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[始めよう薬膳レシピ37]消化力UP「梅雨疲れを和らげる夏野菜のボート」

梅雨の時季になると、体の水はけが悪くなるため、体が重く感じます。今回は、胃腸の調子が良くして、余分なものを体外へ排出しやすくする、梅雨疲れを和らげるサラダをご紹介します。胃を元気にしてくれる夏野菜の「オクラ」と、消化力を上げる「アボカド」は、両方とも疲労を和らげるのにも役立つため、美味しくいただいて梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしましょう。アボカドの殻に詰めたボート型のサラダは、見た目も楽しめますよ。

 

「梅雨疲れを和らげる夏野菜のボート」の食材効果

今回ご紹介するのは、「オクラ」と「アボカド」を組み合わせた、夏野菜のボート型サラダです。

ネバネバ食材の「オクラ」は、胃腸を保護する効果があり、「アボカド」は胃腸の働きを高め、消化や吸収を手助けする作用があります。またどちらの食材も便秘を緩和したり、疲れを癒す力がありますよ。

薬膳では、雨が続き、湿度が上がる梅雨の時季は、体に余分な水分や湿気が溜まるため、だるさや疲労感といった不調を感じやすくなると考えます。

そんなときは、消化を促して体を活性化させ、梅雨の不調とさよならしていきましょう。

 

「梅雨疲れを和らげる夏野菜のボート」の材料

<材料:2~3人分>

ベーコンまたはハム:200gほど(お好みで増減可)

ローズマリーなどお好みのハーブ:適量(なくても可)

オリーブオイルなどの食用油:少々(ベーコンを炒めるとき使用)

オクラ:5本(お好みで増量可)

アボカド:2~3個

ハーブソルトなどの調味料:適量(塩コショウやマヨネーズでも代用可)

 

「梅雨疲れを和らげる夏野菜のボート」の作り方

1.ベーコンを約1.5cmの角切りにし、少量のオリーブオイルを熱したフライパンで炒めておきます。(今回はローズマリーと一緒に炒めましたが、なくてもOKです)

2.オクラはまな板の上で塩揉みしてから、熱湯で約2分茹でて取り出して、頭部の固い箇所(ヘタ)を切り落とし、薄い輪切りにしておきましょう

3.アボカドは縦方向に1周、種の表面をなぞるようにして切り込みを入れ、片側ずつ手で持ち、それぞれ逆方向に回すと2つに割れます。種は包丁の刃の一番下の直角になった部分(アゴ)を刺して軽く動かすと外れます。実をスプーンなどで取り出して、約1.5cmの角切りにします

4.ボウルか大き目のお皿で、1.、2.、3.とハーブソルトを混ぜ合わせ、味を調えたら出来上がりです。ベーコンに塩気があるので、塩分が強くなりすぎないように気を付けましょう

5.アボカドの皮の中に具材を入れ、取り分けておいたオクラを最後に飾って、いただきましょう。

 

オクラの下処理が気になったら、下記の記事を参考にしてみてくださいね。

【調理の下処理17】口当たり良く、水っぽくならない「オクラ」の下処理法

 

薬効1「オクラ」

「オクラ」は、特有のネバネバ成分が胃腸の粘膜を保護したり、「食物繊維」が豊富なため、便秘改善に役立つ野菜です。消化力が上がるので、栄養素の吸収が良くなるうえ、「ビタミン」や「ミネラル」が豊富なので、疲労も回復しやすい食材です。

 

薬効2「アボカド」

薬膳で「アボカド」は、「帰経(きけい・食材がどの臓腑に入り、効いていくかを示した 経路のこと)」が「脾(ひ)」にあるため、食べ物の消化や吸収を高める食材です。「ビタミン」のほか、「マグネシウム」「カリウム」といった、欠かせないミネラル類も含まれるので、アボカドのみで複数の栄養素をしっかり摂取できます。

 

梅雨を元気に楽しく過ごすには?

梅雨は、体にだるさや疲労を引き起こす「湿邪(シツジャ)」が溜まりやすくなります。ですので、今回ご紹介した「オクラ」のほか、「ハト麦」「トウモロコシ」「シソ」「イモ類」「ショウガ」といった食材の力で、胃腸の働きを良くしたり、代謝を上げると体が楽になってきます。

もうひとつ、梅雨の不調には「お茶」で利尿作用を促したり、適度な運動をするのもいいですよ。

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。