パナソニックの「ナノイー」イオン、新型インフルエンザウイルスを99%抑制


ナノイーの発生ユニットが搭載された、パナソニックの加湿空気清浄機「うるおいエアーリッチ F-VXE65」
 パナソニック電工は、同社のイオン技術「nanoe(ナノイー)」が、新型インフルエンザウイルスを99%抑制する効果があると発表した。

 ナノイーとは、空気中の水蒸気を結露させて生成した水分に高電圧を加えた微細な帯電微粒子水のこと。パナソニックでは、空気清浄機や加湿器、冷蔵庫やドライヤーに、ナノイーを発生する装置を搭載している。

 今回検証されたのは、空間に置かれたモノに付着した新型インフルエンザウイルスに対する効果。同社によれば、咳やくしゃみによって吐出され、ドアノブや照明のスイッチ、机や壁などに付着したウイルスは、接触することにより感染する恐れがあるという。

 検証内容は、約45Lの実験空間において、シャーレの底面に滴下した新型インフルエンザウイルスにナノイーを曝露するというもの。この結果、6時間で同ウイルスを99%抑制したという。検証は、帯広畜産大学 大動物特殊疾病研究センターと共同で行なわれた。

 同社では、人の暮らしやビジネス環境をより快適にするため、ナノイーを住環境/業務環境/公共環境/移動環境へ展開していくという。

 ナノイーはこのほかにも、鳥インフルエンザやヒトインフルエンザのウイルスや、花粉、タバコなどの臭いを除去する効果も検証されている。なお、新型インフルエンザウイルスに関しては、三洋電機の「電解水技術」、ダイキン工業の「ストリーマ放電」が、既に抑制効果を検証、発表している。



(正藤 慶一)

2009年10月20日 17:06