e-bike試乗レビュー

グラベルロードe-bikeを自分好みにカスタマイズ開始【e-bikeライフ再開】

購入して間もない「JGR1.1」のカスタマイズを決行。元が気に入らないのではなく、気に入ったのでもっと自分好みにしたくなったということ

今回は「色」を含めた外観のカスタマイズをやってみることにした。BESV(ベスビー)「JGR1.1」のフレームはメタリックマラカイトという渋めのカラー。この色は気に入っているのだけど、バーテープが黒、ステムやシートポストも黒、そしてタイヤ&ホイールも黒と全体的に暗めの配色のために「地味だなぁ」と感じたりするし、写真映えもあまりよろしくない。

そこでどこかに明るめの差し色を入れることを考えたところ、目を付けたのがタイヤだった。

ということで、差塩に選んだのがタイヤ。Panaracer(パナレーサー)のGRAVELKING(グラベルキング)という銘柄で、このタイヤには黒一色のものとタイヤの側面がカーキ色のものがあるので色目が欲しい筆者はカーキを選択してみた。

ちなみにグラベルロードバイクではこの配色のタイヤは定番であり、以前乗っていたミヤタ「ROADREX 6180」では標準装着のタイヤがこの配色。ROADREX 6180のときはそれを黒一色のタイヤに替えたので、今回は真逆のものとなる。

タイヤの違いによる見え方の違い。これは標準装着のタイヤ
サイドウォールがカーキ色のグラベルキングに変えた。太さも変えているのでタイヤの存在感が増している
フォークとのクリアランスは確保できているため、40Cから45Cへ太くした
シートステーの部分もクリアランスには余裕がある
いちばん狭いのがチェーンステー部だがエア圧に管理をちゃんとやれば50Cも履けそうだ
タイヤ購入と交換は「モトベロ二子玉川」にお願いした。電動アシスト自転車専門店・モトベロなのでe-bikeの購入だけでなく整備でも頼れるところ
1週間のレンタルサービスもあるのでe-bikeに興味のある方は利用してみては
ドライブユニットはリアハブ搭載なので、後輪を外す前にはハーネスを繋ぐカプラーを外しておく。左側に取り回してあった

タイヤ交換により筆者好みの雰囲気になったが、眺めているうちにもうワンポイントの工夫が欲しくなった。具体的にはカーキっぽい色を車体のどこかに追加することだが、ここでよくあるのがハンドルに巻かれているバーテープの色を変えることなのだけど、バーテープの色替えは目立つ手法だけに筆者が思うより賑やかになりすぎそうな気がしたのでパス。

代わりに目を付けたのがサドル。面積もちょうどいい感じに思えたし、タイヤが車対の下側に対して、サドルは車体の一番高い位置でしかもセンターよりという色が入る場所的にもいい気がした。

換えるべき部位は決まった。だけどカーキっぽい色(茶色系含む)でロードバイク向きのサドルというのはなかなか見つからない。たいていが黒一色であった。

ダメかな~と思いつつネットで検索していると「これだ」というものが見つかった。メーカーはWTB(ダブルティービー)だが、ブランドが別注した製品のようでWTB側のラインナップにはない。そして販売サイトには「残り1」とあったので迷うことなく購入決定。

表皮の色はバッチリあっているし、さらに後端サイドは黒いファブリックなのでハンドルまわりやホイール、コンポの色にも合う。さらにフレームがシルバーなのだけど、JGR1.1にはトップチューブのブランドロゴ色やフロントフォークにシルバー系の色が入っているのでこれまた合うのだ。

交換したのはこのサドル。形状はスポーツバイクにあうものだけど、若干のクッション性もあって座り心地もいい
フレームがシルバー。装着するとチラりとシルバーが見えるが、それがフロントフォークに入っているシルバー系の差し色とマッチして洒落た感じになってくれた
テールランプをサドルに付けるタイプに変更。Gセンサー(?)が入っているようでブレーキを掛けて原則Gが出るとクルマやオートバイのブレーキランプのように明るい光に変わる。こうした機能は「e-bikeクに合いそう」と思って選んだ
交換した状態。色は変わっているが目立ちすぎないのがいいと思っている。どこかだけ目立つのでなく、車体全体を見たときに「なんとなくいい感じ」になっていることが大事。という筆者のこだわり
この黒いファブリックの部分が視覚的にけっこう効いていると思う。これは完売だと思うので痛んだ際の交換品がないのが問題

タイヤとサドルで色についてはひと段落したが、今回は部品の話なので同時に装着した小物についても触れていこう。今、自転車の乗車時にスマホを注視することが禁止されている。それだけにスマホホルダーを付けないという選択肢もあるが、JGR1.1を含むe-bikeでは専用のスマホアプリを使うことでサイクルコンピュータのように使うこともできるので、その機能は使いたいところ。

そこでホルダーだけどそれなりに大きいスマホを加えるホルダーはサイズもそれなり。でも、JGR1.1はワイヤー類がステムに内装しているのでハンドルまわりをわざわざゴチャつかせるのもちょっと、である。

そんなことから付けたモデルがQuadLock(クアッドロック)というメーカーのモデル。クアッドロックには自転車用のホルダーがいくつかあるが、筆者が選んだのがステムキャップボルトで固定するタイプ。ホルダー自体はコンパクトなのであまり目立たなくて、それでいて専用のスマホカバーでがっちり固定されるので走行中に外れることはまずない。ただし、構造的な理由から取り付けには慣れが必要なのでその点は練習が必要だった。

JGR1.1はステムまわりがすっきりしているのも特徴なので、スマホホルダー選びは考えた
クアッドロックのステムキャップマウントというモデル。キャップを外してステムとキャップで挟み込みボルトで留める。4つのツメがあるのでそこに専用スマホカバーの裏に設けてある溝をはめ込んで固定する
スマホをセットした状態。ホルダー自体がコンパクトなのでスマホがあまり目立たず装着できる
もうひとつ、キーロックや工具を入れるバッグも付けた。選んだのがOSTRICH(オーストリッチ)製。大きすぎずちょうどいいサイズだ
ファスナーの引手を色つきのものに換えてみた。これもけっこうありと思っている

キャリア? いるかな? と思っていたら大アリだった

JGR1.1でどこかに行くとき、カメラ機材はバックパックに入れているが、その他にも山道の途中で休憩するときに使う簡易コンロとかイスとか持っていきたいこともある。でも、それらすべてを背負っているとかなり重いし、バックパックのサイズも大げさになりすぎる。そこでe-bike詰める装備があるといいのだが、キャンプツーリングなどにも対応するような大きいキャリアは筆者の使い方や外観の作り方的に違う気がしていた。

そんなことから荷物が多いときにはフレームバッグを大きいものに変えようかと考えていたところ、見つけたのがベスビーが扱う「JACK The Bike Rack(ジャック・ザ・バイク・ラック)」という製品。

用事でベスビーに行ったときにちょうど試着できるものがあったのでJGR1.1にあわせてみたところ見た目的にシックリ来たし、積載性も十分にありそうに思えた。それと「ひと工夫」が好きな筆者的に積載方に思いついたものがあったので購入することにした。
このラックはフックとベルトで固定するだけだが未舗装を走ってもラックが暴れることはないくらいしっかり付く。それでいて取り外すのも容易だ。当初は使用しないときは外しておこうかと思っていたが、装着した姿がJGR1.1に似合っていたので常時付けておくことにした。実用面で便利なのはもちろん、グラベルロードバイクに合わせるとアウトドア感を醸し出すアイテム。ブロックの大きめなタイヤが似合う。そんなジャック・ザ・バイク・ラック)の詳細についてはベスビー公式サイトで確認して欲しい。

ジャック・ザ・バイク・ラックを装着した姿。荷物はアウトドア用品にあるような伸縮性のあるストラップで固定する。また、フレームがしっかりしているので別のベルトなど使って固定もできる
荷物を載せる部分はポリエステルの布張り。タイヤが巻きあげる埃などで汚れないようするため、防水スプレーを吹き付けておいた

さて、このラックに荷物を載せるときはなんらかの「袋」があったほうが便利である。そこで用意したのがポリエステルのコンパートメントバッグセット。HELIKON-TEX(ヘリコンテックス)というミリタリー、アウトドア系のウェアやギヤを出しているメーカーのパックシェルセットという商品。

長さ23cmのスモールサイズ、32cmのミドルサイズ、35cmのラージサイズの3タイプがセット。袋なので入れるものに合わせて形状に自由度があり、コンプレッションベルトも付いているのでぎゅうぎゅうに入れても縛り上げて収めることもできる。

また、コードで縛って留めるというラックの構造にもあっているなど、ジャック・ザ・バイク・ラックを買うなら一緒に揃えることを勧めたいアイテムといえそうだ。

ちなみに使用法としては例えばミディアムサイズを使いつつ、中の余ったスペースにラージサイズを丸めて入れておく。すると出先で荷物が増えても対応できるという具合だ。

ポーランドのメーカー「ヘリコンテックス」のパックシェルセット。スモール、ミディアム、ラージの3つセット。アメ横の中田商店というところがヘリコンテックスの輸入元
例えば気温にあわせる用のウェアなどいれつつ、ワンサイズ大きめのパックシェルを入れておくと荷物が増えたときにも対応できる
ラージサイズにLサイズのLAZER(レイザー)ヘルメットを入れてみた。スッポリ入る
ラバーでカバーされた持ち手もあるので外して持って歩くにも対応。このバッグは自転車以外にも使えて便利
ミディアムサイズでは折りたたみイス、上着なども入れてまだ余裕がある
ミディアムサイズをラックに装着した姿。ハンドルとのクリアランスも問題ないし「ラフにくくりつけている」感じがかっこいい

ということで、いろいろ付けたので次回はどこかに走りいった感想などを紹介させていただこうと思う。スポーツタイプの自転車(e-bike)に乗るというとハードな用途が思い浮かんで「自分にはきついかな」と考えてしまうこともあるかも知れない。でも、新しいジャンルであるe-bikeはスポーツタイプといっても気軽に乗れるものだけに、今回のようにカスタマイズを楽しむことを所有する中心にしていてもいいと思う。そして仕上げたe-bikeで「軽くどこか行ってみようか」なんて緩い付き合いかたも大アリなので、そんなスタイルに興味のある人は今後もぜひお付き合いをお願いします。

どこかに走りに行くけど、寒くて乗るのをさぼっていたのであまりきつくないところを探そう(笑)
深田昌之