家電製品ミニレビュー

ガラスカップの中でロウソクのように光が揺らぐLEDテーブルライト

ロウソクを置き換えるLEDライト

RITEX「LEDキャンドルライト」

 今日はムサシがRITEXブランドで出している「LEDキャンドルライト」を紹介しよう。夕食のテーブルなどで、ロウソクの代わりに雰囲気を出すための照明器具だ。

 本格的なパーティーやディナーの際に、テーブルの照明としてロウソクが使われることは多い。結婚式のキャンドルサービスなども、その例だ。しかし、ロウソクは炎があるので、引火やヤケドの恐れがあるため、扱いが面倒という欠点がある。

 ここ数年、ロウソクの代用となるようなLED照明器具が増えてきた。乾電池で動作し、発熱も少ないLED照明器具は、ロウソクに比べるとずっと管理が簡単だし、あまり明るさを必要としないので、発展途上のLEDに向いている用途だったからだ。

 RITEXのLEDキャンドルライトも、その1つで、本物のロウソクのように揺らぐ光と、ガラス製のカップが特徴となっている。

 LEDキャンドルライトには、暖色光の「AL-205」と、7色に光る「AL-206」の2機種が用意されている。今回は、両方購入してみた。AL-205とAL-206は、共通の部分も多いので、まとめて紹介しよう。

販売元ムサシ
製品名RITEX AL-205RITEX AL-206
希望小売価格1,995円2,100円
購入先Amazon.co.jp
購入価格1,298円980円

すりガラス製のカップが特徴

 LEDキャンドルライトは、2つのパーツで構成されている。1つはガラス製のランプケースというかカップ、もう1つはLEDライト本体だ。

パッケージは紙箱。裏面には仕様が書かれている
パッケージの内容。取扱説明書は紙一枚

 ランプケースの大きさは外径が約8cm、高さが約11cmで、少し大きめのコップぐらいある。素材はすりガラスで、卵を斜めに切ったような形をしている。切断面は少し尖った感触があるので、お子さんがいる場合は触らないように注意してほしい。安定感のある形と適度な重さがあるので、テーブルの上に置いても落ち着きがある。素材が樹脂ではなくガラスなので安っぽくない。

片手で持って移動できる大きさ
カップは卵を斜めにカットしたような形
見る位置によって形が変わるので面白い

 LEDライト本体には、乾電池をセットする。AL-205では単四形アルカリ乾電池が2本、AL-206は3本必要とする。一応、三菱電機製の動作確認用の乾電池が付属しているので、とりあえずそれを入れておく。LEDライト本体の底から乾電池を入れる。この手のLEDキャンドルは、電池ケースのフタがネジ止めになっているものが多いが、この製品はツメ式なので開けやすく閉めやすい。

LEDライト本体。炎の形をした部分が光る
左がAL-206、右がAL-205。使用する電池の本数が違う

 ちなみに、電池の点灯時間はAL-205が約260時間、AL-206が約60時間とされている。AL-206の方が使う電池の本数が多いのに、点灯時間にこれだけ差があるのは意外だ。グラデーションで色が変わるLEDは消費電力が大きいのだろう。

またたくオレンジの光と、グラデーションで変化する7色の光

 LEDライトの本体の脚の1つが点灯スイッチになっている。電源スイッチのマークが入っている位置の下にある脚がそれだ。ライト本体のマークの部分を押すとLEDが点灯し、もう一度押すと消灯する。明るさを調整する機能はない。

左側の脚が押しボタンスイッチになっている
LEDライト単体で光らせても、あまり雰囲気が出ない

 LEDが点灯した状態で、LEDライト本体をランプケースにセットする。ランプケースの内側の底は、平らではなく盛り上がった形になっているので、ちょっと奥に寄せて置いた方がバランスがとれる。

AL-205はオレンジ色に光る
周囲を暗くすると雰囲気が出る
できるだけ光だけが見える角度が望ましい
カップ全体がぼんやりと光っているのがわかる

 LEDライト本体は白い樹脂製で、LEDの部分には炎の形をしたカバーがかかっている。LEDの明るさは、この手のLEDキャンドルとしては暗めで、本当のロウソクと同じぐらいだ。雰囲気を作るための灯りであり、何かを照らしたりするための灯りではないので、これで良いのだろう。

 AL-205はオレンジ色の暖色で光り、微妙にまたたく。光の揺らめき方は、なかなか良く出来ていて、かなりロウソクっぽい。

 一方、AL-206は7色に順に色が変わっていく。光の変わり方は一定ではなく色によって光っている時間に差がある。青系統は長く光り、赤系統はすぐに色が変わる。

左がAL-206、右がAL-205
あまりLEDライト本体が見えない角度の方が雰囲気が出る
左はどんどん色が変わる

 どちらの光り方が良いかは好みの問題だが、食事の際にテーブルに置くという用途であれば、AL-205の方が向いていると思う。落ち着いて食事ができる灯りであり、適度な暗さもかえって好ましい。

 AL-206の色が変わっていく様子は、ずっとテーブルの上にあると、ちょっとめまぐるしい。食卓よりも、個室のインテリアやパーティーグッズとして使うのに向いていると感じた。

左のAL-205は色は変わらないがまたたき、右のAL-206は7色に変わる

暗い場所で単体で使うのがコツ

 単純にロウソクの形をしたLEDランプでよければ、100円ショップでも購入できる。それらの製品と、今回のLEDキャンドルとの差は、質感だろう。

 特に、すりガラス製のカップが質感を高めている。また、LEDの適度な明るさや、AL-205の場合は揺らめき方も美点だ。食事の際に用いるテーブルライトは、単純に明るければ良いというものではないと教えてくれる。

 たとえば、この灯りで本を読もうとか、防災グッズとして日常生活に使おうとすると、もっと明るさがほしくなるだろう。しかし、食卓に置くロウソクの置き換えを目指した、この製品は、これで良いのだと思う。

明るさは控えめ。例えば本を読むには適していない
明るい場所で見るとLEDの色がよくわからない
周囲が暗いほど、灯りの色が映える

 使い方のコツとしては、できるだけ周囲の灯りを暗くして、このキャンドルライトを中心にすることだろう。LEDライトの細かい部分が見えると高級感を損なうので暗いほうがアラが目立たない。また、周囲が暗ければ暗いほど、LEDのまたたきと、すりガラスを通したぼんやりとした光の具合で、良い雰囲気が出る。

伊達 浩二