家電製品ミニレビュー

ズボラさんでも手軽に使える! アイロン台不要の衣類スチーマー

パナソニックの「衣類スチーマー NI-FS310」

 着ようと思っていた洋服に気になるシワが……。でもわざわざアイロン台を出すのは面倒くさいから、違う服を着ることにする。あるいはシワはあるけど、少しくらいいいかな、とそのまま着てしまう……。今回紹介するのは、そんなズボラさんすら「ちょっとアイロンかけようかな」という気にさせてくれる、パナソニックの「衣類スチーマー」だ。

メーカー名パナソニック
製品名衣類スチーマー NI-FS310
購入場所Amazon.co.jp
購入価格10,930円

見た目はコンパクトなアイロン

 見た目はコンパクトなアイロンだが、使用時にアイロン台が不要。洋服を吊るしたまま、たっぷりとスチームをかけることで、シワを伸ばせるスチーマーだ。と言っても、かけ面はセラミックコートの熱板になっているので、アイロンとして直接衣類に当てて使うこともできる。

 ちなみに、かけ面の形はパナソニックが得意とする木の葉形の「Wヘッドベース」。前後どちらに動かしても、先端が滑り込みやすいという特徴がある。

70×150×140㎜(幅×奥行き×高さ)と、手のひらにも乗るコンパクトサイズ。
両側が先端になる「Wヘッドベース」のかけ面は、衣類にフィットしやすいようゆるやかなラウンド状になっている
かけ面の中央に5つ並んだ穴からスチームが噴射される仕組み

スイッチONから30秒で立ち上がる!

 使う前の準備として、付属の専用カップのMAX線まで水を入れ、本体の注水口から注ぎ入れる。このとき、本体を横向きに立てなければならず、タンク側のMAX線とは異なる角度で水が入っていくのでわかりにくいが、とにかく専用カップを使えば入れ過ぎることはなさそうだ。

 その後、スイッチをONに入れると加熱が始まり、約30秒で使える状態に。スチームは連続噴射で約4分間出るが、スチームボタンを押している間だけ出るので、ムダが少ない。

注水口は本体の横にあるので、注水時は横向きに立てる
注水口のフタは上下どちら向きでも閉まるが、小さな空気穴が開いているほうが上側
スタンドに置いて電源をON。準備中は通電ランプが点滅し、使用可能になると点灯に変わる
スチームボタンを押している間、スチームも出続ける

ちょっとしたシワなら簡単にスッキリ!

 さっそく、ワンピースのシワを伸ばしてみることに。少々乱暴ではあるが、布団の下で一晩寝かせたため、かなりのシワがついている。しかし、かけ面を軽く当てながらスチームを噴射したところ、数回往復しただけですっきりシワが落ちた。

 ただし腕の部分に刻まれた深いシワは、一朝一夕でできたものではないため、少々苦戦。根気よく続けたところ、ほとんど見えなくなった。やはりシワがついたら、すぐに対処すべきなのだろう。

トリアセテート85%の紺色のワンピース。全体に大小のシワがついているが…
かけ面を軽く当てながらスチームを噴射すると、おおかたのシワが見えなくなった
襟元のタックの間にもスルリッと入り込む形状
袖にくっきり刻まれたシワは大苦戦!
完全ではないが、辛うじて気にならない程度に落とすことができた

 続いて試したのが、よれっぽくなりやすいコットン素材のカーディガン。こちらも、あっという間にシワが取れ、よれよれ感もなくなった。

コットン素材で、シワやよれよれ感が気になるカーディガン
こちらは見違えるようにきれいになった

 この製品のメリットは、吊るしたままシワ伸ばしができることだけではない。アイロンでプレスすると立体感が失われがちなフリルやドレープ、毛が寝てしまったフェイクファーなども、スチームをかけることで、ふんわり仕上げることができるのだ。

 ちなみに皮革製品や、「スチーム禁止」の表示があるもの以外は、ほとんどの素材に使えるが、ベルベットやウール、カシミヤ、シルクなどは、かけ面を衣類から離し、スチームのみで仕上げたほうがいいそうだ。

コンパクトだから置き場所にも困らない!

 使いたいときに、パッと手に届く場所に置いておくことは、手軽に使い続けられる要因のひとつ。その点、この製品はコンパクトかつデザインもシンプルなので、どこに置いても邪魔にならない。よく使いそうなところ……例えば洗面台に置いておけば、身支度しながら気になるシワをさっと取る、なんて使い方もできそうだ。またバッグにもすっぽり入るサイズなので、出張や旅行に携帯するのもいいだろう。

洗面所は、身支度するときにシワに気づく機会も多い場所。コンセントもあるのでぱっと使いやすい
バッグにもすっぽり。ポーチなどに入れるとよさそうだ

 もちろんアイロンにはアイロンの良さがある。例えばきっちり折り目をつけたり、衣類をパリッと仕上げたりすることは、アイロンにしかできないことだ。そう思いつつ、これさえあれば当分、アイロン台は出さなくて済むな……と考えてしまったズボラな筆者であった。

田中 真紀子