やじうまミニレビュー

ナカバヤシ「smareco pen」

~専用ペンで囲んだところだけをスマホでスキャン!
by 林 佑樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ナカバヤシ「smareco pen」

 スマホと文具の融合――近年、徐々に広まりつつ使い方だ。専用のメモ帳を撮影すると自動的に取り込めたり、スマホ自体が名刺リーダーになったりと、毎年、ユニークな使い方が提案されている。スマホは電話というよりは、小さなコンピューターとしても優秀だという証でもある。

 今回はその“スマホ文具”の1つ、専用ペンで囲んだ部分だけを画像として取り込む、ナカバヤシ「smareco pen(スマレコペン)」を紹介しよう。


メーカーナカバヤシ
製品名smareco pen(スマレコペン)
購入場所Amazon.co.jp
購入価格628円

 「smareco pen」は、モノ自体は普通の蛍光ペン以外の何モノでもない。異なる点はペン先。本来は1本の線を描くだけだが、「smareco pen」の場合は、まっすぐ立ててペンを走らせると、同時に2本の線が引けるようになっている。その状態を維持しながら線を引いて、取り込みたい部分を囲む。それを専用のアプリ「smareco pen」で撮影することで、囲った部分がスマホ内に取り込める。同アプリは無料で入手でき、iPhone版とAndroid版が用意されている。

 ペンの引き方はとても簡単で、2本線をきれいに維持したまま、取り込みたい部分を囲むだけ。注意点としては、なるべく直線で、角の部分ははみ出ないように気をつける。また線がかすれないように、ゆっくり線を引いていくところだろうか。“2本同時”に線を引くというアクションのために、常にペンをまっすぐ立てておかないといけないため、その部分は少し慣れが必要だ。

見た目は普通の蛍光ペンペン先は2本線を描くために独自形状になっている

 実際に記事などをきれいに四角形に囲ってみると、サイトで公開されている見本のように、あっさりと専用アプリで取り込むことができた。また四角形でない記事の場合も、直線で構成されていれば取り込める。使い勝手はとてもいいといえる。

 あまりにあっさりとできてしまったので、ちょっと雑にやってみたらどうだろうか、試してみた。結果からいうと、ある程度は雑に囲っても大丈夫ということがわかった。

 ただし、背景に濃いイラストがあったり、写真がある場合は取りめない。特にコート紙(つるつるした紙)の場合は難しく、蛍光ペンのインクがノリにくいこともあって、蛍光カラーをカメラ側が認識できないようだ。主立った用途としては、新聞記事やチラシ、配布プリントといったものの取り込みが中心になるだろう。

使用する前には「smareco pen」アプリで使い方を確認しよう左の写真の注意点で、本写真の注意点を守るだけでいい取り込みたい記事をスマレコペンで囲んだところ。なお背景は写真くらいのものであれば問題はなかったが、濃い色がある場合は取り込みに失敗する確率が高くなる
ダメな例その1。右側の線がちょっと細いため、取り込みに失敗したダメな例その2。だいぶ直線でないことに加えて、右上で線を引き直してしまった。結果、取り込みに失敗した
2本線をちゃんと認識できない場合は、写真のような取り込み結果になってしまう似たような色の線とパターンを設置した場合は、まず失敗する

 アプリの使い方は撮影をして、調整をするだけ。名称とタグ、日付、コメントデータを入れておけば、アプリ内での検索性を高めることができる。またEvernoteとの連動機能もあるため、取り込んだデータをオンラインで共有しておき、チェックはパソコン側で行なうといったこともできる。ビジネス用途においては、資料の重要な部分だけをシェアという運用も可能だ。

撮影後は、まず台形補正を行なう。交差している部分に緑色の●を合わせるだけで、ほぼ正方形に修正してくれる次はトリミング設定。ここはほとんど調整する必要はないが、もし文字の一部が緑の線よりも外側にある場合は、指先で動かして調整しよう
取り込みは、撮影、台形補正、トリミングで完了する取り込んだデータには、線を引いたり、図形で着色したりできる。メモを明確にしたい場合に便利取り込んだデータは自動的に分類されていく。管理性を考えると、毎回ちゃんとタグだけは設定しておきたい

 残したい部分を囲むだけで、専用アプリで取り込める「smareco pen」。性能は上記の通りで、ちょっと雑に線を引いても問題はない。日々のメモをデジタル化して、Evernoteに保存しておけば、どこかでもデータを確認できるのが一番の魅力だろう。

 もちろん、スマホ単体でもデータを閲覧できるし、データとしては画像ファイルになるため、必要なものをプリントアウトして目につくところに貼っておくといった使い方もできる。また2本線の蛍光ペンは、目立つラインになるため、純粋なメモ用としても活躍してくれる。アナログとデジタルで気になるデータを残したいという人は「smareco pen」をチェックしてもらいたい。





2012年 9月 19日   00:00