藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

余計な香りがしない「無添加クイックルワイパー」がうれしい
2025年12月18日 09:05
床にヘアピン1本、落ちているだけで「ヒイイッ」と大袈裟でなく冷や汗が出る……。そんな時期が、長かった。約12年続いた。床に近いところで生活している小さい人たちが、「なんでも食べてみよう」精神で口に入れてしまうからだ。
神経質の極みのようにどんなに気をつけていても無事故だったわけではない。仔細に思い出そうとすると頭がくらくらする。とにかくあの時代は、毎日床に這いつくばって確認し、髪の毛一本見逃さない勢いだった(髪の毛さえも口に入れられてしまうから)。
だから「もう床にホコリはおろかクリップが落ちていても、誰も食べない」という状況になった時の安堵感といったらなかった。
正直なところ「ヒイイッ」となり続けていた筆者は疲れ果てていた。つねに大人の想像の斜め上を行く小さい人たちを、生かし続けるため「気をつけなければならない」要素は数限りない。その上、よりクリティカルな問題が後出しでやって来るというのは、とりわけ負担感が強い。
筆者宅の場合、それはアレルギー。食物アレルギーを含めた各種アレルギーの症状だった。予測不能なタイミングで各々の子供たちに間欠的に現れ、救急車騒ぎになることもあり、おそろしく消耗することになった。
アレルギーは生まれてすぐ出たりわかったりするわけではなく、歳を経るごとに違う症状が出てきたりする。その度に対処が変わる。時に命に関わる。またその厄介なところは、それがある種の「積み重ね」の先に、突然に現れることだ。私たちの暮らしはいろいろなことが容易になった代償として知らないうちに積み重ねられてしまう負の要素が多い。
そして「それ」に対してどのような反応が生じるかは同じ家に暮らす血の繋がった家族であっても違う難しさもある。
子育てに一段落したころ、まさか自分自身にもその「積み重ね」の影響が現れてしまった。ある日突然、筆者自身に予想外のある食物アレルギー症状が生じた。そしてほぼ時を同じくして「香料」への耐性が失われはじめてしまった。
そんな筆者が、今回手に取ったのが新製品のこちら、「クイックルワイパー 立体吸着ウエットシート 無添加タイプ」だ。
率直に言って、「ああ、うれしい」と思った。「クイックルワイパー 立体吸着ウエットシート 無添加タイプ」は、従来の花王独自の立体的なシート構造でありながら、含まれる洗浄液が、これまでにないほとんど「無香」のものだ。
成分表示の筆頭にあるのは「ローズマリー水」。香りを抑えながら清浄感をもたらすこの成分に、今の時代ならではの工夫を感じ、思わず唸った。「アルコール・合成香料・パラベンフリー」。まるで赤ちゃんのお尻拭きのよう。でもそれでいてフローリング床、畳の汚れ落とし能力には不足がない。洗浄液はたっぷり含まれ、拭きながら乾きにくく、しかしさらりと乾いた後の残り香も「無い」。
この「余計な香りのない」意義はしかし、まだ身に沁みる人とそうでない人がいるのだろう。
日本のドメスティックブランドの、どこででも手に入るラインナップのうちに、こういう人の身体や暮らし、健康を第一義にしたものが現れたことに、筆者は、心から、ホッとしている。



