家電製品ミニレビュー

2杯目も冷え冷え! クリーミーな泡が作れるビアサーバーでお店みたいなビールを再現

黒とゴールドのスタイリッシュなデザインで、すでにビアホール気分!!

 暑ければ暑いほどビールがおいしく感じられる季節。ビールは缶や瓶のより、お店で飲むほうがおいしいと思い込んでいたが、ビールメーカーのホームページによると、お店の生ビールと瓶ビールの中身は同じらしい。ならば気分の問題?(笑)。いや、温度管理とグラスに注いだときの泡が肝というわけか。

 そこでこの夏は、ビアホールのようなクリーミーな泡が作れるというビアサーバーを使ってみることにした。見た目からして本格的な、グリーンハウスの「スタンド型ビアサーバー」だ。

スタイリッシュなグリーンハウスのスタンド型ビアサーバー
メーカー名グリーンハウス
製品名スタンド型ビアサーバー
品番GH-BEERF-BK
実売価格7,640円(Amazon)

 家庭用ビアサーバーといえば、もっと簡易的なものは使ったことがあるが、これはお店にあってもおかしくなさそうな高級感あるカラーリング。土台部分となる「下部ユニット」、ビールを吸い上げるチューブと注ぎ口を備えた「本体ユニット」、操作レバーがついた「上部ユニット」の3つのパーツで構成されている。そして中に缶や瓶のビールをセットし、上部のレバーを傾けることで、ビアホール風のビールが注げるという。

箱まで高級感がある
上部、本体、下部ユニットはそれぞれ取り外せる
レバーを引くと庫内全体を加圧され、本体ユニットのチューブを通ってビールが注ぎ口から出てくる
レバーを前に傾けると、泡立っていない液体状のビールが出てくる
後ろに傾けると、泡状のビールが出てくる

 おいしいビールに重要なのは、実はこの泡だ。泡がフタの代わりとなり、ビールが空気に触れて酸化することによる味の劣化を防ぐという。そしてこのビアサーバーは、1秒間に約4万回振動する超音波振動により、超クリーミーな泡を作り出してくれるというのだ。

メレンゲのようなきめ細かでクリーミーな泡ができた!

 ではさっそくビールを注いでみる。事前準備として、付属の保冷剤を冷凍庫で冷やしておき、上部ユニットには単三形アルカリ乾電池2本(別売)をセットしておく必要がある。

 対応するビールのサイズは、缶ビール330〜500ml、瓶ビールは小瓶サイズ(直径68cm以内、高さ242mm以内)。これらも適温の4〜6℃に冷やしておく。

付属の保冷剤は冷凍庫でしっかり冷やしておいた
乾電池は上部ユニットの下側から挿入できる

 まずは下部ユニットに、フタを開けた350mlの缶ビールを置き、冷やしておいた保冷剤をセットする。次に、本体ユニットのチューブを缶の中に射し込みつつ、下部ユニットにセッティング。最後に、上部ユニットをしっかり取り付ける。さあ、うまく注げるか!? 「おいしいビールは、泡の割合が全体の20%〜30%が理想的」だそうだが……。

缶を置いて保冷剤をセットし、本体ユニットのチューブを缶に射し込む
レバーを前に引いて、液体状のビールを注ぐ
ここからが真骨頂。レバーを後ろに傾けると、クリーミーな泡が出てきた!!
もういいかな、というところでレバーを戻したが……止まらない!
泡がどんどん増えて、こぼれてしまった

 レバーを戻しても、ビールが5秒程度、液だれしてしまう。しかも泡が止まらないだけでなく、すでに注がれた液体も泡に変化しているのか、ほとんど泡になってしまった(笑)。

 初めてということもあり、いろいろうまくいかなかったが、注目すべきは、この泡! 泡立て器でホイップしたメレンゲのように、きめ細かくふわふわした泡がビールを覆っている。口当たりもなめらかで、時間が経ってもなかなか消えることはなかった。少なくとも泡の出来については、ビアホールで飲むビールか、それ以上だ。

泡は多めだが、きめ細かくクリーミー
少し飲んでも、泡はしっかり残っている
左は手で普通に注いだもの。泡のきめが全然違う

2杯目のビールもキンキンに冷えていた!

 ちなみに保冷剤については、350mlを1度にほぼ注ぎきってしまったため、あまり意味がなかった(笑)。そこで別の日、500mlの缶ビールでチャレンジすることにした。

 今回は、昨日の反省を活かしつつ、以下の点に注意して自分なりに工夫して入れてみた。

 1.液体ビールは、グラスをかなり斜めにして、グラスに注ぎ口がつくギリギリのところで静かに入れる
 2.半分まで入れたらいったんレバーを戻し、少しずつ増やしていく
 3.泡も同様にそっと注ぎ、まだ早いかな? というタイミングでいったん止め、微調整しながグラスのふちギリギリまで入れる

 その結果、やはり泡を入れると泡一気に増えてしまうが、今度はこぼすことなく、キレイに注ぐことができた。

 さて、1杯めは飲み終わったが、まだサーバーにビールが残っている。わざわざ冷蔵庫に取りに行かなくても、レバーを引けばまたビールが出てくる。これもまた、ビアホールのビールサーバー感が味わえていい。

 そして2杯目のビールの冷たくおいしいことと言ったら! 1杯目から30分以上経っていたが、保冷剤のおかげで、むしろ2杯目のほうが冷たく感じられた。そこで温度を測ってみると、なんと2.8℃! 最初に飲んだのが、冷蔵庫から出したときの5℃前後と考えると、ぬるくなるどころか、むしろ冷たくなっている。キンキンに冷えたビールは、1杯目にも増しておいしく感じられる。

500mlだと保冷剤から少し缶の頭が出る感じ
泡は多いものの、キレイな泡が作れた
表面が結露して、外から見ても内側が冷たいのが分かる
ビールの温度は、なんと2.8℃! 1杯めより冷たい!

 ただ取扱説明書によると、ビールの温度は高すぎても低すぎてもクリーミーな泡ができないらしいので、泡のためには冷やし過ぎにも注意したほうがよさそうだ。

おいしい泡を作りたい人、ビアホール気分を味わいたい人に!!

 何度か入れてみて、あふれさせずに入れるコツはある程度掴めた。ただレバーを止めても液だれが止まらなかったり、出てくる泡の量以上に泡が発生したりして、泡を全体の2~3割に留めておくのは、どうしても難しかった。

 ちなみに、この“液だれが止まらない問題”については、チューブに残ったビールが出て来ている場合と、本体ユニットの空気穴がふさがっている場合があるらしい。確認してみたが、とりあえず空気穴のほうがふさがってはいなかった。

 このように完璧とはいえないものの、ビールサーバーが生み出すクリーミーな泡は、当然のことながら普通に入れて作れるものではない。使う終わるたびにお手入れが必要だが、そんなに複雑な構造ではなく、しいていえばチューブの中に水を通すくらいで、大した手間ではない。

 何よりスタイリッシュなデザインは、置いておくだけで絵になる。自宅でビアホール気分を味わいたい人は、ぜひ一考をおすすめしたい。

インテリアとしてもおしゃれ

田中 真紀子