やじうまミニレビュー
ワンセグ放送やラジオも受信できる、ワイヤレス手元スピーカー
by 片岡 義明(2013/11/12 07:00)
ツインバード工業の「AV-J135G」は、離れた場所にあるテレビの音声を手元で聞ける「手元スピーカー」と呼ばれる製品の1つだ。
他社製品と異なるのは、テレビとの間を2.4GHzの無線で接続するため、ケーブルをつなぐ必要がないことだ。また、このスピーカー単体でも、ワンセグテレビやFM/AMラジオの音声を聞くことができるというユニークな仕様になっている。
メーカー | ツインバード工業 |
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製品名 | 3バンドラジオ付ワイヤレス手元スピーカー AV-J135G |
希望小売価格 | 26,250円 |
販売場所 | Amazon.co.jp |
直販価格 | 14,800円 |
AV-J135Gは、本体とテレビ側に接続するワイヤレス送信機がセットになっている。本体サイズは200×80×150mm(幅×奥行き×高さ)、重量は600gで、カラーはシャンパンゴールド。本体は、小さくはないが、上部に大きなハンドルが搭載されているので、気軽に持ち運べる。
本体の電源は単三形乾電池が4本か、付属のACアダプタのいずれかを使う。ワイヤレス送信機にもACアダプタが付いている。
本体の仕様を見ていこう。上部パネルは少し傾斜していて、ボタン表示や液晶の文字は大きめで見やすく、操作しやすい。操作ボタンは、電源入/切ボタンとおやすみタイマーボタン、音量ボタン、選曲ボタンなどに加えて、モード切り替え用として手元スピーカーボタン、テレビ音声ボタン、FM/AMボタンの3つが搭載されている。各ボタンには機能が1つずつしか割り振られていないので、誰にでも使いやすいよう配慮されている。
ノイズのないクリアな音声
ワイヤレス手元スピーカーを使うには、テレビのヘッドホン端子に送信機を接続してから、送信機にACアダプタを取り付けて電源スイッチを入れる。送信機のサイズは92×75×25mm(同)とコンパクトで、テレビの横や下の小さなスペースにも置ける。
送信機をテレビに接続したら、本体の電源を入れて「手元スピーカー」ボタンを押せば、スピーカーからテレビ音声が聞こえてくる。到達距離は20mで、実際にリビングで試してみたがノイズが混じることなくクリアな音声を聞くことができた。
なお、本体にはイヤホン端子も搭載されており、イヤホンやヘッドホンを接続して聞くことも可能だ。また、「おやすみタイマー」ボタンを押すと30分/60分/90分の3段階でタイマーをセットすることが可能で、眠るときに使うこともできる。
単体でワンセグやラジオも聴ける
一方、ワンセグテレビの音声を受信する場合は、最初に受信可能なテレビ音声の放送局を検索する必要がある。ロッドアンテナを立てて電源ボタンを押し、「テレビ音声」ボタンを3秒程度長押しすれば、検索がスタートし、受信状態が良好であればすぐに完了する。
ワンセグの感度は良好で、筆者が都内で使った限りでは音声が途切れたり音質が悪かったりといった問題は感じられなかった。受信状況が悪いときのためにテレビアンテナアダプターも付属しており、ここにアンテナケーブルを接続すればより確実に受信できる。
このほか、FM/AMラジオも搭載されており、こちらについても受信は良好だった。ただしワンセグテレビとラジオのいずれも、放送局の切り替えは選局ボタンの「+」と「-」の2つのみで行ない、プリセット機能がないので放送局の切り替えは少々面倒だ。設定が煩雑になるのを避けたのかもしれないが、この手の製品としては高価なものだけに、プリセット機能はぜひ付けて欲しかった。
テレビもワンセグもラジオの音声も聴けるスピーカー
AV-J135Gはプリセット機能がないことと価格が高い点に納得できるのであれば、ワンセグテレビやラジオの音声も聴ける豪華装備の手元スピーカーとしておすすめだ。ボタン表示が大きく操作も簡単なので、高齢の方へのプレゼントとしても喜ばれると思う。
手元スピーカーはテレビに接続して音声を聞くものなのだからワンセグ機能は不要と考える人もいるかもしれないが、たとえば家族が別番組を見ているときに裏番組の内容を音声だけで聴くといった使い方も可能となる。また、ラジオはスポーツ中継でテレビの映像を見ながらラジオの解説を聞きたいときや、テレビの野球中継が途中で終わったときに続けて聞きたいときなどに重宝する。リビングが広い家にも最適で、夜、音量を控えながらテレビを見たいという人にとっては魅力的な製品といえるだろう。