長期レビュー
パナソニック「加湿空気清浄機&ナノイー発生機」 その2
パナソニックの「加湿空気清浄機 F-VXE65」および「ナノイー発生機 F-GME15」の長期レビュー第2回目。今回は、試用開始~半月程度経過しての印象などを書いてみたい。なお、第1回目のレポートはこちら。
パナソニック「加湿空気清浄機 F-VXE65」 | パナソニック「ナノイー発生機 F-GME15」 |
それぞれ、「加湿空気清浄機 F-VXE65」はナノイー搭載の加湿空気清浄機で、「ナノイー発生機 F-GME15」はナノイー放出のための専用機ですな。
ナノイーの効果に関しては前回でも触れたが、カビ菌やアレル物質、鳥インフルエンザウィルスや新型インフルエンザウイルスを抑制し、さらに衣類などへの付着臭も脱臭してくれる。んだが、このテの技術の効果、目に見るのが難しいってのがナンである。つまり、使ってみて「ホントにウィルスをやっつけました!!」的な実感を得にくい。
1年くらい使うと、たとえば窓の結露によるカビ発生が以前よりも減った、といった目に見える要素が出てくるとは思うが、まだ使って半月程度。両機に搭載されたナノイー技術がもたらす恩恵をあまり実感できていないというのが正直なところである。
が、1つ、早々に実感できたことがある。それは脱臭効果。たとえばナノイー発生機を場所を変えて使ってみたが、どの場所でも「あ、ニオイがなくなった」という印象が得られた。
「ナノイー発生機 F-GME15」をテープルの上に設置した。隣にあるのはサーキュレーター | 実はこの位置、猫が乗ったりする。また猫の生活動線にもなっていたりして | また、このテーブルの下には猫トイレが設置してある |
上の写真なんですけど、現在ナノイー発生機は猫のニオイ対策ウェポンとして活躍中。一応書くと、猫自体はほとんど臭わないんですよ。でも、猫のごはん~猫トイレあたりが独特のニオイを発する。
まず猫ごはん。乾燥タイプのフード(カリカリですな)が主食なので、強いニオイってわけではない。が、ちょっとだけ生臭いような魚臭いような、フード特有のニオイが部屋にすこーし漂う。
それと猫トイレ。まめに手入れさえすれば猫トイレは臭いってほどではない。“した”あとに猫が自分で砂かけちゃうしネ。でも、砂をかけ損ねるとちょいと臭う。とは言っても、鼻をつまむほどではなく「あ、したな」程度だ。
ごはんもトイレも大したニオイではない。しかし、これらうっすらしたニオイが混ざって漂うと、ちょっとケモノっぽいニオイに。ペットショップに入ったときに臭覚が感じるソレを薄くしたような、独特なニオイですな。
このニオイを毎朝感じたりするわけだ。うっすら漂うニオイなので、日中は気にならないが、朝、猫トイレや猫ごはんがない寝室から、その部屋に入ると「例のニオイ」てな感じで意識しちゃう。
しかし上の写真のようにナノイー発生機を設置した後は“朝感じるいつものニオイ”がほぼなくなったという印象。拙宅猫は夜中はキッチリ寝ているので、ごはんやトイレが原因のニオイがあまり出ないというのもあると思うが、ナノイー発生機導入後の脱臭効果は確かなものだと感じている。
それから「加湿空気清浄機 F-VXE65」。これもナノイー発生機と同様、まず感じられるのは脱臭効果ですな。
この加湿空気清浄機をキッチン付近に設置してみたが、たとえば魚を焼いたあと、その残り香がより早く消えるようになったと感じる。魚を焼くときはもちろん換気扇を回しているし、グリルなども調理後はすぐに掃除している。ので、それほど強い魚臭さが残るわけではない。しかし、1日くらいは「そうだ魚焼いたんだっけ」と思い出させる程度のニオイが残っていた。これが短時間で消えるようになったというわけだ。
あとこの加湿空気清浄機、動作がオモシロいですな。空気の汚れやニオイに応じて、フロントパネルと本体上部のルーバーの自動動作が変わるのだ。
本体電源オフの状態。フロントパネルもルーバーも閉じられた状態になる | 運転中の様子。空気の汚れに応じてフロントパネルが開いたり、ルーバーが動いたりする | フロントパネルやルーバーはこのように自動的に開いたり動いたりする |
加湿空気清浄機 F-VXE65は独自の空流機構を持つ。詳しくはパナソニックの製品紹介ページにあるとおりだが、フロントパネルやルーバーがどんなときにどう動くかは、以下のようになる。
空気の状態 | ルーバー | フロントパネル | 図 |
きれい | スイング | 閉じる | A |
ニオイ/煙感知 | 上向き | 前方に開く | B |
ハウスダスト感知 | 前方 | 上方に開く | C |
ニオイ/煙/ハウスダスト感知 | スイング | 上方に開く | D |
空気の状態によりフロントパネルやルーバーの位置や動きが変わる。(図は「加湿空気清浄機 F-VXE65」説明書より抜粋) |
けっこー動いてるんである。ちなみに、フロントパネルやルーバーの動作音はほぼナシ。ひっそりと動作しているのだ。
また、空気の状態によって本体前面上部にあるクリーンサインの色も変わる。空気がきれいなときは青、空気が少し汚れているときは赤、汚れているときは赤が大きく表示される。また、ハウスダストを発見すると赤点滅してフロントパネルが開くようだ。
空気がきれいなとき | 空気が少し汚れているとき | 空気が汚れているとき。ハウスダストを発見した場合はこの表示が点滅する |
けっこー光るんである。すなわち、けっこー動くしけっこー光るので、なんかこー“活躍してくれている感”がある。というか「働いてますヨ!!」とアピールしてる感かも。なかなかカワイイような気がする。
ちなみに、センサー感度は3段階(高/中/低)で変更可能。フロントパネルが開いたまま運転を続けたり、ハウスダスト発見サインが点滅しなかったりした場合、センサー感度を変えるといいようだ。センサー感度変更方法は[気流]ボタンと[ナノイーモード]ボタンの同時押しからの操作になる。
それからこの点灯表示は消すことができる。就寝時などに気になる場合は消すってわけですな。消し方は[気流]ボタンと[加湿・空清]ボタンの3秒同時押しとなっている。
ほかにも“ボタンの同時押しで設定などを変更する”ことができるF-VXE65だが、設定変更時には説明書を開く必要がありがち。もうすこしわかりやすい方法で実現して欲しかったと思う。また、点灯表示の消灯だが、これは点灯か消灯だけではなく、明るさの調整もできるようにしてほしかった。
てな感じで、一部の使い勝手に少し不満が残るものの、両機とも十分な脱臭効果を発揮してくれているように思う。もう少し使い続け、さらにどんな効果が感じられたかを次回にレポートしたい。引き続き、ご愛読よろしくお願いいたします~。
2010年3月8日 00:00
「長期レビュー」は1つの製品についてじっくりと使用し、1カ月にわたってお届けする記事です。(編集部)