家電レビュー

デザインに一目惚れ! エレクトロラックスの掃除機UltimateHome 700がかなり欲しくなった

コードレススティッククリーナー「UltimateHome 700」シリーズ

Electrolux(エレクトロラックス)から、本体が1.9kgと同社史上で最も軽量化した、サイクロン方式のコードレススティッククリーナー「UltimateHome 700」シリーズが2月に発売された。

同機に関しては、製品発表会にも出席し、すでに実機を触っている。その時にかなり気に入ったのだが、改めて実機を借りて試してみることにした。使ってみた感想だが「悪くない……というか欲しいな」といったところ。以下は、この結論に至るまでの過程を説明していく。

小さく扱いやすいだけでなく、丸っこいデザインが好み

なぜ欲しいと感じたかを一言で言えば、愛着が沸きそうなデザインだったから。デザインは好みの問題なので、こうした家電製品のレビュー記事に書きすぎるのはふさわしくないかもしれないが、やはり同機に関しては、デザインが好みなのだ。

ハンドル部を含め、全体的に丸みを帯びたデザイン

冒頭で記した通り、本体部の重さが1.9kgと、エレクトロラックスの中では最軽量を実現している。軽いのと同時に小さいことの方が、筆者には重要だ。持った時に軽いのはもちろん、充電スタンドに立てかけて部屋に置いてある状態でも、ド〜ンッ! という存在感や圧迫感がない。とても「おしとやかな」たたずまいなのだ。

さらに丸みを帯びたシルエットと、単なる「茶色」ではない「ウォルナットブラウン」という色とが絶妙にマッチしている。こんなオシャレなモノが、ガチャガチャした我が家になじむだろうか? というのは杞憂だった。スッキリとした背景でも、子供のおもちゃが煩雑に置かれた背景でも、違和感がないように筆者は感じた。

スッキリとしたデザインで、どこに置いてもサマになる

充電スタンドに関しても、デザインについて触れたい。

製品の開梱時に、最後に充電スタンドを出した。その時に感じたのは、ズシッとした重さ。充電スタンドの裏側を見ると、鉄板がはめられている。おそらく鉄板を入れることで質量を重くし、スタンド底面を薄くデザインできたのだろう。

そのため充電スタンドだけを見ても、ボテッとした感じがなく、スンッとしている。とてもスマートな形だ。

充電スタンドもスッキリとしたデザイン

その充電スタンドの決められた場所に、クリーナー本体をカポッとはめると、充電スタンド側とクリーナー本体側との電気の接点がピタッとくっついて充電が始まる。当たり前じゃない? と聞かれたら、当たり前ですよね……と答えるしかないのだが、その一瞬かつ一連の動作がとても自然でスムーズなところに、感心してしまう。

充電スタンドに本体をセットすると、接点がピタッとくっついて充電が始まる

以前までと異なり、充電スタンドを付属したコードレススティッククリーナーは、今では珍しくない。とはいえ、充電スタンドにクリーナー本体をセットした時に、なんとなく違和感があるものも多い。実際の開発過程を全メーカーに聞いたわけではないが、まずはクリーナー本体の開発を行ない、でき上がったクリーナー本体に合わせるように充電スタンドをデザインする(または作る)というメーカーが多いのではないだろうか。少なくとも、そう感じるような充電スタンドが多い。

それに対して、今回の「UltimateHome 700」シリーズに関しては、クリーナー本体と充電スタンドの、デザインを含めた開発が同時に進行したのではと思ってしまうほど、違和感を覚えない(ただし、様々な付属ノズルを充電スタンドに差し込まない状態での話)。

べた褒めしたついでに、製品が梱包材に収められた状態も美しかったことも触れておきたい。届いたダンボール箱を開けて、パーツが並んでいる状態が整然としていたのだ。どのメーカーも、梱包の専門家が考え抜いているからキレイなのだけれど、「UltimateHome 700」シリーズに関しては、キレイな上に無理がなく、使い終わって返却する際に戻しやすかったのだ(たいていは、パズルのように梱包されていて、元通りに梱包し直すのは至難)。品質との関連性は少ないと分かりつつ、こういうところまで素晴らしいなと感じた。

段ボール箱に収められている状態。2段の構造になっている

使い分けられる2つのヘッドノズル

そして肝心の掃除性能について紹介したい。

「UltimateHome 700」シリーズには、メインというべきヘッドノズルとして「パワープロフロアノズル」が付属する。さらに今回使用した、本体カラーがウォルナットブラウンで型番が「EFP71525」のモデルについては、「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」も同梱する。

「パワープロフロアノズル」は、柔らかく毛足の短い絨毯を丸めたようなノズル。ほこりや砂など細かい汚れを取り除くのに適している。

ほこりや砂など細かい汚れを取り除くのに適した「パワープロフロアノズル」
毛足の短い絨毯を丸めたようなノズル

一方の「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」は、絨毯などの根本からゴミを掻き出して吸い込んでくれそうなノズルだ。フローリングや畳の部屋で試したが、床面にピタッと張り付きつつ、強力にゴミを吸い込んでくれる。

ノズルの前方にはライトが内蔵され、暗い場所でもゴミやホコリが視認しやすい。

絨毯などの根本からゴミを掻き出して吸い込む「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」
「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」の裏側
ゴミを掻き出してくれる
ノズルの前方にライトを内蔵し、暗い場所でもゴミやホコリが視認しやすい

どちらも細かいホコリや砂、長い髪の毛などまでしっかりと吸引してくれる。強いて言えば「パワープロフロアノズル」は、フローリングメインでホコリや砂など細かいゴミが多い家庭に適していそう。

また前述のように絨毯やラグ、カーペットが敷いてあったり、大きなゴミが落ちているような家庭は、「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」が良いだろう。

「パワープロフロアノズル」と「パワープロマルチサーフェスフロアノズル」の、幅の比較

筆者宅では、前者の「パワープロフロアノズル」を使う機会が多かった。こちらの方がクリーナーの先端が軽くて、軽快に掃除できるからだ。

なお、吸い込んだゴミやホコリはサイクロン方式で分別されて、ダストボックスに収められる。これで他モデルと比べて、ゴミ処理がしやすければ言うことないのだが、そこはサイクロン方式としては一般的。ワンタッチで片手で気軽にゴミ捨て……は出来ず、両手を使ってダストボックスをカパッと取り外して、捨てることになる。

ゴミなどが溜まっていない状態だと、ダストボックスのデザインが美しい
ゴミ捨て時には、ダストボックスを取り外して処理する

同機には、上記したノズルのほか「UV付き布団用ノズル」や「すき間ノズル」など、多彩なアクセサリーが付属する。我が家の場合でいえば、これらのノズルの全てが、必要とは思わない。その点、付属品が少なくリーズナブルな、本体カラーがシェルホワイトの「EFP71524」で十分な気がした。

なお、記事執筆時点での実売価格はEFP71525が78,100円前後、EFP71524が60,880円前後だった。

その他の付属品
ウォルナットブラウン「EFP71525」の付属品
シェルホワイト「EFP71524」の付属品

バッテリー交換に対応し、長く使い続けられる

筆者は長らく、エレクトロラックスのコードレススティッククリーナー「エルゴラピード」シリーズを愛用していた。7〜8年、ほぼ毎日使っていたこともあり、昨年、ついにバッテリーの充電性能が一気に落ちた。フル充電にしても、数分でバッテリーが切れて、止まってしまうようになったのだ。

バッテリー以外に不具合や故障はなく、気に入っていたので、バッテリー交換ができないかと考えた。結論としては、バッテリー交換は不可。買い換える以外にできることはないと知った。正直「それはSDGs的に問題なのでは?」とも思った。バッテリーさえ交換できるなら、まだまだ使い続けたかったからだ。

そんなユーザーの声が反映されてか、今回の「UltimateHome 700」シリーズでは、バッテリー交換が可能となった。バッテリー単体の店頭予想価格は、13,200円前後(6月下旬発売)。広い家でバッテリー持続時間が足りない、もしくはバッテリーを長持ちさせたい人は、本体と同時にスペアバッテリーの購入を検討しても良いだろう。

ここまで原稿を書き進めて、冒頭での書き方とは少し異なるが「やっぱりかなり欲しいな」と感じ始めている。とりあえず、家族と相談してみることにしよう。

ハンドル部に配置された、取り外し可能な専用バッテリー
河原塚 英信