モンベル「モバイルパワーパック」

　ケータイやスマートフォンを使用する上で、欠かせないのがモバイルバッテリー。バッテリーの大幅な進化か、デバイス側の消費電力が劇的に減少しない限りは、お世話になり続けることになる。

　最近では、何度も充電できる大型なものから、携行性の高い小型なものまで多数登場している。中にはソーラー充電機能を備えた緊急用的な製品もあり、家電Watchでも多数紹介してきた。今回はその中でも、軽量で緊急用に重きを置いたモンベル「モバイルパワーパック」を見てみよう。

　モンベル「モバイルパワーパック」は、ソーラーパネル搭載のモバイルバッテリーで、本体正面左上から飛び出たカラビナ型フックが特長的なビジュアルをしている。角はすべて丸みを帯びているため、持ち運びの際のストレスが少なく、カバンなどに取り付けた場合も生地にダメージを与える心配がない。

本体正面。カラビナタイプのフックが特長的	背面には滑り止めの脚がある	付属のケーブルは、接続用ケーブルとdocomo/SoftBankケータイ用コネクター、auケータイ用コネクター、USBオスコネクター、USBメスコネクターの5つ

　サイズは小さめ。フック部分を除くと、本体サイズは約69×92×14mm(幅×奥行き×高さ)、重量も71gと軽量だ。材質はちょっとした衝撃にも安心なABS樹脂製に加えて、防滴仕様とアウトドアにも向いている。また充電・放電を示すLEDとバッテリー残量を4段階で示すLEDも用意されている。カラーは今回使用したオレンジブリックのほか、リーフグリーンとブラックも用意されている。

　付属品にはdocomo/au/SoftBankケータイ充電充電用コネクター、USBオス/メスコネクター、接続用ケーブルがあり、ケータイやスマートフォンなどの充電に対応している。本体側のコネクタはminiUSBだ。

　内蔵バッテリーは、リチウムポリマー電池。容量は650mAで、充電速度はUSB接続の場合は約2時間、ソーラー充電の場合は最速で約10時間。容量からすると、ケータイはもちろん、スマートフォンのフル充電は難しく、緊急用の用途に絞られてくる。

　　ソーラーパネルの充電は、晴天下と曇りであれば、充電中を示す緑LEDの点灯が確認できた。室内の場合も、白熱灯とハロゲンランプで確認した。ただし蛍光灯の場合は、密着に近い状態でやっと緑LEDが点灯したので、現実的とは言えない。普段持ち歩くカバンやリュックサックに引っかけておくのが一番だろう。カバンに取り付けておくだけで常時充電してくれる。

充電中には本体左下のランプが緑色で点滅する	USB充電、もしくは放電の際には、本体底部のminiUSB経由で行なう	本体右下のスイッチを押すとバッテリー残量が表示される

　機器への充電は、バッテリー残量を示すLEDの隣にあるボタンを押して開始する。勝手に充電を開始しないので、気づいたら放電していた、ということを防げる。出力は400mAで、手持ち端末だと、iPhone 4S、Xperia ray、Xperia arc、HONEY BEE 101Kでバッテリー0からの充電を確認した。大半のケータイやスマートフォンの充電が充電できると言えるだろう。

バッテリー0％の状態から充電できるかを確認してみた。写真はXperia ray。ご覧の通りも問題なく充電が開始された	iPhone 4Sでもチェック。充電についてはシビアな端末だが、こちらもバッテリー0の状態から充電が開始され、OS起動後も充電が継続された	iPhone 4Sを充電しているところ。出力不足で途中でストップなどの不具合はなかった

微妙な丸みがかわいく、愛用のカバンに取り付けても違和感がないので、このままお出かけしている

　私は、メインのモバイルバッテリーが枯渇した場合の補助用としてカバンにセットしている。小さくて邪魔にならないし、重量も軽いので普段は存在を忘れてしまうほどだ。フックや防滴仕様も、カバンに取り付けるのにうってつけだ。

　常用ではなく、補助・緊急用に割り切ったモバイルバッテリーとしては、アウトドア派にピッタリといえるだろう。カバンにセットしておけば、外出中はソーラーパネルで常に充電状態だし、なによりコンパクトで軽いため、バッテリー容量の少なさを差し引いても、あると便利。常時持ち歩ける補助バッテリーを探している方に、ぜひチェックしてもらいたい。