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シャープ、空気状況やユーザーの生活に合わせて最適なモードで運転するAIoT空気清浄機

 シャープは、スマートフォンと連携できる「プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75」を、9月21日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は83,000円前後(税抜)。

無線LAN搭載「プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75」

 空気清浄時の適用床面積が最大34畳の加湿空気清浄機。独自イオン「プラズマクラスター25000」を搭載し、高い空気浄化性能に加え、除菌・消臭性能にも優れているという。

 新モデルでは、無線LANとAI(人工知能)機能を新たに搭載。運転状況や室内・屋外の空気の状態を分析し、各家庭ごとに最適なモードで運転する。専用のスマートフォンアプリでは、本体を操作できるほか、屋内外の空気状態の確認、フィルターの最適な交換時期の目安まで知らせてくれる。

専用アプリから本体を操作できるほか、屋内外の空気状態を確認可能。
空気の汚れ具合によって、表示される色が変わる

空気清浄機は効果が実感できない、2014年以降は需要に伸び悩み

シャープ 健康・環境システム事業本部 空調・PCI事業部 PCI商品企画部 部長 植田 宜裕氏

 シャープ 健康・環境システム事業本部 空調・PCI事業部 PCI商品企画部 部長 植田 宜裕氏は、空気清浄機市場について次のように語った。

 「空気清浄機の需要は2014年以降伸び悩んでおり、その要因を調査したところ、“空気清浄機の必要性を感じていない”、“効果が実感できない”という声が、ユーザーから多く挙がりました。新モデルでは、空気清浄機の必要性を感じてもらえるように、新機能を搭載し、需要拡大を図ります。スマートフォンとの連携機能では、空気・効果の見える化を実現。また、人工知能がユーザーに合わせた運転モードに切り替えることで、効果をより実感していただけるようにしました」

空気清浄機の需要は2014年以降伸び悩んでいるという

AIoTクラウドサービス「COCORO AIR」に対応。ユーザーの使い方や好みを学習して自動で運転切り替え

 無線LAN機能のほか、AIoTクラウドサービス「COCORO AIR」にも対応。AIがユーザーの使い方や好みを学習し、生活に合わせて運転を自動で切り替える「使い方フィット」機能を備えるほか、親しみのある音声で天気予報や使い方を知らせてくれる。

 使い方フィット機能では、就寝時によく「おやすみ」運転にする人や、出かける前に「効果実感モード(パワフル運転)」にする人には、曜日や時間帯を学習し、運転を自動で切り替える。操作の手間がなくなり、さらに快適に使えるという。なお同機能は、「おやすみ運転」、「効果実感モード」、「風量:静音」設定時が対象となる。

AIoTクラウドサービス「COCORO AIR」に対応し、使い方や好みを学習して自動で運転を切り替える

室内の空気状況や天気をもとに運転を最適化する「おうちフィット」

 また、自動モード「しっかり循環おまかせ」設定時は、AIが室内の空気状態や居住地域の天気を分析する「おうちフィット」により、各家庭ごとに最適なモードで運転する。例えば花粉が多い時期には、自動で花粉に適した運転に切り替わる。

 専用アプリでは、室内の空気状態(温度/湿度/PM2.5濃度/ニオイ/ホコリ/)や部屋の明るさ、屋外の空気情報(PM2.5/花粉/黄砂/温度/湿度/天気予報)を確認可能。また、クラウド上に蓄積された本体の運転状況や室内の空気状態から、フィルターの消耗状況を分析してスマートフォンに知らせ、交換時期の目安を教えてくれる。空気の見える化により、空気清浄機の効果を実感できるだけでなく、フィルターを最適な時期で交換することで、高い空気浄化性能を発揮し続けるとしている。

自動モード「しっかり循環おまかせ」設定時は、室内外の空気状況に合わせて運転を最適化
専用アプリでは、花粉やPM2.5濃度など屋外の空気情報も確認可能。運転に反映される
フィルターの交換目安も表示
本体操作部

 このほか、パワフルに空気浄化運転を行なう「効果実感モード」を新たに搭載。前方向にプラズマクラスターイオンを集中して放出する気流と、空気の汚れをパワフルに吸じんする気流を使い分け、部屋の空気を徹底的に浄化する、外出前にオススメのモードとしている。本体のデジタル表示では、部屋のPM2.5濃度の目安が数値で確認でき、空気がキレイになっていく様子をより実感しやすいという。

 手入れ面では、集じん性能を約99%持続させる、「自動掃除パワーユニット」を引き続き搭載。本体背面のプレフィルターが上下に動き、溜まったホコリを定期的に自動で掻き出して掃除する。ホコリを掻き出す「くし歯」は従来の1本から2本に増加した「Wスクラッチャー」を採用し、効率よくホコリを回収するという。

パワフルに空気浄化運転を行なう「効果実感モード」を新たに搭載
本体のデジタル表示では、PM2.5濃度の目安が数値で確認できる

 フィルターは3層構造で、「抗菌・防カビ ホコリブロックプレフィルター」、ニオイに加えて有害ガスも低減する「ガスもと~る脱臭フィルター」、0.3μm以上の微粒子を99.97%集じんする「静電HEPAフィルター」を備える。

 適用床面積は、空気清浄時が34畳まで、プラズマクラスター放出時が約21畳、加湿空気清浄時は21畳まで。空気清浄時の最大風量は7.5m3/分、8畳を清浄するのに掛かる時間は約9分。加湿用の水タンク容量は約4L。最大加湿量は750ml/時。

 本体サイズは、405×316×666mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約12kg。消費電力は最大80W。カラーはホワイト系。

3種類のフィルターを備える

スリムタワー型をラインナップ

 下位機種として、無線LANを搭載し、空気状況に合わせて運転モードを切り替える「おうちフィット」を採用したモデル2機種も同時に発売する。空気清浄時の適用床面積が31畳の「KI-HS70」と、23畳の「KI-HS50」で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、65,000円前後、55,000円前後(税抜)。いずれもカラーは、ホワイト系とグレー系の2色を用意。

 無線LAN機能を省略した、スリムタワー型の「KI-HS40」は、10月26日に発売。価格はオープンプライス。店頭予想価格は45,000円前後(税抜)。空気清浄機時の適用床面積は18畳。カラーはホワイト系。

 なお、いずれもAIoTクラウドサービス「COCORO AIR」には対応していない。

適用床面積31畳「KI-HS70」
23畳「KI-HS50」
スリムタワー型「KI-HS40」