ニュース
トースターとレンジ合体? 日立の2in1家電でおいしいハンバーガー作れた!
2025年7月2日 12:05
日立グローバルライフソリューションズが6月下旬に発売した「2 in 1 トースターレンジ MRT-F100(以下:トースターレンジ)」はその名のとおり、トースターと電子レンジが合体して、パン焼きからおかずの温めまでが1台でできる家電だ。価格はオープン。市場想定価格は50,000円前後。
さっそく製品に触れる機会があったので、ファーストインプレッションを記していきたい。
トースターレンジは、都心の1人または2人世帯をターゲットにした製品。キッチンにトースターと電子レンジを置くスペースがない、またはキッチンに色んなものを置きたくない人を対象としている。そのため、機能はもちろん操作パネルも絞り込み、トーストと惣菜などの温め直しをしやすくしている。
例えば朝食には、食パンをトーストできればいい、もしくはトーストに加えて目玉焼きが作れればいい、また昼食や夕飯には、コンビニ弁当やスーパーなどの惣菜を温め直しできればいいといったイメージだ。逆に、鶏肉の丸焼きやケーキなど、凝った料理をしたいという人には、あまり向かない。
製品の構造は、赤外線を放射する「管ヒーター」を庫内上面に搭載しつつ、下面にはレンジ機能を備えている。
食材を温め直したい場合には、一般的なレンジと同様に、食材を庫内に入れて、「レンジ」モードにしてから4段階で出力を決めて、調理時間を設定して「スタート」ボタンを押すだけ。
食パンをトーストしたい場合には、専用のグリルプレートにパンを置き、モードを「トースト」にし、調理時間を3〜5分にセットして「スタート」ボタンを押せば良い。
このトースターのように使う「トースト」モードや、具材をのせた際の「アレンジトースト」モード、クロワッサンや惣菜パンを温めるのに適した「パンリベイク」モード、それに「ピザ」モードでは、専用のグリルプレートを使うのがポイント。このプレートは単なる鉄板ではなく、庫内下面からのレンジ加熱(マイクロ波)により、プレート裏面が発熱する素材で作られている。そのため、例えばトーストした際には、パンの裏面までしっかりと焼き上げてくれる。
実際、グリルプレートに食パンを並べて、「トースト」モードでトーストしてみた。調理時間は3〜5分なので、一般的なトースターと変わらない。「スタート」ボタンを押すと、庫内上面の管ヒーターがオレンジ色に光り、焼き始めているのが分かる。ただし、前述したとおり、実は下面からもレンジ加熱が始まっている。
数分後に調理完了の音がしたので、扉を開いてみる。まず食パンの表面は、こんがりと焼き目がついている。さらにパンを裏返すと、プレートに接していた面にも焼き目がついて、こんがりしている。裏返さずとも、食パンの両面に程よく焼き目がつくのだ。
使った食パンは、コンビニやスーパーで売っている「超熟」。両面がサクサクッとしている一方で、内側にしっかりと水分が残っていて、フワッとモチモチの食感だった。さすがトースターレンジ! なのか、さすが超熟! なのかは分からないが、たしかにおいしく焼き上がっていた。
同じく「トースト」モードでは、食パン1枚と目玉焼きとウィンナーを同時調理できるという。さっそく、グリルプレートの上に並べていく。なお目玉焼きのみ、クッキングシートの上にのせて調理する。準備できたら「トースト」モードで、調理時間を4分10秒〜4分50秒に設定して「スタート」ボタンを押す。
数分後に完成。目玉焼きは、見た目は理想的な半熟具合になっている。またウインナーは、ほんのりと焼き目がついている。噛むとパリッとしてからジュッと旨味を含んだ汁が、口の中に弾けるように広がった。用意されたのはスーパーなどで一袋数百円で売っているウインナーだろうが、焼き加減がちょうどよく、とてもおいしく感じられた。他に紅茶を淹れれば、喫茶店のモーニングセットのような朝食が数分で作れるというのは、とても便利。朝食の定番になりそうだ。
少し手間のかかるハンバーガーも作ってみた。手間がかかると言っても、基本は、合い挽きの挽き肉を少しこねたものをクッキングシートの上に広げて、バンズと一緒に調理しただけ。
今回のモードは「アレンジトースト」に設定。加熱時間は6分40秒。
焼き上がったバンズにピザソースをぬり、肉とレタスとトマトをのせて、バンズで挟めば完成。食べてみると、ジュワッと出てきた肉汁と、トマトの味などが合わさって、とてもおいしかった。「こんなにおいしいハンバーガーが、自分で作れるんだ!」と、普段はあまり調理をしない筆者は単純に驚いた。自分で作るんだったら、もっと厚めの肉にして、トマトをもう少し薄めにスライスした方がいいかもな、などとイメージが広がる。
ハンバーガーと一緒に、同機で温めたトマトスープもいただいた。これもWebのレシピに載っているメニューで、トマトケチャップやコンソメ、トマト、薄切りベーコン、エリンギ、しめじ、水などをボウルに入れて、出力600Wのレンジで5分〜5分30秒、温めたもの。程よくトマトの酸味が効いた、こちらのスープもおいしかった。
今回の「2 in 1 トースターレンジ MRT-F100」は、トースターと電子レンジを1台にした製品。とかく調理器を購入する際には夢が広がって「あれも作れる、これも作れる」という多機能な製品を選びたくなりがちだが、特に1人暮らしで、色んな料理を作ってみたいという人でなければ、同機で十分という人が、大多数だろうと感じた。
また特に1人暮らしだとキッチンのスペースが狭く、電子レンジの上にトースターをちょこんとのせるスタイルが定番だろう。だが改めて見ると、形も大きさも異なる2台を上下に重ねて使う従来のスタイルは、スマートではない。1台で済むトースターレンジであれば、狭いキッチンスペースでも、スマートに置ける。トースターまたは電子レンジの購入を考えている人がいれば、「2 in 1 トースターレンジ MRT-F100」は、教えてあげたくなる製品だ。