ぷーこの家電日記

第555回

今年の抱負はご機嫌で過ごすこと。食いしん坊は食で自分の機嫌をとる!

まだまだ明けましておめでとうの気分だけれど、気付けばあっという間に1月が終わる。本当にあっという間だ。1年の12分の1がすでに経過したという驚きの事実にびっくりする。まさに光陰矢の如しである。

今年の目標なんて考える前に1月が終わってしまった。そもそも今年は目標なんて立てるつもりもなかったけれど。なぜならば去年の目標が全然達成されず、今年は反省と共に持ち越しかなと思っていたからでもある。

そんな中、友人と何気ない会話をしていた時に、「私はねぇ、今年60カ国の料理を食べるんだぁ」と言っていて、「何それ楽しそう!」と思った。本人としては「今年やりたいこと」くらいな感じで「今年の抱負」というかっちりとしたものではないかもしれない。でも目標とか抱負とかって、かなりの努力と鍛錬によって達成されるもので、それによる自己成長を感じられる、高尚で大変なものだと思い込んでいた私にはものすごく目から鱗だった。

常に努力し続ける人を横目で見ながら、ああなりたいと憧れのような感情を抱きつつも、全然その姿とは程遠い自分のダメさに落ち込んだり焦ったりすることも多いのだけれど、そもそも50歳手前にして、心身ともに毎日絶好調に元気! みたいな日はなくて、寝ても寝ても疲れは取れないし、夕方には目はしょぼしょぼするし、ホルモンの影響か不安になったりイライラしたりするなんて当たり前。そんな中、ただ自分で自分のご機嫌を取りながら日々を楽しく過ごす。ということだけでもめちゃくちゃ立派だし、すごく大切だと思う。

周りやSNSを見ていても、不満や不機嫌の方が圧倒的に溢れていて、なんだかいつも怒ってる。怒りは最高のエンタメというのが悲しいけれど、現代なのかもしれない。だけどそんなの私は嫌だ。世の中に何か影響を与えられるような立派な人間になれるなんて今更思っていないけれど、そんな大志よりも「なるべく楽しくご機嫌に過ごすこと」という目標は、結構立派で大変な目標かもしれない。なんなら今年だけじゃなくて生涯の抱負としてそれを掲げたい!

ということで、楽しくワクワクしながら過ごす一環として、「私もそれ真似する! 私も今年60カ国の料理を食べる!」と思わず友人のやりたいことに便乗することにした。世界各国の料理は外食でも、買ってきたものでも、自分で作っても良い。行ったことも食べたこともないものもあるだろうけれど、個人の遊びだもの。「これは現地の味とは違います!」なんて怒られることもない。

10カ国20カ国程度だったら無意識にでも達成できそうだけれど、60カ国って中々多いし、意識を向けなければ達成できないところも中々良い! 知らない国に想いを馳せながら食べ物でプチ旅行する感じもワクワクする。

早速私は、小中学生向けの学習教材などのコンテンツを無料公開している「ちびむすドリル」というサイトから、国名入りの白地図をダウンロードして印刷した。なんて便利なものがあるんだ。ありがたい。

年に1度くらいしかプリンターを使わないので、インクが固まって使えなくなって以来プリントするのはもっぱらコンビニのネットプリントだ。アプリからさっと転送できてプリントできるマルチプリンタは本当に便利で感動する。そして久しぶりに使ったら、昨年9月から値上がりしていたようで、白黒プリント1枚10円から20円になっていて、こんなところにも値上げの波が! と早速発見が一つあった(笑)。

白地図のほかには、100均で色鉛筆と、Amazonで「小さな白い本」を買った。小さな白い本は、活字が全くプリントされていない真っ白な本で、20年以上売れ続けているロングセラーである。自分でページを埋めることで初めて本が出来上がるのだ。

詩でも日記でもイラストでも、各自が思い思いのものを書くことで出来上がる本。ノートと違うのはしっかりとしたハードカバーで、ちゃんと「本」なのである。食べた国の国旗や料理などで埋めていったら楽しいかなぁと思って買ってみた。ちなみに小さな白い本は文庫本サイズで、白い本というA5サイズの真っ白な本も売っている。

そして、一時期西アジア中央アジア料理にハマっている時に買った「世界の郷土料理事典」という、世界各国300地域の家庭料理伝統料理が、料理だけじゃなく歴史や食文化などの背景も含めて掲載されてある本を引っ張り出して、私の「ワクワク60カ国料理食べる計画」の準備は完了。

新たな国料理を食べたら白地図を塗りつぶし、白い本にもメモしていく。国がアジア・ヨーロッパに偏ってくることは想像がつくし可視化できる。そうしたらあえて知らない地域の料理を調べて作ったり、お店を調べたり、全く知らなかった国のことを少し学んだり。知ったことも白い本に書いていこう。

ただの楽しい遊びだけれど、舌も知的好奇心も満たしてくれる結構壮大な遊びだ! 知的好奇心は最高の脳みそのアンチエイジングだと思っているし、狭くなりがちな視野を広げるためには世界に目を向けるのは最高である。食いしん坊という自分を満たすにもバッチリの題材だ。「今日はどの国行こうかな」と、毎日の食事をワクワクしながら考えるのは、私が毎日をご機嫌で過ごしていくための最適な手段である。

暗いニュースや難しい課題なども山積みだけれど、それはそれとして、2月以降も楽しいをたくさん見つけながら過ごしていきたいなと、気持ち新たにしているのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。