家電製品ミニレビュー

象印 「電気ケトル CK-EA10-SA」

~沸騰ブザーや湯量調整など、使いやすい電気ケトル
by 小林 樹
象印 「CK-EA10-SA」

 数年前、古くなったキッチンをリフォームする際に、初めて我が家に電気ケトルがやってきた。電気ケトルは、寝室だろうが和室だろうが所構わずサッとお湯を沸かせる。それまでキッチンのやかんでお湯を沸かしていた私には、まさに未知との遭遇だった。

 当時はまだ珍しかった電気ケトルも、今や定番家電の一つとして、色々な種類のものが出ている。今回は、象印から新製品が出たというので、使ってみた。


メーカー象印
製品名CK-EA10-SA
希望小売価格13,650円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格7,631円

 今回、紹介する象印のCK-EA型は、お湯が沸いたらブザーで知らせてくれる。ほかにもレバーを押すと注ぐ湯量を調整できたり、フタが完全に外れたりと、細かいところに配慮された使いやすさが特徴だ。

 私が選んだのは1.0Lサイズのシルバー「CK-EA10-SA」。CK-EA型には、他に容量が0.6L、0.8Lのものがあるが、1.0Lにしたのは同居している家族と一緒にお茶を飲む機会もあるからだ。

 ケトル本体のサイズは、225×145×225mm(幅×奥行×高さ)で、重さは1.2kg。片手で持ってみると、一番大きいサイズというだけあり、ずっしりとしている。カラーは1.0Lだとシルバー/レッドの2色がある。今回私が使ったのはシルバーのタイプだ。0.6L、0.8Lだとブラウン/シルバー/レッドの各3色で展開している。

パッケージ前面パッケージ横には、沸騰完了お知らせブザー機能などが記載されている
セット一式台にはコードを巻きつけて格納できる

 まずは、200ccを沸かして紅茶を入れてみた。ケトルに水を注ぎ、スイッチのONを押す。ランプが赤く点灯し、しばらくすると、もくもくと湯気が立ってきた。手元のタイマーで71秒後に、ピーッとブザーが鳴った。テレビをつけていても、流しで洗い物をしていても十分に気づく音量だ。ブザーが鳴り終わると、自動で電源がOFFになり、立ち上っていた湯気も次第に落ち着いてきた。ケトルから出てくるお湯は十分に沸騰していて、湯気を立てながらカップを満たした。

水を入れて準備が整ったら、スイッチのONを押すお湯を沸かしている間はランプが赤く点灯するしばらくすると、もくもくと湯気が立ってくる
お湯を少しずつ注ぐ紅茶の香りがふわっと広がってくる


沸騰を知らせるブザー音

 沸騰を知らせるブザーが鳴るおかげで、朝の忙しい時間帯に他の家事をしていても、お湯が沸いたことに気づけるので安心だ。

 次に、このケトルの最大容量、1Lのお湯を沸かしてみた。スイッチを押してから沸騰するまでにかかった時間は4分53秒だった。メーカーによれば、室温23℃でコーヒーカップ1杯=約140mLを沸かす場合にかかる時間は約65秒、1L沸かすのには約5分かかるという。設置した部屋の温度で若干の差は出るようだが、短時間でお湯を沸かせるのは確かである。

 このケトルの特徴の1つに、レバーの押し加減で2段階に湯量を調節できるということがある。レバーをしっかり押すと、一度に多く湯を注ぐことができ、押す力を弱めると、ケトルから出てくる湯量を少なく調整できる。ラーメンなどの汁物には一気にお湯を注ぐことができるし、ドリップコーヒーや紅茶など少しずつ注ぎたいものの時には、チョロチョロと少しずつ注ぐことができるので、使い勝手が良い。レバーを離せばロックがかかる安全設計でもある。ただこのレバーの押し加減に慣れるまでには結構時間がかかった。ある程度の慣れが必要な力加減ではなく、スライド式のレバーやボタンで切替られるようになれば、なお嬉しいと思う。

汁物のラーメンには、レバーを強く押して湯量を全開にして注ぐ一気に注げたので、アツアツのまま麺をすすれる!
レバーを弱く押してお湯を少しずつ注ぐ葛湯の出来上がり。とろっとしていて飲むと体が温まる
レバーを軽く押すと、ケトルから出てくる湯量が少なくなるレバーをしっかり押すと、一度に出る湯量が多くなる
湯量少→多にしたところ

 また、この電気ケトルは、横倒しに転がしてもお湯は漏れない。本体もそんなに熱くならないので、これは離乳食などで、お湯を使う場面が多い小さなお子さんがいるご家庭に特にオススメできる。

 気になるのが手入れだが、CK-EA型はフタがガパッと完全に外れる。このおかげで、ケトル底部まで洗うのが楽チンである。

CK-EA10-SAのフタ取っ手部をつかんで上に持ち上げるとフタが外れるフタは完全に外れる

 一気に加熱するという電気ケトルの性質上、湯沸かし時の消費電力は1,300Wと大きいので、電子レンジやドライヤーと同時に使うのは避けたい。ただし、メーカーがはっきりと「待機時の消費電力が0」と言ってくれているので、コンセントにさしっぱなしにしておける。

ケトル内部には目盛がある。目分量と違い、水を無駄にせずに済む

 気に入ったのが、本体の内側に水量を計る目盛があるため、必要な分だけ水を注いで沸かせるところだ。個人的なこだわりの話になるのだが、水にうるさい私は、日頃から軟水や硬水、炭酸水などをボトルでいろいろと買いこんでいる。やかんだと、どうしても目分量で大目に水を注いでしまい、底に使わない分の水が余ってしまっていた。この電気ケトルのように内側に目盛があると、ぴったりの分量で水を注げるので、助かっている。

 また、お湯の臭いも気にならなかった。これまでの我が家の電器ケトルは、プラスチック製なのでプラスチックの臭いが水の風味に移ってしまうのが残念だった。今回のCK-EA型はステンレス製なので、臭いなどは特に感じていない。

 CK-EA型だけ見ても、サイズやカラーの種類は豊富だ。今や色々な種類の電気ケトルが登場しているだけに、自分の生活スタイルや用途を見極めた上で、最適な一台を選びたい。





2011年1月13日 00:00