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手書きの伝言メモをネット接続で共有。簡単操作のShiftall「クロッキー」
2021年1月13日 09:00
パナソニックグループのShiftallは、ネット接続型の電子メモ「Croqy(クロッキー)」を、オンライン開催のイベント「CES 2021」に合わせて発表した。2021年1月~3月頃に発売し、価格は19,999円。
Croqyは、新しいメモ書き/落書き体験ができるというネット接続型の電子メモ。タッチペンで書いた文字や絵を、別のCroqyとクラウド経由で同期できる。家族の伝言や、離れた親子の連絡などに使える。
一度インターネットに接続した後であれば、メモを書いて送信ボタンを押すだけの簡単な操作でやり取りが可能。スマホを使わない子供や高齢者でも簡単に使えるようにした。従来のメモ書きの利点である「手書きならではの味と、ちょっとしたイラストや図版が添えられる」ことと、メッセンジャーアプリの「インターネットを通じて遠くの人へ簡単に伝えられる」それぞれの良さを兼ね備えることで、新たなコミュニケーション需要を見込む。
Croqyだけでなく、スマートフォンアプリとの間でも、同様にメモの同期ができる。例えば孫が書いた手書きメッセージを離れて住む祖父母のCroqyに送ったり、子供が書いたメモを両親が出先からスマホで確認可能。ネットワークサービスやアプリは基本無料となっている。対応スマートフォンはiOS 13.0以上、Android 9.0以上。
Croqy本体の表示部には電子ペーパーを使用し、常にメモが表示され続ける。タッチパネルは抵抗膜式のため、付属のタッチペン以外でも書くことは可能(キズなどが付かないようにタッチペン推奨)。手書きだけでなく、スマホの写真を送信するとCroqyでも表示できる。なお、送信した内容を上書きするなど編集はできない。Wi-FiはIEEE802.11b/g/n(2.4GHz)。
バッテリーを内蔵し、1度の充電で約2カ月使える(1日10分間の書き込み、更新間隔30分の場合)。更新間隔などは、用途に合わせて設定できる。更新間隔10分時の場合は約1カ月利用できる。充電時間は約3~4時間。
本体サイズは130×13.5×80mm(幅×奥行き×高さ)、外装には天然木材とABSを使用している。タッチペンやスタンドを除く重量は約160g。充電用のmicro USBケーブルなどが付属する。
紙のメモを、現代の技術でシンプルかつ便利に
Shiftallは、パナソニックを経てCerevoを起業した岩佐琢磨氏が、2018年4月に設立したパナソニックのグループ企業。集中力を高めるウェアラブル端末「WEAR SPACE」や、影をデザインする照明「RGB_Light」を販売している。
岩佐氏は紙のメモについて「温かい家族の雰囲気が伝わるメモもいいが、なくす、忘れる、覚えられないという欠点もある」とし、一方でスマホのメッセンジャーなどについては「意外に見落としたり、打つのが面倒くさいということがある」と説明。家族で使える簡単操作などの特徴を紹介した。
基本的な機能はシンプルながら、Croqyは複数のタイムラインを切り替えて使うことも可能。家庭向け製品ではあるが、コミュニケーションツールとしてビジネス向けの需要も高ければ、今後展開を検討するという。