e-bike試乗レビュー
やっぱりやめられない、悩んだ末にBESVグラベルロード「JGR1.1」購入でe-bikeライフ復活!!
2025年1月7日 09:05
以前、ミヤタ「ROADREX 6180」を題材に、ゆるいe-bikeライフ記事を書いていた深田です。今回、新たなe-bikeを手に入れたので「ROADREX 6180」と同じ感じでe-bikeライフの記事を紹介させていただきます。
さて、筆者にとって初めての-bikeだった「ROADREX 6180」だが、購入してみると予想以上に「いい」ものだった。
具体的になにが良かったかというと、まずはフィットネス効果が高く、それでいて続けられることがある。
そもそも筆者が自転車に乗ろうと思ったのは、2020年から始まったコロナ過の影響。外出に対して国からの制限がかかるなどなど、いま考えると現実にあったこととは思えないくらい、特殊な時期だったが、動かないゆえにこの時期に太ったという人も多かったのではないだろうか。
筆者もまさにそのパターンだったので最初は人と会わない夜間のウォーキングから始めて、慣れてきたら途中に走ることを混ぜ始め、そしてジョギングへと内容を変えていったが、走ることはおじさんの身体には負荷が高いようで、体力はついても膝とか腰とかの負担が大きく、痛みが出ることもあった。また、ジョギングだと行ける範囲(走り続けられる範囲)も限られるので、コースに飽きが来ることもあった。
そこで途中から家にあった買い物用の小径自転車に乗ってみたところ、身体への負荷はそれなりにあるし、早いペースで漕ぐ(ケイデンスを上げる)とジョギングと同じ「ゼーゼーハーハー」な感じになって心肺も鍛えられることをあらためて感じた。
そんなことからジョギングから自転車に切り替えたのだが、そのときに出会ったのがe-bike。自転車もそれなりのペースを保って走るとけっして楽な乗り物ではないので、怠け体質の筆者だと本性が出てしまうこともあった。ところが「きついところをカバーしてくれる」e-bikeだと、怠け者的に鍛えている感のある「フラットな負荷」だけを自力でがんばることができた。この特性があったから継続して続けることができたと言ってもいいだろう。
乗る機会が多くなれば脚力や体力もついてくるが、そうなると自然な考えとして、どこかにサイクリングに行きたくなるものだ。
そこで「ROADREX 6180」ではいろいろと走りに行ったが、なかでも「e-bikeでなければ絶対に行こうと考えなかった」のが、富士山の須走側5号目まで上がる「富士あざみライン」へのチャレンジ。
富士あざみラインはサイクリスト界隈では激坂で有名な道だけど、ヒルクライムに対して知識も経験もなかった筆者は「e-bikeなら大丈夫でしょ」とあまり深く考えずに行ってみたのだけど、結果はまあ、上りきったが、途中の足付きは当たり前、止まったら坂が急すぎて、疲れ切ったカラダでは再スタートできずに押して上ったりと「相当やられた」ものだった。だけどそんなキツさも含めていい経験ができたのもまた事実で、あとから思えば楽しかった部類の思い出になっているのだった。
そんな体験をさせてくれた「ROADREX 6180」は、個人売買でいい方に引き取ってもらえたが、この前、その方(関東在住)から「北海道にサイクリングに行ってきた」というコメント一緒に「ROADREX 6180」の写真が送られてきて、すごくうれしい気持ちになったのだった。
次に選んだのはベスビーのグラベルロード「JGR1.1」
さて、結局なににしたかというと……まあ、トップの写真にすでに出ているけどベスビー「JGR1.1」というグラベルロードe-bikeだ。「ROADREX 6180」もグラベルロードだったが、筆者の使い方ではこのジャンルが合うのだ。
そのへんを具体的にいうと、ロードバイクのポジションは足だけでなくて体幹も自然に鍛えられるので、まずおじさんの身体にはメリットがある。
お楽しみの面では長めの距離を走ることに向いた車体に加えて、走破性が高くパンクのリスクも減る太めのタイヤを履いてるので、乗って行ける道の選択肢が多いこと。それにロードバイクのように乗るためのウエアの縛りがない(と思っている)など、カジュアルな部分もあって「乗るのに面倒」とは思わない面もいいのだ。
それにもちろん「JGR1.1」のスタイルが気に入ったこともあるし、このモデルが世界的なe-bike専業メーカーであるベスビーの最新モデルであることも非常に興味を引いた点だ。
JGR1.1は昨年発売されたモデルで、先進性が特徴のベスビー車でも新しい部類となる。また、このモデルの企画や設計は欧州の拠点で進められたので、以前のモデルとはデザインのテイストも違うし、欧州はグラベルロードバイクの人気も高いことからライバル車のことも研究して作られているのが特徴。
フレームサイズがS、Mの2つ用意されていて、Sの適応身長は155cm~、そしてMは165cm~だ。筆者の身長はだいたい168cmくらいなのでそこから考えるとMとなるのだけど、ベスビージャパンへフレームサイズの相談をしてみたところ「その身長ならばSが合う」という返答だったのでSサイズを購入したのだ。
乗ってみた印象はコンパクト。Mサイズにも乗ったことがあるが、それと比べるとハンドルのブラケットを握ったときにBBの真上におへそが来る感じ。また、「ROADREX 6180」よりハンドルが低い位置なので前傾はきつくなるが、ハンドル位置が遠くないので脇は締めて乗れるので上半身的に無理な感じがないので、サイズ選びは正解だったと思う。
リアハブドライブユニットのメリット
JGR1.1はリアハブにドライブユニット組み込んだe-bikeで、ドライブユニットは250W、バッテリーは360Whなのでスポーツe-bikeとしては標準的なスペックとなっている。
現在、e-bikeではドライブユニット搭載位置がBB部にあるミッドモーターが主流になっていて、「JGR1.1」のようなリアハブモーターは少数派なのだが、オルベアの最新モデルである「GAIN」もリアハブモーターを採用しているところを見ると、リアハブモーターが方式として古いわけではない。メリットとしては、BB部にモーターがない分、フレーム設計がやりやすいことがあるので、どこにドライブユニットを積むかはメーカーごとの都合や考え方によるということだろう。
以前乗ったリアハブモーター車では後輪から押している感もあったが、「JGR1.1」ではそういうフィーリングはほぼ感じなくて、駆動力の掛かり方はミッドモーターのROADREX 6180と変わらない(厳密には違うだろうが、筆者的に気にするレベルではない)というのが現在の印象だ。乗り前は「クセ」みたいなものがあるかと多少は気にしていたがそれは杞憂だったようでまずはホッとした。
アシストレベルはエコ、パワー、スマートとあるので最初はパワフルなパワーで乗ってみたところ、予想していたより強めにアシストをしてくれる。
もちろん速度が上がればアシストレベルは下がってくるが、信号や一時停止からの発進時では、片足でグイッとクランクを回すだけで力強く進んでくれるのはとても楽。上り坂でもアシストが強い低速域であればギアチェンジせずとも加速もできるくらいパワフルだ。
いままで乗っていたROADREX 6180に積んでいたシマノSTEPS「E6180」も同レベルのトルクだが、「JGR1.1」のほうが力強い印象。これがアシスト特性の設定の違いからのものだろうが、どちらが好みかと聞かれたらJGR1.1のほう。
前述したが、走っていて「きついところ」をフォローしてくれる面が筆者がe-bikeに求めている部分なので、そこの頼りがいが多く感じられるのは好印象なのだ。
e-bikeでは「自然なアシスト」という点を重視したアシスト特性にする傾向だが、これまでの経験と、そこからの自分の好みとしては、15km/hくらいまでは気を抜いて走る域なのでアシストは楽に走ることを重視でいいと思う。ただ、それ以上は目的を持ってペダリングしているから、その域での「自然なアシスト」は大いにアリだ。
まだ、それほど乗り込んではいないが「JGR1.1」のアシスト特性はそんな印象であって、筆者的にはいい感じである。
ただ、1点惜しい部分もある。シマノSTEPS「E6180」はスマホアプリでアシストが入る速度の設定ができたので、フィットネス目的のときはアシストが効く速度を20km/hまでにし、がんばるときの負荷を上げるという設定にしていた。
また、アシストが早めに切れるようにしておくとバッテリーレベルの節約にもなるので結構便利な機能だったが、ベスビーのアプリ(今後に紹介)にはそれがない。ベスビーの母体はグローバルなハイテク企業なので、アプリにそういった機能を追加して欲しいと思う。
という感じで今回の話は終わらせていただく。「JGR1.1」はノーマルでもカッコいいがやってみたいこともあるので、次回はちょっとしたカスタマイズとか紹介していこうと思っている。