シャープ「加湿空気清浄機 KC-Y80」

　家電Watch編集部から「貴様は空気清浄機野郎だから新型の加湿空気清浄機を試してみなはれ」っぽいメールとともに、シャープの「加湿空気清浄機 KC-Y80」が送られてきた。む。ナイスタイミング。ちょうど窓を閉め切る季節になってきたことだし、早速試用!! コレを1カ月弱程度使っての長期レビューを始めてみたい。

　KC-Y80はシャープの加湿空気清浄機2009年モデルのうちの1台。現状、最新型ですな。昨年モデルとしてKC-W80があったが、ちょうどこの後継機種にあたるモデルと思われる。なお、KC-W80については以前に長期レビューを行なっているので、詳細はソチラを。

　新型であるKC-Y80の特徴をいくつか挙げてみると、やはりナンと言ってもプラズマクラスターイオンを放出するという点。

　プラズマクラスターは「自然界にあるのと同じ+と-のイオンをプラズマ放電により作り出して放出し、浮遊する菌やウイルスを空中で分解・除去する」というシャープ独自の空中除菌技術だ。空中殺菌ッ!! 空中殺法みたいでカッコイイが、ともあれ、浮遊ウィルス、カビ菌、ダニのふんや死骸などのアレル物質などを分解・除去し、カーテンなどに染みついたニオイの脱臭にも効果を発揮するという。

　それから、加湿もしてくれる空気清浄機である点。空気清浄は上記のプラズマクラスター放出による効果に加え、本体に内蔵した抗ウィルス・抗アレル物質・制菌HEPAフィルターでも行なう。これとは別に、本体内に気化式の加湿機構を備えている。

KC-Y80は空気清浄機能と気化式加湿機能を併せ持った加湿空気清浄機で、プラズマクラスター(高濃度7,000)を放出する。～21畳までの部屋に対応	本体側面。左右側面には本体移動時に手を入れて持つための凹みがある。本体重量は約11kg。軽くはないが、大人1人で移動できる重さだ	本体背面。吸気は背面から。メッシュ内部にHEPAフィルターなどを内蔵する。本体サイズは398×288×636mm(幅×奥行き×高さ)

本体から出る空気にはプラズマクラスターイオンが常時含まれる。本体前面に見えるブドウの房のマーク(イオン粒子と水分子のクラスターを模したもの)があるが、これがプラズマクラスター対応製品のシンボルだ	本体後方斜め上から見たところ。浄化された空気は本体後ろ上方に向かって放出される。壁に沿って空気を流すことで、室内全体の空気を効率的に浄化するという	前面上部にある細い三日月型のスリットから、本体前方にも浄化された空気を放出する。旧機種にはないギミックだ。

本体内に水を入れたタンクをセットできる。これにより加湿を行なう	加湿方式は気化式なので、自然に加湿でき(加湿し過ぎない)、省電力でもある

　KC-Y80について、プラズマクラスター効果、空気清浄・脱臭効果、それから加湿効果、さらに自動運転動作や稼働時の静音性などについてシッカリ試してみたいが、拙者的に興味深いのは旧機種KC-W80からどんな感じで変わったかという点。

こちらは旧機種のKC-W80。～21畳用のプラズマクラスター(高濃度7,000)対応加湿空気清浄機だ

　新型KC-Y80と旧型KC-W80を比べるとですね、おおよそのサイズや対応床面積(両機とも～21畳用)、それから放出されるプラズマクラスターイオンの濃度も同じなんですな。デザインなどが少し変わり、操作部も少し変わったが、ぶっちゃけ、それらの違いは小さなもの。

　新型KC-Y80に新たに盛り込まれた性能でとくに気になるのは、“新たに採用された吸音ダクト構造による静音性”と“前方気流による空気清浄の高速化”てなあたり。旧機種KC-W80にとっては+αとなる新機構・新機能なので、このあたりを意識しつつ試用してみたい。

　あと、新型インフルエンザウィルス(豚インフルエンザウイルス)に効果があるのかも……パンデミック(世界的大流行)を、もしかしたらプラズマクラスターが防いでくれたりするのかニャ!? 的なトコロも気になりますな。

　ただ、プラズマクラスターイオンが新型インフルに効果があるのかどうかについては、シャープ健康・環境システム事業本部空調システム事業部副事業部長鈴木隆氏曰く「効果は不明。当社では豚インフルエンザウイルスが抽出できておらず、検証もできていない」だそうで。残念。

　でも、シャープは新型ウィルスのパンデミックに備えて「業務用プラズマクラスターイオン発生機」を同社の国内外事業所や販売拠点に設置している」って情報も。プラズマクラスターの効果に期待を寄せたいところだ……とは言っても、個人レベルじゃ効果の有り無しなんて検証できないんですけどネ。

　てな感じで、次回以降この「加湿空気清浄機 KC-Y80」の使用感やその効果をレポートしますんで、ぜひよろしくご愛読を!!