ぷーこの家電日記

第445回

今年の秋の夜長はお菓子作り

この頃、お菓子作りにハマっている。料理は好きだけれど、お菓子はあまり作らなかった。辛党の私は、甘い食べ物も大好き。でも、お菓子作りは怖いのだ。分量を測りながら、「うわー! 怖い。この砂糖の量怖いー!」ってなるし、「キャー! このバターの量! 怖い怖い」ってなってしまう。とにかく怖いのだ。でも楽しいんだよなぁお菓子作り。そして美味しいんだよなぁ。ダイエットしているのにお菓子作りブーム。怖い怖い。

先日、友人からご実家に実った栗をたくさんもらった。秋の味覚、栗! 私は栗が大好きで大好きで、毎年栗を剥きながら「あー、もう嫌だ!」と軽く後悔するのだけれど、食べると「あー、やっぱり作ってよかったー! めっちゃ美味しい!」と一気に後悔とか吹っ飛んで、なんならおかわり購入しちゃったりする。

特に好きなのは栗の渋皮煮。本当に大好きで、学生の頃から四半世紀の間、毎年のように作っている気がする。もちろん今年も頂いた栗で渋皮煮も作った。友人に「おかげ様で栗が美味しくて美味しくて」とお礼を言ったら、「美味しいんだろうなぁ。渋皮煮って手間かかるでしょ? 作ったことない」と言っていた。

よーし、サプライズでたくさんの栗を送ってくれた友人に、こちらもサプライズで里帰り便を作っちゃうぞ! って思って、栗の渋皮煮のパウンドケーキを作って送った。「高カロリー、みんなで食べれば怖くない」なぁんて気持ちも半分ほどある(笑)。お菓子作りは楽しいけれど、作ったものを中年夫婦2人で食べ切るのは危険すぎる! でも、それをシェアして食べれば、負担は軽減されるし思い切り作れるじゃないか! (もちろん人が作ったものを口にするのが嫌いな人も一定数いることも認識しているので、そういう人には押し付けたりしないと心得ておりますよ!)。

ワクワクしながら梱包して送ったら非常に喜んでくれた。友人の娘は「すごい! シリカゲル入ってる!」と、「そこ!?」というポイントにも喜んでくれた。里帰り便大成功だ。同時に義母にも送ったら想像以上に喜んでくれて、友人にも振る舞って私の自慢話なんてしちゃったそうだ。「そんなに喜んでくれるなら、また送るよ」なぁんてデレデレ喜んでしまう私はちょろい人間である。

そんなこんなでお菓子作り欲がムクムク湧いてグツグツ煮えたぎっているのだ。手が込んで繊細なお菓子なんて作れないけれど、簡単な焼き菓子を色々考えて作るのがとても楽しいし、次は何を送ろうかなぁと、喜んでくれる顔を想像するのも楽しい。

そしてお菓子作りをしていると、とても懐かしい気持ちになる。子供の頃から、母がお菓子やパンをよく作る人だったので、我が家にはお菓子の型や道具などもたくさんあったし、型やラッピング用の資材を収納する専用の食器棚が1つあった。なので私自身、母が作ったお菓子を食べるだけじゃなくて、お菓子作りに挑戦しやすい環境だったなぁと思う。扱いも片付けも雑な私がお菓子作りすることを、母はちょっと嫌がっていたりもしたけれど(笑)。

母のお菓子作りでもやはり色々なブームが来ては去っていたようで、「そういえば、あの頃よく食べていたあのお菓子美味しかったなぁ」などと思い出しては「あれはブームだったのか!」と大人になって分かることにクスッと来る。

そして、あの頃と違ってびっくりするのは、今は100均でも結構な種類の型や材料が売っていることだ。ケーキ型やクッキー型が100均で買えるの!? と驚く。粉やトッピングやデコレーションなどの材料、ラッピング用品まで色々揃えられる。昔はこんなに色々なかったはず! いつの時代から私の頭が止まっているかは分からないが、結構衝撃的なのである。

こんなに手軽に色々揃えられると、ちょっとお菓子作りしてみたいなぁと思った時に挑戦するハードルは低い。自分で作ったお菓子の成功体験をきっかけに、その道に進んだ子もきっといるんだろうなぁと100均の偉大さを感じるのだ。100均を巡っているだけでウキウキしてしまうし、色々インスピレーションが湧いてきて楽しくなって、つい大人買いしそうな衝動にかられてしまうので、100均に行くときは千円札1枚だけを握りしめて上限を決めていたのだけれど、この頃バーコード決済がどこでも使えるので、どうにも負けそう(笑)。

ケーキもパイもクッキーも焼きたい! 可愛いクッキー缶も作ってみたいなぁ。アイスボックスクッキーは本当に懐かしくてたまらないし、可愛い型抜きクッキーもいい。アイシングクッキーは作るとドッと疲れちゃうのだけれど、やっぱり1種類混ぜると可愛い。流行りのカヌレやフィナンシェもおしゃれで素敵。何よりも美味しくて好き!

定番のパウンドケーキは簡単だし気軽に手を出しやすく、何を入れても美味しいので、あれもこれも作りたくなる。今は季節的に美味しい果物もたくさんあるので、プルーンやイチジクなどをドライフルーツにしてお菓子用にストックしている。ベランダに干していると、我が家では鳥たちが全部持っていってしまうので、ドライフルーツはオーブンと浴室乾燥を使ってせっせと日々室内干している。

フードドライヤーを使っている時期もあったのだけれど、大きくて時間がかかる果物は、浴室乾燥で干し網に吊るしておく方が空気の回りも良くてムラなく早くできる気がするし、一度にたくさん作れるので、ドライフードを作るのはもっぱら浴室乾燥だ。。フルーツを干すだけではもったいないし、洗濯物の横に干し網を吊るしたりと、なんとも不思議な光景が広がる我が家(笑)。ダイエット中に危険すぎるブームが到来したけれど、ダイエットはそこそこ順調に進んでいる気はする。我が家のダイエット進捗はまた今度。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。