家電製品ミニレビュー

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー

 手軽に衣類のシワがとれるとして人気の「衣類スチーマー」。パナソニックやティファールに続いて、衣類スチーマーを発売したのは日立コンシューマ・マーケティングも発売した。同社が4月に発売した「衣類スチーマー CSI-RX1」の特長は、衣類をハンガーに掛けたままスチームでシワをとれるだけでなく、プレスや折り目をつけるアイロンとしても使用できるということ。今回、同製品を使用する機会を得たので、魅力を探ってみる。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 衣類スチーマー「CSI-RX1」
衣類スチーマー「CSI-RX1」
メーカー名日立コンシューマ・マーケティング
製品名衣類スチーマー「CSI-RX1」
価格(編集部調べ)8,480円

衣類の準備をしている間に立ち上がる

 衣類スチーマーとして使用する際は、給水をしてから電源を入れる。ハンドル部に温度表示ランプが搭載されており、温まっている間は点滅している。これが点灯に切り替わってからスチームボタンを押すと、スチームが出てくる仕組み。スチームボタンを押している間はスチームが出て、離すとスチームが止まる。

 温度調節は低(約100℃)、中(約135℃)、高(約170℃)の3段階。カタログによるとスイッチを入れて約30秒(高)で立ち上がるとのこと。実際に使ってみると、スイッチを入れて衣類をハンガーに掛けるなどの準備をしていれば、衣類スチーマーもスタンバイできているので、スムーズな流れの中で作業ができた。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 給水用の容器を使って給水する。タンク容量は約70ml、スチーム量は約11g/分
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 給水用の容器を使って給水する。タンク容量は約70ml、スチーム量は約11g/分
給水用の容器を使って給水する。タンク容量は約70ml、スチーム量は約11g/分
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ハンドルの下のボタンを押すとスチームが出てくる
ハンドルの下のボタンを押すとスチームが出てくる
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ダイヤ型のかけ面と、十字にレイアウトされた噴出口が特長
ダイヤ型のかけ面と、十字にレイアウトされた噴出口が特長
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 使わない時においておけるスタンドも付属する
使わない時においておけるスタンドも付属する
スチームが吹き出すのが分かる。スチームを出している時は音がするので、最初はびっくりするかも

薄手のニットやカットソーはお手のもの

 まずは、ポリエステル素材のカットソーのケアを試してみた。衣類を引っぱりながら、ゆっくり動かしてスチームをあてる。一度なぞればシワがとれるのでうれしくなった。また、これからの季節に活躍する薄手のニットカーディガンも試した。下の写真の右身頃はそのままで、左身頃だけケアした写真だ。こちらも一度スチームをかければキレイになった。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ポリエステル素材は薄いのでシワがとれやすい
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ポリエステル素材は薄いのでシワがとれやすい
ポリエステル素材は薄いのでシワがとれやすい
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 干し方や着方によってシワが残しやすい薄手のニットカーディガンも簡単にケア
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 干し方や着方によってシワが残しやすい薄手のニットカーディガンも簡単にケア
干し方や着方によってシワが残しやすい薄手のニットカーディガンも簡単にケア
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー

 一方、ちょっと厚めの生地のシワはどうか。綿素材のスカートのケアを試してみた。さすがにくっきりとシワが残っているので、一度スチームをあてるだけではシワがとれず、何度か往復させながらシワを伸ばしていった。完璧に細かいシワまでとるというわけにはいかないが、着て出かけられる程度までシワを伸ばすことができる。この辺は使う人の好みもあると思う。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー かための綿素材のスカートは、他の素材に比べて、シワをとるのにやや時間がかかる
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー かための綿素材のスカートは、他の素材に比べて、シワをとるのにやや時間がかかる
かための綿素材のスカートは、他の素材に比べて、シワをとるのにやや時間がかかる

 衣類スチーマーの場合、ハンガーにかけながらケアするので、アイロン台を出さなくてよい。準備の手間がいらないので、朝の忙しい時にもさっと使えるのはとても助かった。また、肩回りやドレープなど立体的に仕上げたい時のケアも簡単にできて便利だと思った。

右手でも左手でもラクラク

 衣類スチーマーを使う時は、スチーマーを持つ手と逆の手で衣類を引っぱりながら行なうとシワを伸ばしやすい。

 筆者は右利きなので、左手で衣類を引っぱりながらスチームをあてることが多い。そうすると、衣類の左側は作業がしやすいのだが、右側になると引っぱりにくい。CSI-RX1は、左右上下どの方向に動かしてもスチームがしっかり出て、さらに右手でも左手でも持ちやすいので、手首などに負担をかけず自分にとって楽な姿勢で使うことができた。

 筆者が普段使用しているアイロンは大きく重量があるので、使わない時はクローゼットに片づけることが多い。そのためいざ使うとなると、クローゼットからアイロンとアイロン台を出してセットするので、ちょっと手間がかかっていた。

 CSI-RX1は、本体の重さは約690g、本体サイズは幅175×奥行85×高さ15mm。空きスペースにおくことができたので、レビュー期間中は、棚に置いていた。こうして普段目にする場所に置いておくと、取り出しやすく手軽に使える。小型で軽量なボディは、シワを伸ばす作業の時にラクなだけでなく、衣類ケアのハードルを下げるのだと感じた。

 また、小さな子供がいる家庭ではアイロンの取り扱いに気を遣うもの。子どもの手が届かないところにおいておけるのは安心だ。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 使わない時には棚に収納していた。準備に時間がかからないので、思いたったらすぐに使えた
使わない時には棚に収納していた。準備に時間がかからないので、思いたったらすぐに使えた
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー コードをまとめるバンドが付いている
コードをまとめるバンドが付いている

ホコリや髪の毛などもさっととれる

 ちょっと変わっているのが「ブラシアタッチメント」だ。これを本体にとりつけると、エチケットブラシのように、ホコリや毛くずなどをはらいながら、さらにスチームをあてることができる。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ホコリや毛くずなどをはらいながら、スチームを当てられる
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ホコリや毛くずなどをはらいながら、スチームを当てられる
ホコリや毛くずなどをはらいながら、スチームを当てられる
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー ブラシアタッチメントはかけ面にパコっとはめて使う。取り外しは簡単
ブラシアタッチメントはかけ面にパコっとはめて使う。取り外しは簡単

 黒や紺などのジャケット類はちょっとしたホコリなどが目立つもの。レビュー期間中、ぐっと気温が下がったので、ニット類やマフラーなどを着用したが、細かい毛が抜けてコートやジャケットに付着して気になった(特にモヘアがすごい!)。

 ブラシアタッチメントを取り付ければ、シワのケアをしつつ、汚れをはらえるので、衣類ケアの時間と手間が短縮できて便利だった。また、ブラシアタッチメントがクッションとなって直接かけ面を衣類にあてないので、熱に弱い衣類やスラックスなどのテカリが気になる衣類のシワをとるのにも安心だと思った。

小型ボディは裁縫にも活躍

 一般的なアイロンとしても使用できるので、プリーツスカートやパンツなど折り目をつけたい時にも便利。立ち上がりが早いのも良い。

 とはいえ、筆者は普段カジュアルな服装が多いので、衣類をプレスする機会があまりない。それとは別に、個人的に便利だと感じたのは、裁縫の時だ。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー センターラインがほしいパンツはしっかりプレス
センターラインがほしいパンツはしっかりプレス
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 右手でも左手でも作業しやすい
右手でも左手でも作業しやすい

 裁縫では、縫いしろを折ったり割ったりする工程でアイロンをかけると、仕上がりがきれいになる。普段は、大型のアイロンを使っているが、せっかくなのでCSI-RX1を使って作業をしてみた。

 すると、普段より格段に作業効率が上がってうれしくなった。ボディが小さく取り回しがよい。さらに、ハンドルがオープンなので、右手でも左手でも持ちやすく、左右上下、全方向に動かしやすい。そのため、曲線の仕上げやポケットなど小さなパーツの取り付けといった、細かい作業がはかどったのだ。

ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 裁縫のときは、広い面よりも細かい部分にアイロンをかけることが多いので、小型の方がさっと使えて便利
ブラシアタッチメントでホコリを払いながらシワが伸ばせる、日立の衣類スチーマー 裁縫のときは、広い面よりも細かい部分にアイロンをかけることが多いので、小型の方がさっと使えて便利
裁縫のときは、広い面よりも細かい部分にアイロンをかけることが多いので、小型の方がさっと使えて便利

まとめ:活躍の幅が広がる1台2役

 家電量販店で話を聞くと、衣類スチーマーは、アイロン台を使わない手軽さから若いシングル世帯を中心に売れているという。しかし筆者としては、CSI-RX1はファミリー世帯にこそオススメしたい。

 というのも、ファミリー世帯の場合、様々な素材やデザインの衣類をケアするからだ。

 薄手の衣類のシワを伸ばすときや、ニットなどをふんわりさせるときは衣類スチーマーでケア。一方、プリーツスカートやパンツなどで折り目を仕上げる作業や、厚手のシャツなどではしっかりとプレスができるアイロンを使う。

 また、趣味として裁縫を楽しんでいる人だけでなく、子どもがいる家庭では何かと裁縫をする機会が増えるので、小型のアイロンがあると何かと都合がよい。衣類スチーマーとアイロンの両方の良さを兼ね備えているので、1台あると便利だ。

伊森 ちづる