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Shiftall・岩佐CEOが今後の事業方針を説明、パナソニックとの共同開発も

 IoTハードウェアを企画・開発するShiftall(シフトール)は、パナソニック傘下に入り2カ月が経ち、代表取締役CEO・岩佐 琢磨氏がメディア向けに、今後の事業方針について説明した。

Shiftall 代表取締役CEO・岩佐 琢磨氏
ロゴも発表された

 Shiftallは、IoTメーカーCerevoから独立した新会社で、2018年4月2日にパナソニックが全株式を所得。今後は、独自ブランドによるIoT製品の企画開発を行なうほか、パナソニックがIoTやAI技術に基づく新規事業の創出を目的に新設した、ビジネスイノベーション本部とも連携していくという。

 代表取締役CEOの岩佐 琢磨氏は、今後の展開について以下のように述べた。

 「Shiftallとして稼働してから2カ月が経ちましたが、Cerevoのときと大きく変わらず、こんなハードウェア見たことないな、と皆さんに思ってもらえるようなモノづくりをしていきます。ユーザーの生活がちょっと良くなったり、幸せになってもらったり、未来がきたなと感じられたりするプロダクトを生み出していきます」

オフィスは1フロアを改装する形で設計し、コンセプトからレイアウト、工事の一部も含めて社員が手がけたという

 開発する製品については、「例えばパナソニックの人に作りたい製品の話をすると『岩佐くん、それはもう昔にやっていて失われたテクノロジーなんだよ』と言われることがあります。しかし、僕たちはそういう失われたテクノロジーに目を向けて製品を作っていきたいと思います。少しでも好きと思ってくれる人がいるような、小さい製品を開発するのが僕たちの強みです。製品は世の中に出すことが大事なので、とにかく量産品を作って発売し、後は出してから考えます。そういったスピード感で進めていきたいです」とコメント。

 なお、Shiftallとしての第1弾製品は、2018年中の発表を予定している。パナソニックとの共同開発も進行中で、Shiftallのオフィスにはパナソニックのエンジニアも常駐。

 「Shiftallの事業は、独自ブランドの製品開発、そしてパナソニック製品の開発を手伝うという、2つの事業方式でやっていく予定です。現在共同開発しているものは、パナソニックブランドとして出すかはまだわかりません。しかし、グループ会社として、Shiftallとパナソニックのマリアージュで、世の中を面白くしていきたいと思います」(岩佐氏)

パナソニックとは主にビジネスイノベーション本部と連携

木札をひっくり返すだけで出退勤を管理、社内用オフィス管理IoTガジェット

 複数のプロジェクトが進行する一方、社内の事務作業を効率よく行なうために、オフィス管理IoTガジェットを社内エンジニアが試作しているという。

 紹介されたのは、勤怠管理システムと連動する名札。オフィス入り口に社員の名前が書かれた木札が掛けられており、表裏にひっくり返すことで、サーバーに繋がって出退勤を管理できるという。座席表ともリアルタイムで繋がっており、出退勤のほか、外出や有休取得なども一目で確認できる。

 現在は、Shiftall社内のみで運用されているが、汎用性の高さからBtoB向けで製品化も検討しているという。

木札をひっくり返して出退勤を管理
裏面。リアルタイムで勤怠管理システムに情報が送られる
座席表と連動している