家電製品ミニレビュー

パナソニック「ナノイー発生機 F-GME03」

~花粉の季節到来! デスクで自分専用の対策を
by 清水 理史

ありとあらゆる手段を講じたい


パナソニックの「F-GME03」。コンパクトサイズのナノイー発生機
 筆者を含め花粉症の人にとっては、実に悩ましい季節が、今年もついにやってきてしまった。

 個人的には、早々に耳鼻科へと出かけ、アレルギーを抑える飲み薬と点鼻薬をもらってきたのだが、どうも鼻がムズムズとすることが多くなってきたような印象があり、すでに朝晩薬を飲み始めている。そろそろ、洗濯物に関しても、自分のものだけ室内に干してもらうかとも考えているところだ。

 耳鼻科の先生いわく、今年は花粉の量が少ないとのことであったが、そうは言っても、一旦、症状が出始めれば夜も眠れぬほどツラくなることは明らかなので、できるかぎりの対策をしておきたいというのが、花粉と付き合わざるを得ない人々の共通の思いだろう。

 そこで、今回取り上げてみたのが、パナソニックのナノイー発生機「F-GME03」だ。同様の製品は、さまざまなメーカーから発売されているが、本製品もイオンを発生させる単機能の製品で、デスクなどに設置できるコンパクトサイズが特徴となっている。


メーカーパナソニック
製品名ナノイー発生機 F-GME03
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格9,421円


パーソナル空間をきれいに

 F-GME03は、本体サイズ122×122×180mm(幅×奥行×高さ)で重量1kgとコンパクトなサイズが特徴のナノイー発生機だ。

正面側面背面

デスクなどパーソナルエリアでの利用に便利
 デスクなどに設置しても邪魔にならないサイズだが、風量は比較的パワフルで、弱モードで0.15平方m/分、強モードで0.3平方m/分となっている。コンパクトサイズのイオン発生機の場合、風量は一般的に0.15平方メートル/分程度なとっているので、弱モードで同等、強モードでさらにパワフルな運転ができることになる。

 カタログスペックを見ると、ナノイーが届く適用範囲は2畳程度となっているため、まさに自分を中心としたパーソナルスペースでの利用に適していると言えそうだ。

 そもそもナノイーとは、水に高電圧をかけることにより生成された微粒子イオンで、空気イオンに比べ約6倍の長寿命、水分量(体積比)は約1,000倍以上を誇っている。空気中はもちろんのこと、衣類などに付着した菌やウイルス、ニオイなどの抑制に高い効果が期待できるとのことで、同社の調査によると、一定の条件の下のテストにおいて、衣類などに染み付いたアレル物質(花粉)を2時間で99%以上抑制することができたとしている。

 仕事中、デスクなどで常に可動させておけば、花粉を押さえることもでき、症状が少しは楽になるのではないかと期待したいところだ。

弱モードなら動作音はほとんど気にならない


本体のスイッチは1つ。ON→弱モード→強モード→OFFと動作する
 実際に使って見ると、予想以上に静かなことに驚かされる。本体上部の「運転 切/入」スイッチを押すと、弱モードでの運転が開始される。

 本体のランプが点灯するので動作していることは確認できるが、近くで耳を澄ませばファンの回転する音がかすかに聞こえる程度で、非常に静かだ。この状態で、上部の排気口に手を当ててみると、かすかに風があたるのを感じる程度だが、これでも狭い範囲なら十分に効果があるのだろう。

 これでもデスクなどに設置した場合は、十分な効果が得られるとのことなので、普段は弱で運転するのが良さそうだ。動作していることを忘れてしまうくらい静かなので、仕事に集中できるし、隣や向かいの席の人の気に障るようなこともないだろう。

 一方、強モードはどうだろうか。本体のボタンをもう一度押すと、強モードに切り替わり、今度はファンの回転音と風きり音がハッキリと聞こえてくる。この状態の音量は30dBとのことだ。弱モードが20dBとかなり静かなことを考えると、やはりそれなりに音が気になるところだ。

 ただし、音自体は「ファー」という感じの若干高めの音だが、一定の音量で聞こえてくるので、連続動作させておくと不思議と次第に慣れてくる。仕事に集中していないと耳に付くかもしれないが、集中してしまえば意識の外に置くことができるだろう。

 もちろん、強モードにすると風の勢いも明らかに強くなり、近くに寄るだけで風を感じることができる。若干、独特のニオイを感じることがあるが(取扱説明書によるとオゾン臭のようで影響はないとのこと)、外出先から帰ってきたら、しばらくの間は強で運転し、その後は弱に切り替えて使うようにすれば、花粉対策としては効果がありそうだ。

 一時的に強で運転して、しばらくしたら自動的に弱になるようなモードがあれば、個人的にはうれしかったところだ。


弱モードと強モードの違い。強モードでは若干音が聞こえてくる

お手入れの手間なし

 というわけで、しばらく使ってみたが、他の対策との併用もあって、今のところ花粉に悩まされるようなことなく快適に過ごせている。どこまで効果があるのかが判断しにくいのが、この手の製品の悩みどころではあるのだが、個人的にはとにかくあらゆる手段を講じて花粉から身を守りたい。この製品は、デスクに設置できるほどコンパクトなわりに、パワフルなので、特にパーソナル空間の対策に最適だろう。

 しかも、本製品はメンテナンスの手間がほとんどかからないのも特徴となっている。同社のナノイー技術は、空気中から水分を集め、そこに高電圧をかけてナノイーを発生させるしくみになっている。このため、別途、水タンクなどを使って水を補給するような手間がない。本体を設置して電源を入れれば、何もせずにいつでもすぐに利用できるわけだ。

フィルターの清掃を軽くするくらいで基本的にメンテナンスフリーで使える

 また、イオン発生ユニットの交換なども不要で、まさにメンテナンスフリーで利用することができる。もちろん、ファンを使っているので、定期的に背面のフィルターを掃除する必要はあるが、月に1度、軽く払う程度で十分だ。

 個人的には、豊富なカラーが選べるのもうれしい。しかも、どのカラーも明るめで、清潔感が感じられるので、置いておくだけで気分的にも爽やかな感じがする。インテリアとして見ても、イオン発生機としてはかなり秀逸な部類の製品だろう。

 以上、パナソニックのナノイー発生機「F-GME03」をレポートしたが、コンパクトなサイズのナノイー発生機としては、デザインも良く、パワフルで、しかもメンテナンスフリーと、なかなか完成度が高い製品となっている。

 もちろん、花粉だけでなく、本格的な空気対策をしたいなら、空気清浄機や加湿器なども併用すべきだが、オフィスなどでは設置できる機器に限界がある。そういった場合は「F-GME03」のような機器が一台あると重宝しそうだ。





2010年2月16日 00:00