018年(1〜11月)の衣類スチーマーの販売動向を発表。台数は前年比1割以上、金額は2割以上と大幅な伸長を記録した。
衣類スチーマーの販売台数は年々拡大しており、2013年からの4年間で10倍弱の成長を記録。2018年においても前年比14%増の2桁増となった。
市場拡大の背景として、電源を入れてからの立ち上がりが早く、衣類をハンガーにかけたままでも使用できるといった使い勝手の良さが挙げられ、「家事をより手軽に、短時間で行ないたい」という需要の高まりがあるとみられる。
機能面では、アイロンのようなかけ面があり、スチームだけでなくプレスしてシワを伸ばすこともできるアイロン対応モデルが主流に。2013年に販売された同モデルの製品数は10以下であったが、2018年では30以上に増加し、衣類スチーマーの販売台数に占める割合は9割に達した。また、シワを伸ばすことだけでなく、スチームによる脱臭や除菌を訴求したモデルも多くみられ、こうした点で従来のアイロンとの差別化につながっている。
市場の押し上げに大きく貢献しているのは、多量のスチーム噴射や素早い起動により、短時間でのしわ取りが可能な高機能モデル。こうしたモデルの拡大を受け、衣類スチーマーの平均価格は前年同期から7%上昇して約8,000円(税抜)となり、金額前年比は22%増と大幅に伸長した。
一方で、従来のアイロンの販売は年々減少しており、2018年は台数・金額ともに前年比11%減となった。ただし、深いシワや長時間の使用など、アイロンの利用が適したシーンも多く、依然として根強い需要があるとみられ、衣類スチーマーとアイロンの販売台数比では43:57とアイロンの割合が上回った。
月別の販売台数を比較すると、アイロンは3月、衣類スチーマーは4月と、新生活期の前後にピークが分かれた。新生活に備えた事前購入が多いアイロンに比べ、衣類スチーマーは新生活開始後に必要を感じて購入されるケースが多いとみられ、「より手軽にシワを伸ばしたい」という消費者の支持を集めていることがうかがえる結果となった。
秋にはコードレスタイプの衣類スチーマーが登場。時短や手間軽減に対する消費者のニーズが高い状況にある中、衣類スチーマーの利便性を追求したコードレスタイプに今後注目が集まるとする。