老師オグチの家電カンフー

日本のスーパーで買える材料で、台湾「麺線」作りにチャレンジ!

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです

 ニッポン、アツスギルヨー! 近所にあるカレー屋のインド人も音を上げるこの暑さ、皆さんいかがお過ごしでしょうか。もう、台湾より気温が高い日も多いですからね。こないだは、東京が38℃で台北が29℃。台湾が避暑地になるという異常さです。そう言えば、今年は台湾に行けておらず、現地の名物「麺線」を作ってみることにしました。

 レシピは友人の天才料理研究家・オガワチエコさんのものをアレンジ。より簡略化して、大同電鍋ひとつで作ります。テキトーに作った割に、スープが台北の人気店「阿宗麺線」っぽくできたので、ここで紹介しましょう。材料はすべて、その辺のスーパーで入手できるものです。ポイントは以下の3つ。

1.皿うどんの麺を使う
 本場では紅麺線という茶色い麺を使うのですが、これがなかなか手に入りません(台湾のスーパーでも見つけにくい)。細さは日本のそうめんに近いのですが、味わいが違う、長時間煮込んでもぐずぐずにならない麺なのです。代用品として、皿うどんの麺を使用します。

2.モツは米焼酎で煮込むことで臭みを飛ばす
 麺線料理は主に、モツを入れた大腸麺線と、牡蠣を入れた蚵仔麺線があります。今回は大腸麺線にしますが、モツを臭みがなくなるまで米焼酎で煮込みます。

3.かつお節の粉をたっぷり入れる
「阿宗麺線」はかつお出汁がガツンと効いたスープが特徴です。それを目指すべく、かつお節の粉を使用します。

台北西門町にある「阿宗麺線」。飲食スペースは路上! にもかかわらず、いつも行列ができている
材料(3人〜4人分)

皿うどんの麺 2〜3人分(100〜150g)
豚ホルモン 300gほど
米焼酎 150ml
水 1200ml
茹でタケノコ 100gほど
干し蝦 5〜6尾
鶏ガラスープの素 大さじ1
創味シャンタン 小さじ1
かつお節の粉 大さじ1
砂糖 大さじ1/2
塩 小さじ1/2
醤油 小さじ1
胡椒 少々
にんにく(すりおろし) 小さじ1
オイスターソース 大さじ1
片栗粉 大さじ2〜3
(以下お好みで)
パクチー 適量
黒酢 適量

作り方
モツ(処理済みの豚ホルモン)は水でよく洗い、米焼酎で煮込みます。もつ鍋などで使うサイズよりも細かく切った方が、本場の大腸麺線っぽくなりますね。焼酎がなくなったら、別の容器に移しておきます
スープを作ります。電鍋は沸騰するまで時間がかかるので、水からではなくポットのお湯を使った方が早いです。沸騰したら細切りのタケノコを入れて、細かく砕いた干し蝦と鶏ガラスープの素、創味シャンタン、かつお節の粉、砂糖、塩、醤油、胡椒、すりおろしたにんにく、オイスターソースを投入。味見しながら調整してください
先ほどのモツを戻し、皿うどんの麺を潰しながら入れます
5分ぐらい煮込んだら、火を止めて(電鍋を保温にして)水でといた片栗粉を少しずつ入れてかき混ぜます
とろみがついたら完成
パクチーや黒酢をお好みで

 自画自賛ですが、スープは思った以上に本場の麺線っぽくなったので満足。汗だくになりながらかき込みました。麺は、やはり麺線とは歯ごたえなどが異なるのですが、しばらく保温しても食感が変わらないし、なんちゃって麺線としてはアリ。大同電鍋で作っただけに、大同小異です。夏のせい。

小口 覺

雑誌、Webメディア、単行本の企画・執筆、マンガ原作、企業サイトのコンテンツ制作を手がけるライター。日経MJの発表した「2016年上期ヒット商品番付」では、命名した「ドヤ家電(自慢したくなる家電)」が前頭に選定された。

Webページ「有限会社ヌル/小口覺事務所」
http://nulloguchi.wix.com/nulloguchi