家電レビュー

パナの1人暮らし食洗機が後片付けのハードル下げてくれた

パナソニックが2023年2月に発売したパーソナル食洗機「SOLOTA NP-TML1」。直販価格は37,620円(画像:パナソニック)

食器洗い乾燥機はロボット掃除機、ドラム式洗濯乾燥機と並ぶ「新・家電三種の神器」の一つとして注目されています。日々の家事から解放してくれる心強い存在ですが、三種の神器の中でも食洗機は導入のハードルがやや高いのが実情です。特に1人暮らしの限られたキッチンスペースでは、本体の置き場所を確保するだけでも一苦労。分岐水栓の工事が必要なモデルとなれば、賃貸住宅では設置を諦めてしまう人も少なくありません。

そんな悩みに応える製品として登場したのが、パナソニックの1人暮らし向け食洗機「SOLOTA(ソロタ)」です。工事不要のタンク式で、幅わずか約31cmというコンパクトさが支持されてきた同モデルに、新色のブラック系モデルが追加されました。キッチンの雰囲気に合わせやすくなったこの新色の登場を機に、改めてSOLOTAの使い勝手をじっくり試してみました。

1人暮らしの食器洗いから解放される“パーソナル食洗機”

コロナ禍をきっかけに、共働き子育て世帯を中心として「新・家電三種の神器」への注目が一気に高まりました。ロボット掃除機、ドラム式洗濯乾燥機、そして食器洗い乾燥機。いずれも面倒な家事を肩代わりしてくれる存在であり、共働き世帯に限らず、あらゆるライフスタイルの人にとって時短、あるいは“時産”につながるアイテムです。

そんな中、卓上設置型食器洗い乾燥機のトップメーカーであるパナソニックが、食洗機のさらなる普及拡大を目指して「パーソナル食洗機」として2023年2月に発売したのが「SOLOTA(ソロタ) NP-TML1」(直販価格37,620円)です。

SOLOTAは1人暮らし向けのワンルームや1LDKのマンション・アパートのキッチンでも無理なく設置できるよう、サイズを徹底的にコンパクト化しています。設置面積はほぼA4用紙サイズ。さらに分岐水栓工事が不要なタンク式を採用しており、賃貸住宅でも工事なしですぐに使い始められるのが大きな魅力です。

SOLOTAは当初ホワイト系1色でしたが、2026年2月にブラック系の「NP-TMLK1」(直販価格37,620円)が発売されました。

2026年2月に発売された新色ブラックモデル「NP-TMLK1」。価格はホワイト同様37,620円(画像:パナソニック)

割り切りは必要。でも、1人分の食器はしっかり洗える

筆者は2LDKのアパートに1人暮らしをしています。キッチンは1人暮らし向けの物件ほど小さくはないものの、ガスコンロは2口で、決して広々としたキッチンとは言えません。

シンク横の作業スペースの奥にSOLOTAを設置してみたところ、すっぽりと収まりました。SOLOTAの手前には約20cmの作業スペースが確保でき、日常的な調理作業に支障はありません。もし作業スペースをもう少し広く使いたい場合は、シンクの上に置ける水切りラックを活用してその上にまな板を置けば、調理スペースも十分に確保できます。

筆者宅のキッチンにSOLOTAを設置したところ。作業スペースが狭くなってしまうものの、思ったよりも圧迫感はありません
SOLOTAの前面にも奥行き20cmほどの作業スペースを確保できました
シンクの上に置ける水切りラックなどを使うことで、大きめのまな板でもしっかりと置けました

近くでガスコンロなどを使って調理する場合、熱の影響がないようにスペースを確保する必要はあるものの、思ったよりも余裕があるように感じました。1人暮らし用のもっと狭いキッチンでも、工夫次第で十分に設置できるでしょう。

SOLOTAは「1人分の食器を一度に洗える」というコンセプトの製品です。具体的には、ご飯茶碗、汁椀、中鉢、小皿、マグカップまたはグラス、大皿か中皿、そしてカトラリー類をまとめて1回で洗えるようになっています。

ファミリー向けの食洗機であれば、「お椀用」「お皿用」「カップ用」など食器の種類ごとにある程度“決め打ち”されたスペースやホルダーが用意されています。一方、SOLOTAの庫内はコンパクトなぶん、ガイドや突起があまり大きくなく、お椀やお皿を設置する際にはちょっとした工夫が必要になる場面もあります。

SOLOTAの前面ドアを開けたところ。かごには食器を立てかけられるようにガイドや突起が設けられています
かごを取り外したところ。右手前にある残さいフィルターの上に洗剤を入れる仕組み

とはいえ、通常サイズのお椀やお皿、カップ、カトラリーであれば、慣れてしまえば苦労せずにセットできます。何回か使ううちに「この食器はここに置くとうまく収まる」というコツがつかめてくるので、最初だけ少し試行錯誤すれば大丈夫です。

食器を設置したところ。お椀やお皿、カップなどは難なくセットできます

操作はシンプル、洗浄力も十分

使い方はいたってシンプルです。洗い物を庫内にセットし、食洗機用の洗剤を入れ、水を満タンにしたタンクを本体にセットして、スタートボタンを押すだけ。あとは約2時間で洗いからすすぎ、乾燥まですべて完了します。

タンクに水を入れます
本体前面に水タンクをセットします
専用洗剤入れから洗剤を入れます
本体前面のスタートボタンを押すと洗浄がスタートします

工程の内訳は、洗い約25分、すすぎ約35分、送風乾燥約60分。その後さらに120分のドライキープ機能が働き、庫内の湿気を抑えてくれます。標準使用水量はわずか約2.5L、消費電力量は約230Whで、1回あたりの電気代は約7円。ランニングコストはほとんど気になりません。

「たった6点の食器を洗うのに2時間もかかるのか」と思う方もいるかもしれません。しかし、ここで大事なのは「2時間拘束される」わけではないということです。食事を終えたら食器をさっとセットしてスタートボタンを押すだけです。あとは出かける準備をするなり、くつろぐなり、自分の時間にあてられますし、洗い終わるのを待つ必要もありません。

さらに、洗浄が終わったらそのまま食器を庫内に入れっぱなしにしておくこともできます。いわば「食器棚がわり」として使えるわけです。洗った食器をいちいち棚にしまう手間すら省ける。ものぐさな人にはこれ以上ないほどぴったりの運用方法でしょう。

約2時間できれいに仕上がりました

地味にうれしい「マイボトル洗浄」

SOLOTAの便利な使い方として、もうひとつ紹介しておきたいのが「マイボトルの洗浄」です。

毎日水筒を持ち歩いている人は多いと思いますが、水筒の手洗いは意外と面倒です。底まで手が届きにくく、パッキン部分には茶渋がこびりつき、きちんと洗えているのか不安になることもあります。

SOLOTAに入る高さ21cm以下で、食洗機対応の水筒であれば、50℃以上の高圧水流でしっかり洗浄してくれるため、手洗いよりもきれいに仕上がります。スープジャーなども同様です。食器だけでなく、こうした「手洗いが面倒なもの」を任せられるのは、日々の小さなストレスの解消に直結します。

高さ21cm以下であれば、水筒やタンブラーなども洗えます
水筒のフィルターなどが水流で飛んだりしないように、左手前に小物スペースが用意されています
水筒やタンブラーを洗浄しているところ
水筒はもちろん、スープジャーなども洗えるので便利です

そのほか、エッグスライサーや味付け卵作りの容器、計量カップやざるなどの調理器具をまとめてサッと洗うのにも便利です。

調理器具などを洗ったところ。ちょっと重なるくらいなら気にせずセットしちゃっても大丈夫です

サブスクなら月額990円から。まずは「試してみる」のが正解かも

SOLOTAのオンラインストア価格は37,620円です。1人暮らし向けの家電としては決して安くはありませんが、毎日の食器洗いから解放されることを考えると十分に見合う投資ではないでしょうか。

「いきなり買うのは不安」という人には、Panasonic Store Plusが提供する「パーソナル食洗機 SOLOTA 定額利用サービス」という選択肢もあります。

新品なら月額1,290円、検査済み再生品なら月額990円で利用可能で、どちらのプランも37カ月目以降は解約手数料なしで商品がそのままもらえるため、再生品プランなら35,640円で買える計算です。

さらに、定額利用期間中は自然故障・物損の保証が付いています。万が一の故障時にも追加費用を心配する必要がありません。「まずは使ってみて、自分の生活に合うかどうか確かめたい」という方にとって、リスクの少ない導入方法です。

SOLOTAは、ファミリー向け食洗機のようにたくさんの食器を一度に洗える製品ではありません。庫内の容量には限りがあり、食器のセットにも多少の慣れが必要です。そこには確かに「割り切り」が求められます。

しかし、食事のたびにシンクに立って食器を洗い、水切りかごに並べ、乾いたら棚にしまう……この一連の作業から解放されることの価値は、1人暮らしを経験した人なら誰もが理解できるはずです。食器だけでなく、手洗いが面倒な水筒やスープジャーまで任せられるのも心強いポイントです。

A4用紙サイズの省スペース設計、工事不要のタンク式、そして月額990円から始められるサブスクリプション。1人暮らしの食器洗いのハードルを下げてくれるSOLOTAは、少しでも家事の手間を省きたい人にとって、試してみる価値のある一台ではないかと思います。

安蔵 靖志