家電製品レビュー

45分の長時間、思いっきり吸引してくれる2in1コードレスクリーナー

女性に大人気の「エルゴラピード」。色もカワイイ!

 デザイン性が高く、コンパクトで使いやすいと人気のコードレススティッククリーナー「エルゴラピード」の新モデルが5月に発表された。新モデルのエルゴラピード・リチウムには、18Vと14Vの2種類があり、リチウムイオン電池を搭載したことで、長時間の連続運転が可能になった。今回ご紹介するのは、最大45分のバッテリー駆動が可能な18Vモデル。

 “布団ノズル”や“ロング隙間ノズル”といったアクセサリーが充実したことで、床だけでなく、家中を立体的に掃除できるようになったという。45分も掃除できれば、隅々までキレイにできそう。 さっそく使ってみた。

メーカー名エレクトロラックス
製品名エルゴラピード・リチウム「ZB3114AK」
購入場所Amazon.co.jp
購入価格47,304円

コンパクトな2in1コードレススティッククリーナー

 エルゴラビードの特徴は、1台2役で使えるクリーナーだということ。スティッククリーナーとしてはもちろん、ハンディクリーナーとしても使える2in1クリーナーの先駆けとなった人気モデルなのだ。

 新モデルでは、さらにハンディ用アクセサリーが充実していた。布団クリーナーやロング隙間ノズル、ホースなど、床だけでなく部屋中を立体的に掃除できるようになっている。

パッケージ。箱が小さくて驚いた
どんなインテリアにも溶け込む色
セット内容は、本体のほかにホース、ロング隙間ノズル、布団ノズル、布用ノズルが入っている

 床だけでなく部屋中を掃除するには、一般的なコードレススティッククリーナーのようにバッテリー駆動時間が20分前後では物足りない、という方も多いだろう。新モデルは、ターボパワー・リチウムイオン電池を採用したことで、通常モードで最大45分、パワーモードでも16分連続運転することができるようになった。45分あれば、バッテリーを気にすることなく家中をお掃除できそうだ。

 また、従来モデルは使い勝手は良いものの、吸引力が今ひとつだった。新モデルではその点も改良されている。バッテリーのパワーが一層アップし、より長い持続力と強力な吸引力を実現しているのだ。

排気は横に向かって出てくる。スティッククリーナーとして使用するときは、全く排気が気にならない
本体の一部を外せば、ハンディクリーナーにもなる
本体から外したハンディクリーナー
ノズルの前方が三角形になっている。空気の流れをつくってゴミを吸引する
ボタンはシンプル。オン・オフスイッチとパワー調整ボタンの二つだけ
充電台には隙間ノズルが収納できる

 本体サイズは263×150×1,070mm(幅×奥行き×高さ)、ハンドユニット(ハンディクリーナー)のみは117×120×450mm(同)で、重さはそれぞれ2.6㎏と1.2㎏。充電時間は4時間となっている。ダストボックスの容量は500ml。

掃除機をかけたときの体感重量が軽い!

 本体のバランスが良いため、掃除機をかけているときに感じる掃除機の体感重量が驚くほど軽い。数年前にお借りしたエルゴラピードと比べても軽いのはもちろんだが、家に数台あるどの他社製のスティッククリーナーよりも、軽く感じる。質量は2.7kgあるものの、その重さを全く感じない。体や腕への負担がとても少ないのだ。

 大きなホイール(車輪)を搭載しており、ヘッドの動きもスムーズで思い通りによく動く。ヘッドが180度曲がるから、方向転換も自由自在だ。

持った感じが軽くてビックリ。自走式ではないのに、スイスイ動く
とても動かしやすい
このような角度にもできる
ヘッドの動きがスムーズ

 ヘッドについているLED照明も便利だ。夜間に掃除機をかけようとすると、照明の明かりではホコリや髪の毛が見えにくい場合も多い。このヘッドに搭載されている白色LEDはとても明るく、目の前にある髪の毛やホコリなどを見やすく照らしてくれる。特に部屋の隅に取り残しがちなゴミも、きれいに取れるようになった。

 また、本体の下部に重心を持たせているので自立させられ、掃除の途中でそのまま立てておけるのも便利だ。

ゴミ除去率が高いというから……本当にゴミがとれるのかをチェック!

キッチンマットで、ゴミがどれくらいとれるか試してみた

 初期のエルゴラピードは吸引力がイマイチだった。個人的にはこの吸引力が不満でエルゴラピードを選択肢に入れていなかったのだが、新モデルはバッテリーを見直したことで吸引力が上がったとのことだ。

 そこで、我が家にあったキッチンマットに、紙クズ、ペットのトイレ砂、小麦粉、糸を付着させて、実際に掃除してみることにした。

 キッチンマットは毛足が5mm程度で、ゴミが入り込みやすい。マット自体がやわらかく軽いので、吸引力が強すぎるとマット自体を持ち上げて掃除ができなくなるという、厄介なタイプのものだ。

大小さまざまな紙クズ
ペットのトイレ砂
繊維の奥まで入り込んだ小麦粉
糸くずも色々張りつけておいた

 パワーモードで少しゆっくりめに掃除機をかけてみた。一度だけでも、かなりキレイに取り除けている。マットが移動するか心配だったが、ゴミだけをきちんととって、マットの位置はそのままなので掃除機をかけやすい。

Before
After
1回だけ掃除機をかけたところ、みるみる吸い込んでいった

 小麦粉はうっすらと残っていたが、この後に2回ほどかかけたところ元通りきれいになった。コードレススティッククリーナーでここまでしっかりとゴミを取ってくれるなら、日常使いのクリーナーとして十分活用できる。キャニスター型掃除機と遜色のない汚れ落ちに満足だ。

ヘッドが通った場所だけきれいにとれている
トイレ砂もはじくことなく掃除機の中に吸い込まれていった
小麦粉もヘッドが通った場所は粉がとれている
糸クズは一本も残っていなかった

 糸クズはブラシに少しからまっていたので「ブラシロールクリーン機能」を使ってみることにした。クリーナーの電源が入っている状態で、ヘッドにあるブラシロールクリーンスイッチを足で5秒ほど押すだけ。手を汚すことがなく、糸くずは取り除けた。ただし、音がかなり大きいので、夜間の使用は控えたほうがよさそうだ。

よく見ると糸クズがからまっている
ヘッドのブラシロールクリーンスイッチを足で踏む
糸はなくなっていた

軽いハンディにつけて部屋中掃除できる便利な付属ノズル

 部屋の掃除が終わったら、ハンディクリーナーに付属のノズルをつけて、棚や高いところも一気に掃除ができる。ハンディクリーナーの状態では、1.2kgと軽くなり、ホースやロング隙間ノズルは、狭い場所や手が届きにくい場所もゴミを取れた。

 また、布団ノズルをつければ布団掃除も簡単。軽いので、我が家のように布団4枚を掃除機がけする場合でも、それほど負担にならない。

 何より、この付属品を活かせているのは、"45分"という長時間の運転が可能だからだ。一般的なコードレススティッククリーナーは、床の掃除を終えるとたいていバッテリーが切れるので、また充電をしなければならない。だがエルゴラピードなら、そのまま細かいところまで掃除が続けられる。

 週末、一気に部屋中のお掃除をしたいという方にも、これならバッテリーを気にすることなく、安心して使えそうだ。

ハンディクリーナーで棚掃除
高いところの掃除もOK
こんな隙間もササッと簡単

ゴミ捨てがちょっと面倒……

 気になったのは、ダストボックスのお手入れ方法だ。捨てるまでのステップが多い。

 はじめにダストボックス横のボタンを押し、ダストボックスを取り出す。次にフィルター上のハンドルを手前に引っ張り、フィルターに付着したゴミを落とす。最後にフィルター部分を取り外して、ダストボックスの中のゴミを捨てて完了だ。

 手順が多いだけでなく、あちこち外しているうちに、ゴミをポロポロと落としてしまう。なるべくゴミ袋の口を大きく開けて、その上でやっていたが、それでも取りこぼすことがあった。さらに、捨てるときもゴミが舞い散りやすい。

 また、フィルターには細かいゴミが詰まりやすく、吸引力の持続という点でも不安が残る。全て洗うことができるものの、完全に乾かしてからでなければ使えないので時間がかかり、ちょっと面倒だ。

 そんなわけで、ゴミの始末があまり改良されてない点は残念だった。次期モデルでは、ぜひゴミが簡単に捨てられるよう改良していただきたい。

ダストカップ
フィルター上のハンドルを引っ張り、フィルターに付着したゴミを落とす

デザイン性の高さだけでなく、実用性も抜群!

掃除の途中、簡単に立てておけるのもいいですね

 生活感を感じさせない、スタイリッシュなデザインで、スティッククリーナーの市場を盛り上げたエルゴラピード。初代エルゴラピードは吸引力や使い勝手が今ひとつといった印象だったが、最新モデルはまるで別物。予想以上の使いやすさに驚いている。

 45分も連続運転が可能な点もだが、とても軽く扱いやすい点も気に入っている。キャニスター型掃除機と遜色なく使えるパワーも頼もしい。我が家のような一戸建てで、掃除する場所がこまごまとある家でも、十分メイン掃除機として使える。

 ふだんはロボット掃除機を使い、週末になったら部屋の隅や棚などの細かい場所を全部掃除してスッキリしたい、という方にもぴったりだ。

 状況に応じてスティックにしたり、ハンディにしたりしながら、ストレスなく掃除ができるエルゴラピード。掃除が苦手な方でも、これなら気軽に掃除ができそうだ。

石井 和美