ミニレビュー

パナソニックのポータブルカーナビ「Gorilla」をe-bikeに装着!! そしてサイクリングへ

ミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

パナソニックのポータブルカーナビこと「Gorilla(ゴリラ)」シリーズ2020年モデルを購入しました。2020年モデルは3機種ありますが、CN-G740Dという7インチ画面のモデルを買いました。購入理由は「Gorillaを自転車で使ってみたい!!!」からです。

Gorillaはクルマに対して容易に脱着できるカーナビ。クルマのアクセサリーソケット(シガーライターソケット:12V/24V両対応)から電源を取って使いますが、リチウムイオン電池も内蔵しているので電源がない場所でも約40~70分間使えます。なので“ポータブルカーナビ”。

クルマで移動中はカーナビとして使い、クルマから降りたらGorillaを車外に持ち出して次の目的地を決めるなど、Gorilla単体でも使えるというわけですね。Gorillaには観光スポットデータとして「るるぶDATA」が収録されていますので、そういった使い方も現実的です。

それと、実はGorillaシリーズですが、バイク(モーターサイクル)用のナビとしても定番的存在だったりします。メーカーはバイクナビとしての使用を推奨してはいませんが、画面の大きさや使いやすさ、それからバイクの12V電源を使える点など、バイクナビとして都合の良い点が多々あるので、ライダーに愛されているというわけです。

バイクナビとして密かに人気があるシリーズなので、Gorillaをバイクに装着するためのマウントや電源ケーブルが、サードパーティーから多々発売されています。例えば↓のようなGorilla用マウントおよび電源ケーブルを使えば、バイクのハンドルなどにGorillaを装着して使えます。

ちなみに、Gorillaとマウントはワンタッチで脱着できますので、いつもはクルマで使い、時々バイクでも使う、なんてことも現実的。幅広く活用できて便利&愉快なGorillaシリーズです。

ちなみに、カーナビとしての“使える度”ですが、十分に実用的。ルート探索やリルートをはじめとした動作が速く、画面表示も鮮明。高速道路ジャンクションなどの立体イラスト表示もイマドキ的カーナビって感じです。また、2020年モデルからは日本全国の市街地図が収録され、家のカタチまでわかる詳細な地図表示が可能になりました。

この“日本全国の市街地図”という点で、「Gorillaを“自転車”で使ってみたい!!!」と思ったりしたわけです。これなら裏道細道もしっかり表示してくれて、自転車でもより快適なマップ表示ができるハズ!!! と思ったんですね。

で、さて、実際はどうなの? さっそく、自転車にGorilla CN-G740Dを装着して使ってみました♪

取り付けは? 電源は? まずは自転車に車載してみる

実際にGorilla CN-G740D(以下、Gorilla)を自転車に取り付けるわけですが、まあまずはテスト装着。どんな自転車に、何を使って、どう取り付けたのか? また、電源はどうしたのか? 以下、写真と説明文で見ていきましょう。

Gorillaを装着してみるのは、ターン「Vektron(ヴェクトロン) S10」。コンパクトながら快適にサイクリングを楽しめるミニベロe-bikeです
こちらはGorillaを入れた防水ケース。バイク用の汎用防水ケースで、大きめスマートフォンなどが入るサイズ感。7インチ画面のGorillaがちょうど収まりました
ケースの背面。マウントに対して容易に脱着できるタイプです
ケースに付属する専用マウントはクリップ式。自転車のハンドルに容易に取り付けられました
Gorillaの電源は? 実はGorillaは5V電源で動きます。つまりはUSB電源で駆動可能!!! Gorillaの消費電流は1.5Aなので、1.5A以上出力できるモバイルバッテリーを電源にできます。ということで、自転車のフロントバッグにモバイルバッテリーを仕込み、これをGorillaの電源として使います
念のため、2個の大容量モバイルバッテリーを用意。どちらも5V/2A出力できます
GorillaをモバイルバッテリーなどUSB電源と接続するためのケーブルは、各社から市販されています。GorillaをUSB電源で使うというコトをした時点でメーカー保証外の自己責任となりますが、でもモバイルバッテリーでGorilla使えちゃうってイイですよね~♪
モバイルバッテリーとGorillaをつないで電源ON!!! はい、ちゃんと動きました♪
ケース越しでもタッチ操作ができます。フツーに操作できてなかなか快適。走りながら操作するのは危険なのでやめましょう
目的地を設定してナビ開始。ナビ音声もしっかり聞き取れて、なかなかの実用性がある

という感じで、自転車へGorillaを装着することができました。ただ、実際に少々走ってみたら、ここで使った防水ケースはクリップ部がやや滑りやすく、振動によりGorilla画面が徐々に傾いてしまいました。お辞儀しちゃった状態。

まあ、クイッと手で戻せば済む感じですが、長時間走るならもうちょっとガッチリと固定したほうがいいかも? あと、やはりクルマ用のナビなので、ナビに加わる振動はもっと少ないほうがいいかも。そんな課題が残りました。

フロントサス付きe-MTBにGorillaを装着、ガッチリしたマウント使用

日をあらためて、別の自転車にGorillaを車載してサイクリングをしてみました。今度の車種はミヤタのe-MTBこと「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」です。

こちらのe-bikeにはフロントサスがあるので、ナビに加わる振動が少々減るはずです。また、ナビ用マウントはガッチリしたタイプを用意。ナビへの振動を減らしつつ、お辞儀問題も全解消……できるかな? 以下、写真と説明文で見ていきましょう。

マウント類は、ナビのホルダー部分がREC-MOUNT25の「RM25-A1」で、ハンドル取り付け台座がREC-MOUNT25の「RM25-JC22」です。ちなみに、REC-MOUNT25ブランドの製品はボール径が25mmで、RAMマウントのボール径とほぼ同じ。なので、REC-MOUNT25・RAMマウント間でおおよその互換性があります
「RM25-A1」と「RM25-JC22」を合体させたものを、自転車のハンドルに装着。ガッチリと取り付けられました
ハンドル取り付け台座の「RM25-JC22」は、手でネジを緩めるとマウントの方向をかなり自由に動かせます。ナビ画面の向きを容易に変えられるというわけです
そこにGorillaをセット。RIDGE-RUNNERのディスプレイが半分隠れてしまいましたが、大きな問題はなさそうです。なお、Gorillaのホルダー部分はロック式で、ホルダー下部のボタンを押してGorillaを外すしくみ。ボタンを押さない限り、不意にGorillaが抜けてしまうことはありません
今回もフロントバッグ内にモバイルバッテリー。このバッテリーがGorillaの電源になります
上側にチラリと見えているのがモバイルバッテリー。Krisdoniaブランドの25,000mAh容量品で、各種電圧の汎用DC出力も出せます。GorillaのUSB電源になるわけですが、この自転車には8.4Vで使える大光量LEDヘッドライトが装着されていて、そのライトもこのモバイルバッテリーを電源にしています
こんなLEDライト。Amazonとかで売られていて8.4V前後で光る中華な怪しい大光量LEDライトですが、暗いトンネル内でもバッチリ照らしてくれて便利です♪ でも今回は使いませんでした
電源ON。問題なく動作しました♪ マウントもイイ感じで、ナビのガタつきグラつきもありません。今回はケースなしで裸のままGorillaを装着。やはり裸状態のほうが見やすく操作もしやすいです
雨が降ってきたらビニール袋(ジップロック)を被せる作戦。雨の中をずっと走ることはないので、この程度の簡易防水で十分かな、と

といった感じ。なかなかイイ感じでGorillaを取り付けて動かすことができました。さて、続いて実際にGorillaを使いつつサイクリングしてみましょう。

e-bikeにGorilla載せてサイクリング♪

走ってみたのは、東京都青梅市の裏道。マイナーな道で、サイクリストもほぼ皆無の、ノンビリしているエリアです。ただ道の接続がちょっとわかりにくい。こういう場所ならGorillaの市街地図が役立つのでは!? というわけでGorillaとともに走ってみました。以下、その様子を写真と説明文で見ていきましょう。

こんな裏道。向こうは奥多摩町で、左側には青梅線が走っています。青梅線の線路より少し高いところにある道路です
まずはGorillaのマップ表示を見つつ、ゆったりとサイクリング。市街地図で道の曲がり具合も家屋もハッキリわかります。自車位置の真ん前を横切って線路の下を通っている道ですが、「こんな道まで表示されるのか!!!」というほどのもの。この表示を見て感動した筆者です
上のマップ表示の場所の風景。地図と風景がちゃんとマッチしていて、なんか愉快♪
このエリアは道を間違うと行き止まりに至りがちですが、こういう詳細なマップ表示があれば道間違いを防げますネ
上のマップ表示の場所の風景
途中、「市街地図はこう役立つのか!!!」という箇所がありました。この市街地図のマップ表示では、前方にも道が続いています。実はわりと新しくできた道。最新の地図が入ったGorillaなので、そういう道も収録されています
上のマップ表示と同じ場所のGoogleマップ表示。Googleマップでは、実際には通れるけれど「ないことになっている道」がけっこうあったりします。GorillaのマップはZENRIN製で、やはり日本の道路を正確に知るにおいて実用性が高いですね
下に見えるのは青梅線の御嶽駅。御嶽駅を上から見下ろすってちょっと新鮮♪
あっ電車!
帰り道はGorillaにナビをさせてみました
ここをUターンしろ、と
上のUターン場所の風景。ナビの精度も地図表示のわかりやすさも◎。ただし、カーナビなのでクルマがより走りやすい道へと案内する傾向があるようです
出発地点に戻ってみたら、バッテリーが7%減っていました。Gorillaを使っていた時間は約50分。このモバイルバッテリーならGorillaを10時間以上使えるという計算になります。ロスや電力低下を考えても、まあ6~7時間は使えるんじゃないでしょうか

こんな感じの、Gorillaを使ったサイクリングでした。なかなかイイ♪

ちなみにGorilla、電源オフ状態からの起動もわりと高速なので、サイクリング中に「必要な時だけGorillaを起動してマップを見る」といった使い方も現実的です。逆に、まったく知らない土地や道以外だと、走行中にGorillaを常時ONにしたりナビさせたりする必要が少ないかもしれません。なので、より小さいモバイルバッテリーでも利用可能だとは思います。

まあ、自転車のハンドルに7インチ画面のカーナビを装着するのは、ちょっとやり過ぎ感があります。ですが、自転車を観光の足として使うなら、こういうカーナビの利用法もアリという気もしました。観光メインのグループサイクリングで、リーダーの自転車にGorilla。そんな使い方なら違和感がないかもしれません。

スタパ齋藤