家電製品ミニレビュー
焼き芋メーカーで、あの石焼き芋のように甘くてホクホクの焼き芋が作れた!
2017年11月2日 07:00
秋といえば……で連想する食べ物のひとつに、焼き芋がある。最近は、スーパーでもホカホカの焼き芋が売られており、あの甘い香りを嗅ぐと、十中八九購入してしまう。
とはいえ、買い物かごに入れる前に、一度は必ず躊躇する。いわば“調理済み”なので当たり前のこととはいえ、「サツマイモを買って自宅で焼き芋にしたほうが安いな」と考えてしまうのだ。結局、面倒くさいと思い、誘惑に負けてしまうわけだが……。
しかし、「焼き芋がおいしく焼ける」という、まさかの焼き芋に特化した調理家電が登場した。その名も「焼き芋メーカー」だ。
メーカー名 | ドウシシャ | |
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製品名 | 焼き芋メーカー WFS-100 | |
価格(編集部調べ) | 8,617円 |
どのように加熱するのかは、フタを開ければ一目瞭然。ホットサンドメーカーのように上下にヒーターを備えた構造で、プレートには見るからに「サツマイモを入れてください」と言わんばかりの形をしたくぼみがある。
つまり、この中にサツマイモを入れるだけで、焼き芋ができるということだ。これは簡単そう。さっそく作ってみよう。
中までじっくり加熱して甘みを引き出す
まずは焼き芋用のサツマイモを用意する。どんな形でもいいわけではなく、例の焼き芋プレートに入る形状のものを選ばなくてはいけない。コロンと太っているのは除外、ゆがんでいるのも除外……という感じで、きれいな形のサツマイモを選んで購入した。
これを洗って水気をふき取ったらプレートに入れる。アルミホイルで包まなくていいのは、ワンステップ省略できてラクちんだ。あとは温度を設定して焼くだけ。
ちなみに温度設定はダイヤル式で、LOW(約100℃)から、HIGH(約200℃)の間で調節できる。焼き芋の場合は、HIGH設定で、40分で焼けるらしい。
勝手な思い込みで、オーブンやトースターのようにタイマーも設定できると思っていたため、一瞬戸惑った。でもよく考えると、うちにあるホットサンドメーカーにも、タイマーはついていない。
ということでフタをきっちり閉めて、待つこと40分。本体が熱くなっているので、やけどに注意しながらフタを開け、爪楊枝を挿してみた。
実際、割ってみると、期待していたようなホクホクした感じはなく、パキッときれいに割れてしまったので、さらに20分ほど追加して加熱した。その結果、ついに理想的な焼き芋が完成!
さっそくアツアツのところを食べてみると、やっぱり甘い!! そして美味しい!! お店で買うのと遜色ない仕上がりだ。ちょっと驚いたのが、中身が思った以上にオレンジ色だったこと(笑)。
調べてみると、購入したのが「紅娘」という新種のサツマイモで、安納芋に近い甘みが特徴だという。そのポテンシャルを、上下ヒーターで中までじっくり加熱したことで、存分に引き出すことができたというわけだ。
ちなみに改めて、「サツマイモ」という商品名で売られていた一般的なサツマイモで作ってみたが、やはり甘さ、風味、ホクホク感がしっかり引き出されていた。品種的な違いがあるとすれば、こちらのほうがさっぱりした甘さで、ねっとり感も少ない。
ホットサンドもチキンもパイも焼ける!
ところで、この焼き芋メーカーで作れるのは、焼き芋だけではない。付属する平面プレートを使えば、様々な焼き物が作れるのだ。また12種類のレシピが掲載されたレシピブックも付属しているので、どのようなものが作れるか参考になる。
レシピ集を見て、一番「なるほど」と思えるのがホットサンドだ。構造的に考えても間違いなく美味しく作れるだろう。ただし、いわゆるホットサンドメーカーのように、ぎゅっと押さえつけて焼くのではなく、サンドイッチの表面をこんがり焼くイメージに近い。
今回、薄めの8枚切り食パンを使ったため、上面の焼き目が薄くなってしまったが、下面の焼き目はしっかりついていた。おそらく6枚切りくらいを使うか、具沢山であれば、もっと濃いめに焼き目がついていただろう。
さらにはチキンも焼けるというので試してみた。味付けした鶏もも肉を、温度HIGHで25分焼いたところ、中までふっくら火が通り、とても美味しく焼けた。ただ皮は思ったようにパリッと焼けなかった。
もしかしたら、さらに10分ほど追加で加熱すれば、パリッと焼けたのかもしれないが、肉自体はとてもジューシーに美味しく焼けていた。
続いてはパイ。レシピブックにあったアップルパイは、下ごしらえが面倒なので、自宅にあったカスタードクリームとパイナップルの缶詰を入れるだけの簡単パイナップルパイにしてみた。
こちらはレシピブックにあった合計40分の焼き時間では全く焼きあがらず、HIGHのまま合計80分ほどかかってしまったが、その結果、パリパリ、サクサクの美味しいパイが完成した。
出しっぱなしにして毎日使いたい
このほかにも、焼き芋プレートでは焼きトウモロコシやジャーマンポテト、平面プレートでは白身魚のレモンバター焼きなど、意外とさまざまな料理が作れる。焼き芋メーカーと言いつつ、焼き芋以外も作れるのは、とてもありがたい。
もし焼き芋しか作れなかったら、「焼き芋、そんなに食べる?」ということになってしまう。実は筆者は、ガス用の焼き芋専用蒸し器を持っていたクチなので、「食べるよ」とは思うのだが、そういう人は少数派だろう。
またデザインがおしゃれなので、出しっぱなしにしてもOK。毎朝ホットサンド、おやつに焼き芋、夕食のおかず、と頻繁に使う人には、リーズナブルな買い物になるかもしれない。