やじうまミニレビュー
OXO「万能バサミ」
OXO「万能バサミ」 |
あったら便利だけどなくてもなんとかなる――私にとってキッチンバサミはそんなイメージの製品だった。食材の袋を開けるのには、ズボラに包丁で対応してしまうことが多く、これまで特別にキッチン用のハサミを用意していなかった。そのイメージが変わったのはアメリカのテレビ番組を見たとき。料理を作るシーンで、食材をちょきちょきとハサミで切っていたのだ! 大胆だなぁ……と、思いつつもこれならまな板を出す必要もないし、意外に使えるかもしれない。というわけでさっそくキッチンバサミを購入した。
選んだのは、OXOの「万能バサミ」だ。この製品でまず、目に行くのが、通常左右対称になっていることが多い持ち手部分のデザイン。片方はお馴染みの半楕円形の持ち手だが、もう片方はスティック状になっている。この独特の形は、左利きの人でも、右利きの人でも同じように使える“ユニバーサルデザイン”に基づいたものとなっている。
メーカー | OXO |
製品名 | 万能バサミ |
希望小売価格 | 2,835円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,550円 |
多くのハサミは右利きで持つことを想定した形になっているため、左利きの人にとっては使いにくく感じることがあるという。万能バサミでは持ち手部分の片方を楕円形しないことで、右利きでも、左利きでも同じように使えるようにしている。ちなみに、私の場合楕円形の方を上にした持ち方が持ちやすく感じたが、メーカーに問い合わせたところ持ち手の方向はどちらでも良いとのことだった。
OXOのキッチン雑貨はどれも評価が高いが、デザインだけでなくどの製品も使いやすさに配慮した造りになっているので、感心してしまう。使いやすさに配慮しているのはこれだけではない。木の枝など固いものを切るための園芸用はさみのように、ハサミの支点となる中央部分にはバネが備えられている。これにより握力が少ない女性でも使いやすい構造となっているのだ。
左右が非対称になっているグリップ部分 | 支点のところにはバネが設置されている | 持ったところ。私は楕円形を上にしたが、逆にして使うこともできる |
これまでのハサミとはちょっと違う形、構造だけに使い始めは正直戸惑うこともあった。これまではハサミの向きを意識しながら使うことはなかったが、万能バサミでは、持ち手の向きがあるため使うときにはいつもまず向きを確認してから使わなければならない。また、ハサミにバネが入っているようなタイプにも慣れていなかったため最初は違和感を感じた。バネがある構造のため、収納時には必ずロックをしなければいけないというのも、最初は手間に感じた。
バネがあるため、ロックをしないと刃が開いた状態になる | ロックは持ち手部分上に設置されている |
ただ、慣れてくると使い勝手は抜群。昆布など乾燥して固い食材も楽々切れる。手を離すと自然に持ち手が戻ってくるので、刻み海苔など同じ動きを反復するような時も手が疲れにくい。
刃も鋭く、文具用のハサミに比べて刃が大きいので食材も楽にザクザク切れる。特に活躍しているのが朝食を作るときだ。最近では、味噌汁のネギも、ベーコンエッグのベーコンも万能バサミで切っている。慣れるまではネギなど細かく切るのに苦戦したが、加熱することを考えれば多少大きくても問題ない。
ほうれん草の茎を取るのも、食べやすい大きさに切るのも、これ1本で下ごしらえしてしまう | 包丁を使わずに作った朝食メニュー。ベーコンも万能バサミで切った |
一点だけ気を付けたいのがお手入れについて。食材を切るのなら、包丁と同じようにきちんと洗剤を使って洗い、水滴を拭き取るようにしたい。まな板を洗う手間がないと思えばそれほど苦には感じないが、これまでハサミをきちんと手入れするという習慣がないので、注意が必要だ。
これまで使っていなかったのがもったいないと思えるほど毎日使っている製品。台所に立つ時間を少しでも短くしたい、使用する調理器具を少しでも少なくしたいという人にオススメだ。
2009年 11月 27日 00:00
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