やじうまミニレビュー

エナジャイザー「カラビナライト DMCC42RJ」

~LEDライト+ランタン+1m防水のアウトドア向けライト

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エナジャイザーの新しいLED製品

エナジャイザー「カラビナライト DMCC42RJ」

 米Enaergizer(エナジャイザー)は、乾電池やフラッシュライト分野の大メーカーだ。その全部が、日本の「エナジャイザー」ブランドで販売されるわけではないが、2013年4月にも4機種の新製品が国内で販売を開始した。

 なかでも、「カラビナライト DMCC42RJ」(以下、カラビナライト)は、LEDライトとLEDランタンの機能を併せ持った面白い製品だ。

メーカーエナジャイザー
製品名カラビナライト DMCC42RJ
希望小売価格オープンプライス
購入場所ヨドバシカメラ AKIBA店
購入価格2,480円

 カラビナライトの一番の特徴は、本体に大きめのカラビナ(開閉できる部分がある、輪の形をした金具)が付属しており、これでリュックやテントなどに引っ掛けて使用できる。登山用品であるカラビナを使った、アウトドア向けの製品らしいデザインだ。

 ちなみにこの製品は、アメリカ本国で「Carabiner LED Area Light」という製品名で、すでに販売されている。アウトドア関係のWEBサイトのレポートを見ると、ほとんどが高い評価を与えていた。

大きなカラビナがデザインのポイント

 カラビナライトのパッケージは、エナジャイザー製品に多いブリスター型だ。「キャンプに、野外フェスに、リュックに 引っ掛けるだけ」という大きなシールが貼られており、軽めのアウトドア用途に向けた製品であることが、よくわかる。

吊り下げることを前提にしたブリスター型のパッケージ
パッケージ裏面に特徴が書かれている
「キャンプに 野外フェスに リュックに 引っ掛けるだけ」というシールが用途を示す
主な仕様。電源は単四形乾電池4本
ランタンとLEDライトを兼ねているところが特徴
パッケージ内容は、本体、カラビナ、取扱説明書とシンプルだ

 本体は暗めの赤色で、側面のLED部分が白になっており、目立ちやすい配色だ。さらに、大きめのカラビナが付いており、アウトドア用品らしい雰囲気を出している。

本体は白と赤のツートンカラー
先端部にLEDライト用のLEDがあり、その上に電源スイッチがある
30cm定規との比較
製品名にもなっているカラビナ。開閉が簡単で、確実に固定できる
登山用ではないことを示す「NOT FOR CLIMBING」という表記がある
本体に比べて、カラビナは大きめだ

 本体サイズは、写真で想像していたよりも大きかった。全長は20cmちょっとあり、男性が手で握って少し余るぐらいのサイズだ。

 LEDは7個も搭載されている。本体の先端部にLEDライト用が1個、側面の裏表にランタン用が3個ずつ配置されている。

電源スイッチを押すと、最初はランタンが点灯する
さらに押すと、LEDライトを点ける

 スイッチ類は電源スイッチが1つあるだけだ。1回押すとランタン「強」、2回押すとランタン「弱」、3回押すとLEDライトと切り替わる。最初にLEDライトではなく、ランタンが点灯するところが、この製品の性格を示している。ランタンが主で、LEDライトは従なのだ。ただ、電源スイッチは固めで、ストロークも深い。しっかり押し込まないと、反応してくれないときがある。

 電源は単四形乾電池4本で、お試し用としてエナジャイザー製のアルカリ乾電池が付属している。電池のセット方法は、ちょっと変わっている。本体の一部を、鞘(さや)のようにスライドさせて、引きぬいた本体の側面に2つずつ電池をセットするのだ。

取扱説明書に書かれている電池の交換方法
レバーを押して、手前に引くとカバーが外れる
カバーを開いた状態

 電池を入れて手にとって見ると、乾電池とカラビナ込みの重さは、実測で130gだった。本体は見かけの大きさの割に軽く感じる。

この状態でも点灯する
手前に1つ、側面に3つずつLEDが並んでいる
付属の単四形乾電池との大きさ比較
乾電池は、本体の側面に2つずつ並ぶ
カバー部分には、防水のための黒いOリングが見える

 なお、出荷時には、点灯から数秒経つと自動的に消灯する「お試しモード」になっている。これはブリスター型パッケージで展示したままで、点灯した時の状態が試せるようにするためだ。使用する前には必ず電池を抜いて、お試しモードを解除しておく必要がある。

リュックに似合う大きさ

 ちょっと大きめの本体と、カラビナの組み合わせは、リュックサックによく似合う。手元にあったリュックはハイキング用の小さめのものなので、ややカラビナライトが大きく見えるが、通常のリュックには似合う大きさだ。

ノートパソコンが入る大きさのビジネスバッグから提げた状態
リュックサックから提げた状態。やはりこちらの方が似合う
本体重量は、電池とカラビナ込みで130g

 ランタンとしての明るさは十分にある。2人用のドームテントで試してみたが、テントの入口に提げておけば、テント内外を十分に照らしてくれる。カラビナがあるので、場所を選ばずに、どこにでもぶら下げられる。

2人用テントに提げたところ。テント内は十分に明るい
テントの外側に提げると、周囲も十分に明るく照らせる
普通の室内だとドアノブなどに提げられる

 ただし、照明方向はあまり広くなく、LEDが配置されている本体の裏表が中心で、LEDがない本体の横方向は少し暗くなる。また、光は本体の真横に向かっており、上下方向への広がりはあまりない。数人で共有する広い場所をまんべんなく照らすというよりは、自分専用の明かりとして、個人個人で持っている明かりだ。

 なお、ランタン「弱」とランタン「強」の、明るさの差はあまり感じない。電池寿命は弱のほうが長いので、その場に合わせて使うと良いだろう。LEDライトについては、ごく普通の明るさと照明範囲で、ランタンに重きが置かれている印象だ。

 本体は防水になっており、1mの深さの水に30分沈めても浸水しないという。確かに本体は簡単に開け閉めできるが、必要な部分には密閉用のOリングが付いている。実際に、洗面台や浴槽で試してみたが、まったく問題なかった。水辺での遊びにも安心して持ち歩けるし、天気を気にせずにリュックから提げておくことができる。汚れたら水道でジャブジャブ洗えるのも気持ちが良い。

浴室で吊るした状態。本体の裏表が照らされることがわかる
浴室全体に光が回っている。真下を照らしてくれないのが惜しい
1mほどの距離からLEDライトを点灯した状態。照射範囲はやや狭い
洗面台に横置きにした状態
防水なので汚れた時には流水で洗える
1mの水深で30分以内なら、点灯した状態で水中に入れても大丈夫

軽いアウトドア用として面白い存在

 カラビナライトは、シンプルなデザインの本体に、大きめなカラビナが付いていることで、アウトドアっぽい遊びの感じがうまく出ている。カラビナ自体も機能性が高く、ぶら下げる場所を選ばない。本体は丈夫で、さらに防水なので扱いに気を使わなくて良いのもアウトドア向けだ。

 機能的にはランタンとLEDライトの兼用で、どちらも普通に使える。特にランタンは、2人用のテントでも、十分に明るくできる。車中泊にも向いているだろう。これからハイキングやキャンプなどアウトドアで遊ぶシーズンを前に、とりあえずの1本として検討してよい製品だ。

 なお、エナジャイザーの製品には、このほか「2-IN-1 LEDランタン」とか「LEDコンパクト折りたたみ式ランタン」のように、LEDライトとLEDランタンの機能を併せ持った製品が多いが、この2つの製品は、4月頃に製品情報ページがなくなっていた。まだ、通販や店頭では在庫があるようだが、販売が終了する可能性がある。こちらも、なかなか面白い製品なので、興味のある方は、いまのうちに在庫を確認しておくことをお勧めしたい。

「2-IN-1 LEDランタン」。LEDライトが主で、ランタンにもなる製品
「LEDコンパクト折りたたみ式ランタン」。手のひらサイズのランタン。自立するので用途が広い

伊達 浩二