家電製品ミニレビュー
2週間に1回の水やりで野菜がグングン育つ水耕栽培ケース「ピッコラ」
by 藤山 哲人(2015/5/28 07:00)
手間いらずで野菜が育つ水耕栽培LEDショーケース
一見すると何かのショーケースに見えるコイツ。実は手間も日当たりも必要ない野菜の水耕栽培ケース、エスキュービズム・エレクトリックの「Piccola(ピッコラ)」だ。
中には「ウチはもうベランダで育てているからいらない」なんて人がいるかも知れない。でも料理中にちょっとだけ使いたいハーブ、お弁当に1枚だけ使いたい葉もの野菜など、ベランダまで採りに行くのが億劫なときもある。
そんな人にオススメしたいのがコレ。だいたい30cm角のスペースがあればOK。太陽がまったく差し込まない場所でも、LEDランプを内蔵しているのでグングン野菜が育つ。キッチンで水耕栽培するので虫も土も付かないので、採ったらそのまま使えてしまうという便利さなのだ!
メーカー名 | エスキュービズム・エレクトリック |
---|---|
製品名 | Piccola(ピッコラ) |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 13,824円 |
部品は多いけどワクワクしながら楽しく農作業!
箱を開けるとたくさんの部品が出てきて「ややや? 難しい?」と尻込みしてしまうかも知れないが、部品を全部使うわけじゃないので、難しさはほとんどない。むしろ楽しいぐらい。
キットには、買ったその日から栽培できる「ルッコラ」の種と水耕栽培用の液体肥料が付いているので、さっそく試してみよう。
説明書を見ながらゆっくりやったとしても、30分程度で作業は終わり。あとは数日間、芽が出るのをワクワクしながら待とう!
1日2回のスイッチ操作と2週に1回の水やりでグングン育つ
鉢植えのハーブなどは水やりを忘れるとすぐに枯れてしまうが、ピッコラなら水やりは2~3週間に1回でOK! どんなに忙しくても、旅行に行っていても枯らしてしまう心配はなさそうだ。
朝起きてLEDライトのスイッチを入れて、寝る前にライトを消せばいい。市販のタイマーを使えばスイッチON/OFFも自動化可能だ。日照時間は半日以上あっても植物は寝不足にならないらしいが、一応昼と夜を作ってやるといい。今回は毎日朝の8時から夜の10時までLEDを点灯していたので、かなり夜更かしのルッコラだ。
さて種まきしてから3日も経つと、かわいい双葉がヒョロン♪と出てくた。この3日間は、種が土の中にいると勘違いさせるために、LEDランプはつけないようにする。ほとんどの種が芽吹いたら、今度は朝から夜までLEDランプを灯して、どんどん光合成させよう。
なんと2週間を過ぎるまで水やり不要! という手軽さ。LEDランプの電気代は、朝8時から夜10時ごろまで14時間付けっぱなしでも、電気代は2.86円(1日14時間の実測)。栽培する野菜ににもよるが、1カ月育てたとしても電気代は86円程度。たいていの野菜なら元が取れること請け合いだ。
筆者が気になったのは、以前に使っていた水耕栽培器「GreenFarm」には、エアーポンプが仕込まれていて、水に空気を送っていた。しかしこの製品はポンプがないので、野菜が窒息するんじゃないか? と心配ていたが、ほぼ3週間変えていない水でもぜんぜんヘッチャラ! 考えてみたら、茎や葉っぱは空気に触れているので、ここから呼吸しているみたいだ。
さて、ほぼ3週ぶりに液体肥料を混ぜた水を足してあげると、背丈が伸びたのでケース手狭になってきた。そこでこれまで、強い光に当たれるようにと、トレイを高くしていた足を取り外し低くしてやった。
野菜を収穫した後でも、交換が必要なのは植木鉢型の苗床に使った黒いスポンジだけ。あとは繰り返し使えるので、何度でも楽しめる。
しかも種や液体肥料などの消耗品は、メーカーでも扱っているので手軽にネット通販できるのも魅力。ちなみにメーカーが販売している種には次のようなものがある。ロメインレタスなら10~30日で収穫できるほか、30日の水菜や、35日の小松菜、60日かかるクレソンなど、様々な野菜が用意されている。
トレイが2つに分けれているので、2つで別々の野菜を育てたり、2毛作にするなんていう手もある。また以前の記事で紹介したとおり、市販の種や苗床用のスポンジ、液体肥料も使えるので、よりレベルアップして楽しさは広がるはずだ。
ただツルのあるキュウリなどの野菜、実を食べるトマトやナスなどは、ピッコラでの栽培に向いていないので注意。
リビングやキッチンを緑で彩るなら食べられるものを!
リビングやキッチンをオシャレに緑で飾るなら、ぜひピッコラをオススメしたい。このメーカー、実は水耕栽培工場を建設しているだけでなく、店舗で使う野菜をお客さんに見せながら育てるショーケースなども販売している。つまり水耕栽培の性能は業務用レベルだけでなく、オシャレに見せるノウハウを持ち合わせたメーカーなのだ。
なのでキッチンやリビングのちょっとしたスペースに置くと、かなりオシャレな緑のオブジェになる。しかも食べられる!
ケースはフタがないオープンタイプなので、収穫や水やりもしやすく省スペース。色も今回紹介したクリアと、少しグレーがかったスモークガラスタイプもあるので、部屋に合わせてコーディネイトしてもいいだろう。
お弁当の仕切りにちょっと野菜を使いたい人、緑のインテリアを探している人、子どもと一緒に植物の成長を楽しみたい人には是非ともオススメ。
また手間いらずで育てる楽しみがあるので、ペットと暮らせない一人暮らしの人にもオススメしたい。育てる楽しさで、きっと心も潤うだろう。