家電製品ミニレビュー

EggLand「LEDアイスキューブ」

~7色のLEDでインテリアに彩りを添える
by 藤原 大蔵

 暮らしの中でメイン照明として使われる明かりには、蛍光灯や白熱電球が用いられていることが多く、色味はほぼ電球色や白色で限られている。しかし、光の色に変化がつけられれば、部屋全体の表情や雰囲気を変え、インテリアに表情を出し、部屋の雰囲気をダイナミックに変えることができる。

 そこで今回は、光の色が7色から選択できるインテリア照明「LEDアイスキューブ」を紹介しよう。

EggLand 「LEDアイスキューブ」氷のようなデザインのガラスキューブが、色とりどりの光を放つ

メーカーEggLand
製品名LEDアイスキューブ
希望小売価格21,000 円
購入店楽天市場
購入価格10,500 円


セッティングは重ねるだけで簡単。LANケーブルなど見慣れないパーツも

 パッケージ内容は、LEDのユニット部である本体部分、照明グローブ、ACアダプターにLANケーブという、たった4点。照明グローブは製品名の“ICECUBE(キューブ型の氷)”の通り、四角形で分厚いガラスが用いられており、ガラス内側はくもりガラスのようなフロス仕様となっている。

 LEDユニット部のコントロールパネルを見てみると、なぜかLANケーブルのIN/OUTの差し込み口があることに気付く。本体に同梱されるLANケー ブルを差し込むのかもしれないが、それにどんな効果があるのか。 ACアダプターの差し込み口、現在点灯中の色を表示するモニター部、色を変える「MODE」キーなどは見ただけで何となく機能がわかったが、いったいLANは何に使うのだろうか。

左がLEDユニット、右はガラスグローブ。ガラスの内側には“くもりガラス”のようなフロス仕様となっている電源となるACアダプター。アダプター本体のサイズは37×25×60mm(幅×奥行き×高さ)と小型なぜかLANケーブルも…。PCに繋ぐ必要があるのか?

本体のコントロールパネル部。「DMX IN/OUT」は、高度な光の制御(DMX制御)を行なうためのLANケーブルの差し込み口となる
 初めに言ってしまうと、実はこの製品、業務用の照明システム「DMXコントローラ」などの外部機器を組み合わせる事によって、かなり高度な光の制御(DMX制御)が可能になるのである。しかし、それをするには、専門的な知識、高額なコントローラーなどを別途購入の必要がある。話がややこしくなるため、このレビューではLANケーブルに関する機能は割愛し、単体での使用に限って紹介する事をご了承いただきたい。

 準備を再開しよう。LEDユニットにガラスグローブを差し込み、固定する。ドライバーなどの工具も使うことなく、重ねるだけで組み立てられるのでとても簡単だ。しかも、一旦差し込むとグローブを持って持ち上げてもユニットが落ちないほどしっかりと差し込めた。組み立てたサイズは133×133×157mm(幅×奥行き×高さ)。重さは全体で約1.5kgとどっしりしている。LEDユニットの底には安定して置けるよう、ウレタンが張ってある。後は、ACアダプターのジャックを本体に差込めば、準備は完了だ。


ボタン1個で光の色を操作。7色の固定色と4種類のチェンジャー機能を搭載

ACアダプターのプラグを差込むと電源を入り、LEDが点灯。ディスプレイ部には文字が浮かび上がる。ディスプレイの内容は下記の表をご確認いただきたい
 ACアダプターをコンセントに差し込んだ瞬間、LEDが点灯する。かなり明るい。購入前はほのかな明るさを想像していただけにビックリしてしまった。なお、本体には電源の「ON/OFF」のスイッチがない。快適に使用するために、スイッチ付きのコンセントを1つ用意すると良いだろう。

 操作方法はいたって簡単だ。コントロールパネル部の右端にあるモードキーを押すごとに、7色の光が順々に輝く。光の色が変わるたびに、ディスプレイに表示される文字もP-1~P-7のように変化する。

 7色それぞれがどのような光で、どのぐらい明るいのか、実際に撮影をしたのでご覧いただきたい。

固定色・赤
固定色・黄
固定色・緑
固定色・水色
固定色・青
固定色・紫
固定色・白

 P-1~P-7まではすべて単色で、色の変化は無い。セロファンや塗装などで人工的に付けた色とは違い、LED自体が発光して出てくる色だ。とても透明感のある光の色が楽しめる。

 さらに、モードボタンを押すと、その7色が次々と変化するモードに突入する。合計で4種類のモードが設定されている。今度は、それぞれの変化の様子を動画で撮影した。この中でもフラッシュチェンジモードは光の点滅の緩急が激しく、眩しくて直視できないぐらい強烈だ。部屋の中がまるでクラブのような雰囲気になる。逆に、フェードチェンジモードは落ち着いた感じでゆったりと色が変化し、馴染みやすい印象を受けた。

【動画】カットチェンジモード。スライドショーを見るように“シャキッ! シャキッ!”と色が変化していく(動画は別ウインドウで開きます。以下同じ)【動画】フェードチェンジモード。ジワリジワリと色が徐々にゆっくりと変化する。室内で使う際にはこれがお勧め
【動画】フラッシュチェンジモード。ストロボのように、激しく点滅しながら色が変化していく。部屋の中がまるでクラブのような雰囲気だ。かなりまぶしいので、ご覧になる際は注意していただきたい【動画】カクテルパーティ。ピカピカと色が踊るようにランダムに変化する
 
【LEDアイスキューブの点灯モード一覧】

画面表示機能説明
P-1固定色・赤
P-2固定色・黄
P-3固定色・緑
P-4固定色・水色
P-5固定色・青
P-6固定色・紫
P-7固定色・白

画面表示機能説明
P-87色変化「カットチェンジ」
P-97色変化「フェードチェンジ」
P-F7色変化「フラッシュチェンジ」
P-H7色変化「カクテルパーティ」
P-C予備モード
P-0予備モード


LEDはたった3色も、赤/緑/青を組み合わせて7色を表現


LEDユニット部
 カラーを一通り光らせたところで、どのようにして7色の光を作りだしているのかが気になってきた。そこでガラスグローブを外し、ユニット部分を見てみると、基板の中に光の3原色である赤(R)・緑(G)・青(B)のLEDが1グループとなっていた。

 LEDは、このままガラスグローブを取ったままの状態では、単に3色のLEDが光っているだけにしか見えない。しかし、そこに半透明のガラスグローブをかぶせる事により、それぞれの光が混ざり、色が再現される仕組みとなる。ガラスグローブは氷の形をしたお飾りではなかったのだ。

基盤の部分の拡大画像。B001~B016、R001~R016、G001~G016と合計で48個のLEDが組み込まれているのがわかるLEDを各色別々に撮影し、それぞれの縦列を並べたもの。左から、赤、黄、緑、水色、青、紫、白の場合。これがガラスグローブにより光が混ざることで、カラフルな色を作り出している


消費電力はたったの2~5Wながら、明るさは十分

 本製品は、夜間の室内灯の下で点灯しても、昼間の室内で点灯しても、その光がはっきりとわかるぐらい明るい。見た目ではかなりエネルギーを消費しているように見える。そこで、実際にはどのぐらいの電力を消費するのか実測した。

うす曇の昼間に撮影したが、昼間でもはっきりと点灯している。かなり電力を消費しているのではと思ったが……3色LED(48個)を使用する「白」の消費電力では5Wだった2色LED(32個)で発せられる黄、水色、紫の消費電力は4W

単色のLED(16個)の赤、緑、青では、消費電力はたった2W【動画】フェードチェンジモード時の消費電力。色の変化に伴って、消費電力も変化している

 消費電力は最大でも5W(白色)と、消費電力はとても少ない。中でも赤/緑/青のカラーに至ってはたった2Wだ。さすがは省電力のLED。明るいからといって、電気代を気にしすぎることはないだろう。ちなみに、色の違いによってLEDの点灯数が異なるため、チェンジャーモードの使用は、色の変化と共に消費電力も変化している。

 念のため、照度も測ってみようと思う。テーブルの上に本製品を横に置き、光源から50cmの位置に照度計を配置した。

 この結果、照度は19lx~198lxと、各色によって10倍の差があることがわかった。これは照度が色によって大きく影響を受けることが大きい。実際の光は、ワット計測時の画像からもわかるように、照明の下でもどの色もはっきりと点灯しているのがわかるほど明るい。

照度を計測したところ、色によって19~198lxと10倍の差があった。紫色の場合は33.7lx参考のため計測した10Wタイプの白熱電球は42.5lx

光の色でインテリアに彩りを加えてみよう

 明るくはっきりとした色を持つ光を放つことは前項でわかったが、もしかしたら「色の強い光はあまりにも個性が強すぎて、実際インテリアに馴染ませるには難しい」と思われるかもしれない。

 とはいっても、単体で使ったり、メインの照明や他の照明器具と組み合わせたりすることによって、さまざまな表情を楽しむ事ができる。以下にその使用例を撮影したので、色の変化も比較しながら画像をご覧いただきたい。

[1:補助照明として]

水色

 夜間、照明を点けないと真っ暗になりがちな廊下の隅、階段の踊り場などの補助照明として利用してはいかがだろう。メイン照明を点けてしまえば、その強い色味はかき消されてしまう程の明るさなので、思いっきり色味を押し出して楽しんでみてもよい。真っ暗な中でスイッチを探すよりは、夜の間中点けっぱなしにしてしまえば、一日に8時間使用したとしても、月に30円弱と非常に経済的だ。


[2:照明器具と併せて]


 一般的な色味を持つ照明器具とあわせた例。本製品を部屋の窪みに置く事により、色の影響を受ける部分と、そうでない部分をはっきりと分ける事ができる。またソファ上部には、本製品よりも明るく普通の色味を持つライトを設置することで、本を読んだり談笑するのにも問題のない光色を確保する。オーディオで再生中の音楽の雰囲気に応じて壁の色を思いっきり変えてしまうのも、気分が変わってきっと楽しいことだろう。


[3:寝室の照明として]


 ベッドサイドに置いた例。写真ではICECUBEの上に設置してある照明器具の方が強い光を持っている。そのため、植物、ベッド、枕、時計などは本製品からの色の影響をほとんど受けてないが、それでいて、上部の照明器具の光の届かない所には、ICECUBEからの色がしっかり反映している。フェードチェンジモードにしてベッドに横たわり天井に目をやると、天井には7色にゆっくりと変化する光の色が楽しめて、とてもリラックスできる。

簡単に部屋の雰囲気を変えられる。しかも長寿命で省電力


 部屋の雰囲気を変えたくても、実際に壁や天井の色を塗り替えるのは大変。その点、LEDアイスキューブなら、ランプを点ければ印象をガラッと変えられる。さらに、より明るい照明器具を組み合わせれば、その色の濃さ・広がる範囲もコントロールできる。しかも、ランニングコストはとても低く、寿命も50,000時間と長寿命という、LEDならではの特徴も備えている。

 置き方や位置、他のアイテムとの組み合わせ方、使い方次第で、インテリアの雰囲気を気軽に変えられる、とても楽しい製品だ。



全カラーの使用例
 







2009年4月22日 00:00