家電製品ミニレビュー
新年の腸活もはかどる! 簡単設定でいろいろ発酵できるヨーグルトメーカー
2017年1月17日 07:30
「今年はしっかり健康管理するぞ!」と思ったら、腸内環境を整える食品を摂取するのも1つの手。手軽に摂取できる食品といえばヨーグルトですが、毎日買って食べていると、だんだん自分で作りたくなってくるという人も多いのではないでしょうか。
一度にたっぷりヨーグルトが作れるヨーグルトメーカーはたくさんありますが、今回ご紹介するのは、いろいろ発酵できて調理にも使える、アイリスオーヤマのヨーグルトメーカー「PYG-15」です。
メーカー名 | アイリスオーヤマ |
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製品名 | ヨーグルトメーカー「PYG-15」 |
実勢価格 | 3,434円(直販価格) |
大容量で3つモードをプリセット
縦に長めのヨーグルトメーカーが多い中、PYG-15は240×268×166mm(幅×奥行き×高さ)と鍋のような形をしています。容量1500mlの大容器と1つと、150mlの小容器が8個付属しているので、1度に大量のヨーグルトが作れるのが特徴。さらに麹、甘酒、白味噌、天然酵母まで対応という発酵バリエーションも魅力です。
使い方は簡単。まず容器や使う器具を熱湯消毒します。その後、大容器の中で種菌と牛乳を混ぜます。小容器を使うときは、大容器で混ぜた牛乳を8つに移しかえます。
保温器の中に、これらの容器を入れたらフタをします。あとは、モードと保温時間を設定して、最後にスタートボタンを押すだけ。ピッピッというアラーム音が5回鳴ったら保温終了です。
設定温度は、27℃(カスピ海ヨーグルト)、41℃(プレーンヨーグルト)、60℃(甘酒/麹)の3種類。それぞれの保温最大時間は、27℃が36時間、41℃が24時間、60℃が48時間となっています。
プレーンヨーグルトもカスピ海ヨーグルトも上手にできる
今回は種菌にプレーンヨーグルトとカスピ海ヨーグルトを使って試しました。いずれもスーパーで売られている既製品で、乳脂肪分を含む牛乳が使われています。プレーンヨーグルトは41℃、カスピ海ヨーグルトは27℃。冬の室内では維持しにくい温度ですが、どちらも非常にいい出来でした。
プレーンヨーグルトの種菌には無脂肪タイプを使用したのですが、トロリと濃厚でなめらかなヨーグルトができました。カスピ海ヨーグルトは、あの独特の粘りと食感がしっかり再現されました。
これは便利と思ったのは容器が大小2種類ついている点。大容器を使うと、少量のヨーグルトから、1Lを超える量のヨーグルトを作れてしまうのです。市販のパックにすると約3個分。1人ではなかなか食べきれませんが、半分くらいを水切りし、ギリシャヨーグルトにして、デザートやサラダに使うという手もあります。もちろん、大家族で毎日食べるならこの量は助かるはず。
小容器に分けて作れば、食べる分だけ開封するので衛生的です。あまり大きくない冷蔵庫でも、瓶を分ければ収納しやすくなりますし、直接食べられるので別の容器に移し替える手間も省けます。冷蔵庫から取り出して、そのまま食べられるのも便利です。
飲む点滴「甘酒」もたっぷり作れた
PYG-15では、ヨーグルトを作る要領で、甘酒、麹、白味噌、天然酵母の発酵もできます。これらもモードを選んで時間を指定するだけ。今回はお正月を挟んだこともあり、甘酒にトライしてみました。
甘酒は「酒」とついているため、お酒なのではと思って避けている方もいるかもしれません。しかし実は甘酒には米麹と酒粕ベースの2種類があり、米麹で作った甘酒はほとんどアルコールを含んでいないので飲みやすいのです(酵母がまったく混ざっていないとはいえませんが)。
今回甘酒作りに選んだのは米麹。付属のレシピではおかゆの炊飯から解説されていますが、冷凍しておいたご飯2膳分に水を加えて温め、そこにほぐした米麹を加えて混ぜて、セットしました。設定は60℃で10時間です。
10時間後、あのご飯がこんなに甘く!? というくらいに甘い甘酒になっていました(状態をみて時間を延長できます)。
甘酒は点滴に似た栄養成分を持つことでも知られています。風邪を引いて体力を失っているという方にもおすすめですね。
今回は2食分を飲んで、残りは保存用の袋に小分けし、冷凍保存しておくことにしました。お腹にもたまりますから空腹時のおやつ代わりにしようと思います。
手作りパンの発酵マシンとしても便利だった!
「天然酵母」を見てふと、思いました。プレーンヨーグルトの41℃で、パンの発酵ができるんじゃないか? と。そこでフォカッチャの生地を作って、発酵させてみることに。
食パン1斤分の材料にドライイーストを入れてよくこねたら、小麦粉を敷いたラップに生地を丸めて乗せ、PYG-15の中へ。プレーンヨーグルトモードで1時間にセットしてスタート。同時にタイマーを別途45分でセットしておきました。
すると、むくむくと勢いよく発酵がすすみ、生地が容器いっぱいに広がるほどに。ふたをするので保湿もできて、パン生地の発酵に最適だったようです。最終的に立派なフォカッチャができました。
発酵の様子が外からわかりやすいのも魅力。発酵用に専用のボウルを用意すれば、さらに使いやすくなりそうです。ふだん生地作りはホームベーカリーに任せていたのですが、最初の発酵からPYG-15を使うと元気のいい生地ができるので、すっかり気に入ってしまいました。
可能性の広がりを感じさせるヨーグルトメーカー
ヨーグルト専用マシンの欠点は、ヨーグルトに飽きてしまうと使わなくなってしまうこと。その点、PYG-15は甘酒、麹、白味噌、天然酵母が作れますし、パン生地の発酵に役立てることもできます。27℃、41℃、60℃という温度の維持が必要なことなら、さらに別の使い道もあるかもしれません。汎用性の高いヨーグルトメーカーを探している人におすすめです。