家電ラボの徹底「本音」レビュー

ルンバ ミニは小さくても優秀! 使い捨てシートの水拭きもラク
2026年4月16日 08:04
ここ数年、ロボット掃除機の高機能化が急速に進んでいます。海外ではアームが飛び出てモノを拾ったり、階段を昇り降りしたりするモデルまで登場し、その進化のスピードには目を見張るものがあります。
現在国内で販売されているハイエンドモデルでも、自動モップ洗浄・自動給水・排水といった機能を搭載したものが増え、それに伴って価格も高額化する傾向にあります。また機能の充実とともに本体やステーションのサイズも大型化しており、「置き場所がない」「高すぎる」という声も聞かれるようになっていました。
そんな日本の住環境ならではの悩みに応えたのが、アイロボットジャパンが2月に発売した「Roomba Mini 掃除機&床拭きロボット + AutoEmpty 充電ステーション」(以下、ルンバ ミニ)です。
体積は従来モデルのおよそ半分、価格は49,800円ということで注目を集めている同機を、実際にお借りして使ってみることにしました。
小さくてビックリ! 珍しいカラーリング「桜(SAKURA)」は落ち着いたピンク
まず手に取った瞬間に感じるのが、その小ささ。本体サイズは24.5×9.2cm(直径×高さ)で、重さは約2kg。女性でも片手で持てるサイズです。従来モデルとの体積比でおよそ半分まで削減されており、AutoEmpty 充電ステーションも従来モデルよりコンパクト(幅21.2×奥行き17.8×高さ28.5cm)です。
標準的なロボット掃除機と比べて設置面積を約33%削減しているとのことで、我が家のようにモノが多く、小さな家でも圧迫感なく設置できます。
カラーバリエーションも今回の目玉のひとつです。「白(SHIRO)」「黒(KURO)」のほか、「桜(SAKURA)」と「若葉(WAKABA)」の4色から選ぶことができます。今回お借りしたのは「桜(SAKURA)」ですが、やさしいピンク色でときめいてしまいました。派手なピンクではないので、インテリアにも馴染みます。ロボット掃除機ではとてもめずらしいカラーです。
狭い場所にも入れるサイズで部屋の隅々までキレイに
ルンバ ミニは、国内累計出荷台数トップのRoomba 600シリーズ比で吸引力が約70倍強力に。さらに、特別設計のシングルアクションブラシを組み合わせ、掃除を行ないます。
また、簡易的な水拭きも。使い捨てシートをパッドに付けて本体に装着すると、モードが自動で切り替わります。そのため、給水タンクはなく、掃除終了後も使い捨てシートを捨てるだけなので簡単です。ただ、吸引と水拭きを同時にはできません。
先に吸引で掃除を行ないました。アプリに登録し、先にマッピングを行ないます。「ClearView LiDAR」による高精度ナビゲーション・マッピング機能を搭載しており、93m2以下の部屋なら10分足らずで間取りを学習できます。
我が家は狭いので、数分でマップができていました。また、Amazon AlexaやGoogle アシスタントとの連携にも対応しているので、声をかけるだけで動き出す環境も作ることができます。
マップは上位モデルと比較すると簡易的ではありますが、機能そのものがシンプルなので、特に不満はありません。初心者でも迷わず操作できそうです。部屋ごとに吸引の強弱を変えたり、掃除回数を指定したり、エリア指定などもアプリで簡単にできました。
アプリを操作し、掃除を開始。家具が多く、ゴチャゴチャしているリビング+キッチンの約17畳は、30分で掃除が完了。本体が小さいため、広いところは行ったり来たりする回数が多い印象ですが、狭いところまで入り込んでくれるのは、このサイズ感でしかできないことです。
ホコリよりも少し重い砂でテストしてみました。部屋の隅の砂は、上位モデルと比較すると残っている量は多いものの、通ったところに関してはしっかり吸引できている印象です。サイドテーブルの脚まわりも、コンパクトなので迷わず動いて入っていきます。
大きいロボット掃除機は狭い場所に入る際は戸惑うような動き方をすることもありますが、ルンバ ミニでは全くありませんでした。
カーペットの髪の毛も吸引。ただし、ブラシには絡みつく
カーペットに長い髪の毛と砂をまいてテストしてみました。結果は想像以上で、髪の毛も砂もしっかり吸い取ることができています。
ただし、掃除後にブラシを確認すると髪の毛が絡みついており、取り除く手間が必要。ルンバの上位モデルに搭載されているゴム製のデュアルアクションブラシは、ほぼ髪の毛が絡まない設計になっているので、やはり価格なりの差はあります。髪の毛が長い人がいるご家庭では、定期的なブラシのお手入れが前提となることを覚悟したほうがよさそうです。
使い捨てシートでこまめに掃除をすれば、床がサラサラに
水拭きは使い捨てシートを使うので、どちらかといえば日常的に溜まりがちなホコリをさっと拭き取り、清潔な床を維持するために使う用途に適しています。上位モデルでは水を補給しながらブラシが回転し、床についたガンコな汚れまで落とせるものもありますが、このモデルはあくまで「毎日の軽い水拭き」を手軽に続けるためのシンプルな設計。ガンコな汚れ、ベトベトした汚れ、こぼしてしまった液体などを拭くのには適していません。
ただ、そのぶんお手入れは簡単で、使い捨てシートを捨てるだけなので、気軽に使えます。水拭きモードになると吸引は止まるので、音はとても静かです。
掃除後は、なんとなくザラついていた床もサラサラになりました。定期的に使い捨てシートを使い、隅々まで掃除しておけば、花粉の時期なども安心です。ただ、実際に使ってみると、17畳を使い捨てシート1枚で掃除するのは少々物足りない印象。我が家ではリビングとキッチンでマップを分けましたが、拭き掃除をするときは両部屋を一度に掃除せず、それぞれ指定してシートを取り替えていました。
水拭き終了後は使い捨てシートを外して捨てるだけなので、上位モデルのように汚水を捨てる手間はありません。掃除後の使い捨てシートは黒くなっていました。
ステーションで吸引するときの音は大きめ
吸引モードで掃除が終わってステーションに戻ると、自動でゴミを本体から吸い上げてステーション内の紙パックに収集してくれます。
紙パックは使用環境によって異なりますが、目安として約90日分のゴミを溜めておけるため、おおむね3カ月に1回程度の交換でよい計算になります。ステーションではAllergenLock紙パックが花粉・ホコリ・アレルゲンをしっかり封じ込めてくれるため、アレルギーや喘息持ちの方にも安心です。
ただし、ひとつ気になった点がありました。ゴミを吸い上げる際に、本体の接続口に髪の毛が引っかかってしまうのか、外に飛び出していることがたまにあり、定期的に確認する必要がありました。上位モデルではこのようなことはなかっただけに、少々驚きました。価格を抑えたモデルならではのトレードオフと理解しつつも、改善を期待したい部分です。
また、AutoEmpty ステーションがゴミを吸い上げる瞬間は、大きな音がします。マンションや夜間帯の使用は控えたほうがよさそうです。
「SwitchBot ロボット掃除機 K11+」と比べると? どちらを選ぶべきか
同じ「コンパクト系ロボット掃除機」として比較されることが多い、SwitchBotの「SwitchBot K11+」。せっかくなので使い比べてみました。
本体の直径の差は3mm(K11+がわずかに大きい)で、高さは全く同じ。どちらもコンパクト設計ですが、実際に自宅の環境で走らせてみると、その性格の違いがわかります。両モデルとも「約90日に一度のゴミ捨て」や「使い捨てシートによる水拭き対応」など、メンテナンス性は共通しています。しかし、裏返してメインブラシやサイドブラシを見ると、形状や材質が異なっていました。特に差が出たところをまとめています。
キワの掃除は、ルンバ ミニが取り切れないように見えるものの、全体を見ると互角
部屋の隅の掃除では、K11+の方が一見ゴミを集めているように感じましたが、よく見るとサイドブラシが勢い余ってゴミを遠くへ弾き飛ばしてしまう場面も。結果として、中央のメインブラシで回収しきれない「取りこぼし」が発生していました。
一方のルンバ ミニは、キワにゴミが明らかに残っているものの、メインブラシが通ったところはほぼ取れています。サイドブラシの形状に関しては、K11+のほうが隅のゴミをよくかき取っているように見えましたが、全体で見ると吸引力はほぼ互角。カーペット、畳についてもほぼ同じような能力でした。
障害物回避はルンバ ミニが優秀
今回の検証で最も違いを感じたのが、障害物の回避性能です。カーペットの検知能力、スリッパの回避では大きな差がありました。
ルンバ ミニは水拭き中にカーペットを自動検知して回避する機能が搭載されており、フローリングとカーペットが混在する部屋でも安心して使えます。厚さ5mm程度のカーペットに差し掛かった際、ルンバ ミニは「ここは濡らしてはいけない場所」と即座に判断したかのように、乗り上げを回避。
一方のK11+はそのまま突っ込んでしまい、濡れたシートをカーペットにこすりつけてしまう結果に。ただ、K11+はアプリで「水拭きのときだけ進入禁止」などのエリア指定もできるので、先に設定しておけば問題はありません。
さらにルンバ ミニはスリッパを障害物として正しく認識し、その周囲をなぞるように掃除します。対してK11+はスリッパにそのまま激突し、大きく動かしてしまいました。テーブルやソファの脚に対しても「コツン」と当たる回数が多く、回避の精度にははっきりとした差が見られました。
K11+は「衝突防止モード」を設定すれば、ある程度回避もできますが、こちらを有効にすると壁際などの掃除が甘くなってしまうため、基本的にはモノを片付けるか、進入禁止エリアを指定しておくことをおすすめします。ルンバ ミニは、隅々まで掃除しつつも、障害物を回避できていました。
見た目はそっくりな双子のような2台ですが、家具や敷物を傷付けない「障害物回避の賢さ」において、ルンバ ミニが一歩リードしている印象です。
ただ、両方ともケーブルに引っかかって止まることがありました。細いケーブルなどは、どちらも上位モデルと比較すると巻き込みやすいので、あらかじめ片付けておくとよさそうです。
モノが多い、部屋が狭いなら「ルンバ ミニ」
床にモノを置きがちなご家庭や、カーペットとフローリングが混在するお部屋なら、ルンバ ミニの方がストレスなくお掃除を任せられます。また、桜・若葉といった和を意識したカラー展開はK11+にはありません。
価格はルンバ ミニが49,800円、K11+が59,800円と、ルンバ ミニの方が1万円安くなっています。なお、よりコンパクトに設置できる「Roomba Mini Slim 掃除機&床拭きロボット+ SlimCharge 充電スタンド」も39,800円で販売されています。こちらは充電ステーションにゴミを溜めておくことはできません。また、カラーは白、黒のみです。
ルンバ ミニは本体が小さいので、このサイズ感なら子供部屋や寝室用の2台目にも最適ですね。我が家のような一戸建てでも活躍しそう。機能はもちろんですが、とにかくこのやさしい色味がかわいくて、欲しくなりました。
1人暮らしで初めてロボット掃除機を使ってみたいという方にもおすすめ。コンパクトなルンバを探していた方は、ぜひチェックしてみてください!
































