家電製品ミニレビュー

カミソリ派も安心して使える! ウェット剃りの元祖シェーバー

 昨今の電動シェーバーは“ウェット剃り”がトレンド。防水設計のためお風呂でも剃れ、肌への摩擦が少ないため肌に優しいのがウリ。そんなウェット剃りブームを生み出したのが、パナソニックの「お風呂剃りラムダッシュ」だ。今回、今年5月に発売された最新モデル「ES-ST8P」を使う機会を得たので、レポートしていく。

2017年春夏モデル「ラムダッシュ ES-ST8P」
メーカー名パナソニック
製品名ラムダッシュ ES-ST8P
価格(編集部調べ)11,301円(Amazon)

最新モデルは肌への優しさがアップしている

 筆者は根っからの電動シェーバー派。そして自宅で使っているのは、実は2012年に発売されたお風呂剃りラムダッシュの初代モデル「ES-ST23」。今日の現行モデルまで続く、カミソリのように逆手で持てるペングリップスタイルを初めて採用したウェット剃りブームの火付け役だ。

左が最新の「ES-ST8P」、右が初代モデル「ES-ST23」

 並べてみると、その違いは一目瞭然。悲しいかな、我が愛機はずんぐりむっくりしていて、最新モデルのほうがシュッとしていてカッコイイ。重さもデータ上はほぼ同じだが、実際に持ってみると最新モデルのほうが軽く感じた。これは重心の設計の違いだろうか。

 もちろん機能面も大幅に進化している。左右に30度可動する「密着スイングヘッド」で、アゴなど顔の凹凸にもしっかり密着。肌に密着すれば少ないストロークでヒゲが剃れるので、そのぶん肌への負担を軽減できるのだ。さらにヘッドには、シェービングジェルや泡を外刃に届け、肌への摩擦を減らす「スムースローラー」も付いている。

ヘッドが左右に動く「密着スイングヘッド」。顔の凹凸にフィットして剃り残しを防ぐ
指で押しているのが「スムースローラー」。バネ式の波型ローラーが泡やジェルを外刃に届ける

 加えて、ヒゲの濃さを検知して自動でパワーコントロールする「ヒゲセンサー」も搭載。筆者はヒゲが薄いため体感できなかったが、頬までヒゲが生えるような人には役立つだろう。

 これらの機能はすべて初代モデルにはなかったもの。深剃りと肌への優しさに配慮し、進化していることがよく分かる。

外刃は3枚刃で、丸みを帯びた刃面が特徴。押すとバネのように動くため、肌に密着して深剃りできる
この溝があることで泡やジェルがほどよく残り、スムーズなシェービングが可能。グリップ持ちで剃る際に活躍する

毎朝のウェット剃りが手軽にできる

 ウェット剃りを想定した本シリーズならではの機能が、前モデルにもあった「泡メイキングモード」だ。洗顔剤やボディソープなどを使って、手で泡立てるよりも簡単に素早くシェービング用の泡を作ることができる。

 本体のON/OFFボタンを2秒以上長押しすると、泡メイキングモードが起動。手のひらに洗顔剤をとり、お湯か水を少し加えて、その上からシェーバーのヘッドを動かしながら当てると次第に泡立ってくる。15秒でモードは終了するので、泡立ちが物足りないようであれば何度か繰り返す。

 この泡はキメ細かく滑らか。シェービング剤よりも刺激が少なく、この泡でヒゲを剃ると、ドライ剃りよりもウェット剃りのほうが肌に優しいことが実感できるはずだ。洗顔剤が使えるので、お風呂でなくとも洗面所でのシェービングでも活用可能。毎朝、手軽にウェット剃りができるのは嬉しい。

本体のボタンを長押しすると「泡メイキングモード」が起動。下部のランプが青・赤に点滅する
洗顔剤が使えるため手軽だが、スクラブ入りや石鹸は刃の目詰まりの原因になるため使用NG
キメ細かな泡を使ったウェット剃りはやみつきになりそうな心地良さ
防水設計だからお手入れも簡単。泡が付いても水洗いすればいい。指で押さえた部分のハッチを開けば、外刃をはずさずにヒゲクズも洗い流せる

カミソリ派の人にぜひ使ってほしい

 最初に述べたように、筆者は生粋の電動シェーバー派で、カミソリではほとんどヒゲを剃ったことがない。しかし友人らとヒゲ剃りの話になったとき、意外にもカミソリ派が多くて驚いてしまう。なぜあれほど手軽な電動シェーバーを使わないのかと……。

 「ES-ST8P」は、そんなカミソリ派にぜひ使ってほしいと思える1台だった。肌に優しく、しっかり深剃り。ウェット剃り対応で、なおかつペングリップ持ちができるから、カミソリ派も違和感なく使えるはずだ。

電動シェーバー派はいつも通りの持ち方でOK
ペングリップ持ちもできるので、カミソリ派も使いやすいはず

津田 昌宏