やじうまミニレビュー
エナジャイザー「2-IN-1 LEDランタン LED43A1GJ」
エナジャイザー「2-IN-1 LEDランタン LED43A1GJ」 |
大型家電店の店頭も、すっかり夏らしく変わったが、懐中電灯やランタンの売場は、相変わらず盛況だ。考えてみれば、夏はアウトドアという用途もあるので、これからの季節が本番なのだった。こういうハンディな照明器具を、防災用品としてしか考えられなくなってしまっている自分が、ちょっと悲しい。
今回は、軽い屋外での遊びにも使え、防災用にカバンに入れて持ち歩くこともできる、懐中電灯とランタンの兼用製品を紹介しよう。エナジャイザーの「2-IN-1 LEDランタン」という製品だ。
購入価格は1,380円で、複合タイプの製品としては安い部類に入る。
メーカー | エナジャイザー |
製品名 | 2-IN-1 LEDランタン LED43A1GJ |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba |
購入価格 | 1,380円 |
■手頃な大きさと明るさ
この製品は、「2-IN-1」という製品名の通り、LEDライト(懐中電灯)とランタンを兼ね備えた製品だ。本体は、115×42mm(長さ×直径)で、小型の懐中電灯だ。このライトの両端を持って引っ張ると、本体が135mmまで伸びて、ランタンに切り替わる。
パッケージはブリスター型 | 背面が簡単な取扱説明書になっている |
単三乾電池との大きさ比較 | ライトとして使う状態 | ランタンとして使用する際は、このように伸ばす |
ライトとして点灯した状態 | 通常ランタンとして使用する際はこう置く | このように逆に置くこともできる |
ライトとランタンのLEDは共通で、白色LEDが1個あるだけだ。本体を伸ばすと、LEDの先端に蓋がかぶさる。これで前方への光が閉ざされる。同時にLEDの横に半透明の部分が現れ、反射したLEDの光が側面に広がる。要は伸ばすとランタン、たたむとライトになるというわけだ。
LED部分はこうして開けることもできる | LED部分のアップ |
点灯した状態 | レンズ部分を裏から見ると開く部分がある | LEDがこの部分に入るとライト、引っ込んだ状態でランタンになる |
伸び縮みの際は、ストッパーやスイッチなどはないので、本体をギュッと掴んで、そのまま引っ張れば良い。引っ張るときは、ちょっと力が必要なので、レンズ周囲のシルバーの金具には、滑り止めのために穴が開けてある。
電源を入れ、ライトからランタンに変形する様子 |
電源は単四乾電池4本で、別売となっている。点灯時間は、アルカリ乾電池使用で50時間点灯としている。とりあえず、丸一日は問題なく点灯していた。
電池ボックスを開けた状態 | 電池ボックスの一部は珍しくプラス端子側がバネになっている |
乾電池のプラス端子の突起がちょうどハマる | 単四乾電池4本をセットした状態 |
電源スイッチは、底部にプッシュスイッチがある。電源はON/OFFだけで、明るさの切り替えはない。また、タフな印象の外観だが、防水機能はない。
先端部の金具はすべり止め用の穴が開いている | レンズは中央部が集光し、周囲が散光するタイプ |
電源スイッチはプッシュ式で尾部にある | ストラップをつけた状態 |
■手軽に機能の切り替えができて便利
乾電池込みだと120gになる |
このランタンだけを持って、停電を想定して明かりを消した家の中や、夜の街を歩いてみた。
本体は短めだが、やや太めの胴体が握りやすい。滑り止めのゴムも大きめで良い。電池ケースのフタの部分にストラップホールがあるので、長めのストラップを通しておくと良いだろう。重さは、乾電池抜きで74g、乾電池込みで120gあるが、ずっしりした感じはなく、手頃な重さだ。
LEDライトとしては、ごく普通の明るさ(10ルーメン)だが、レンズで中央部に集光しているので、意外と遠くまで届く。こういうタイプは、周囲の明るさが乏しく場合があるが、この製品はちゃんと周囲へも散光しているので、スポットライト的な性格だが、使いにくいほどではない。
30cmほどの位置で白い壁を照らしてみる | 1mほどの位置だと、LEDの影が見えている |
ライトとしてバスルームを照らしてみた | 廊下の端から照らしたところ、中央部の光は遠くまで届くが、その周囲が暗くなり、さらに外側に輪がある |
ランタンとしては、ひと部屋を照らすというよりは、洗面台とかトイレなどのコーナーを照らすぐらいの実力だ。テーブルの中央に置いて、2~3人で食事をするぐらいのことはできる。光は本体を中心に全方位を照らす。ちょっと残念なのは、光が本体の真横方向に向かうことだ。テーブルの上に置くと、ちょっと離れた場所は明るく照らすが、本体の近くはあまり明るくない。LEDからの光をやや下方向へ向ける反射板があるとなお良かったと思う。
ともかく便利なのは、ライトとランタンを簡単に切り替えられることだ。たとえば、トイレまでの廊下をライトで照らして歩き、ランタンに切り替えて周囲を照らす。外に出るときは、またライトに切り替えて歩き、洗面台についたらランタンにしてそばに置く、というような流れがスムーズにできる。
ランタンの光は全方位を照らす。光が真横に出るので、床よりも白い壁が照らされている | ランタンとして洗面台に置いた | ランタンとしてトイレに置いた |
ちょっと苦手なのは読書灯として使うことだ。ランタンにすると、あまり下方向(この場合はテーブル上)を照らさないので、ページの隅が読みにくい。ライトにすると、光が均一ではないので、輪が気になってしまう。そういう用途には、専用のLED読書灯などを用意したほうが良いだろう。
読書は不得手な分野だ。ランタンの光は真横に出るので、読書には向かない | かと言ってライトにすると光の輪が気になる |
■使いやすさで、2つの機能が生きる
LEDライトとランタンの兼用製品は、パナソニックの「BF-441BP」など、以前からあるが、この2-IN-1 LEDランタンは、2つの機能の切り替え操作がシンプルなところが良い。使い方が簡単で用途が広いというのはいいことだ。
一方で、外観が安っぽいとか、防水ではないとか、不満な点もなくはないが、1,380円ぐらいで、2つの機能を兼ね備えているならば、まぁいいかという気になる。質感などにこだわる人には向かないが、実用性重視なら許せる範囲だ。
とりあえず、会社員が自分自身の備えのために、机の中に入れて置く防災用品として有力候補だろう。万が一停電した場合に、ランタン機能は便利に使える。また、簡単なキャンプや車中泊にも向いている。明るさや機能はそこそこだが、実用性の高さと、伸び縮みするギミックの面白さで推薦できる製品だ。
2012年 5月 10日 00:00
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