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タテ型洗濯機だって進化してる! 東芝は時短&使いやすい

東芝ライフスタイルが全自動洗濯機を約6年ぶりにフルモデルチェンジ

東芝ライフスタイルが8月に発売する全自動洗濯機「AW-12DPB5」(容量12kg)、「AW-12DPB5」(容量10kg)は、洗浄力を高めることで洗濯の時短を叶え、使いやすさにもこだわった製品だ。約6年ぶりにフルモデルチェンジした同機の進化ポイントを実際に見てきた。

洗浄力重視派に根強い人気のタテ型

国内洗濯機市場ではドラム式洗濯乾燥機のニーズが増える一方で、タテ型の全自動洗濯機は根強い人気により、今後も高い構成比を維持すると同社は予想。特に大容量の10kgモデルの販売台数が増加傾向にあるという。なお、同じタテ型でも乾燥機能を備えた「縦型洗濯乾燥機」については、ドラム式への買い替えなどにより縮小傾向にあるとのこと。

さらに同社はアンケートやユーザー宅を訪問するなどして洗濯機のニーズについて調査。ドラム式ユーザーは乾燥機能のほか、タッチパネルや新機能といった先進性を求める傾向がある一方で、全自動洗濯機ユーザーは洗浄力を重視し、使い勝手のよさを求めていることがわかった。

使い勝手のよさには具体的に「タッチパネルは押し間違うから物理ボタンがいい」「洗濯物は取り出しやすい方がいい」といった内容が挙げられている。これら全自動洗濯機ユーザーの声に応え、パワーアップして登場したのが「AW-12DPB5/AW-12DPB5」だ。

洗濯時間を5分短縮 進化した洗浄力

新モデルではユーザーが重視する洗浄力を高めたことで時短も叶えている。

新採用の大型パルセーターは撹拌研究の権威という名古屋工業大学の加藤禎人教授と共同開発。直径を3cm大型化したほか、内側の羽根形状を変更。全面にあけていた穴(循環穴)を一部ふさぎ、中心部は穴の数を増やすことでしっかりと水流を引き込むようにした。

左が従来、右が新開発のパルセーター

引き込む水流が増えたことで、洗濯水を循環させて上から放出するシャワー流量も約1.4倍にアップ。大流量シャワーとパワフル水流により、衣類を大きく入れ替えて立体的に動かすことが可能になり、洗いムラを抑えられるという。

赤矢印の部分に水が流れていき、青矢印の部分からシャワー水流を放出
従来のシャワー流量
新モデルでは流量が約1.4倍に

洗浄には、洗剤の力を引き出す「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W」を引き続き搭載。ウルトラファインバブルは特に油汚れに効果を発揮し、繊維の奥の皮脂汚れなどもしっかり落とすため、衣類の黄ばみを予防できるという。ウルトラファインバブルは繊維に残った洗浄成分を吸着して取り除くため、洗浄力だけでなくすすぎ性能もアップ。洗剤残りがないため柔軟剤の効果も高められるそうだ。

ウルトラファインバブル水と水道水の汚れ落ち比較。それぞれ洗剤を入れている
油汚れを付けた布を洗浄。ウルトラファインバブル水(写真右)のほうが早く汚れが落ちた
ウルトラファインバブル水と水道水に油汚れを付けた布を入れて洗浄比較

このほか、常に抗菌成分を含む「Ag+抗菌水」で洗えるAg+抗菌水ユニットも搭載。洗濯のたびに衣類を抗菌し、部屋干し臭の元になる雑菌の繁殖を抑制する。

さらに給水経路を3つから4つに増加し、給水量をアップ。洗浄力をアップさせる進化とあわせて、洗濯時間の短縮に貢献している。

これらのアップデートにより、標準コースの洗濯時間は洗いが約3分、すすぎが約2分の計約5分短縮され、10kgを約30分で洗うことが可能に。1日1回洗濯した場合、年間約30時間の時短になるとしている。

給水経路を4つに増加し、早く給水できるようにした
一般的な洗濯機との洗浄力比較。タテ型洗濯機では汚れのひどい衣類は一番下に入れることが推奨されているが、あえて一番上に
写真左は一般的な洗濯機、写真右は東芝「AW-10DPB5」で洗ったもの。泥汚れの落ち具合の差が特にわかりやすい

毛布もすっぽり入る広々投入口にしっかり押せる物理ボタン

本体設計の変更により、使いやすさがさらに向上したのもポイント。

投入口は幅441mmと広く、本体底面から投入口までは832mmと低め。さらに投入口から槽の底までが約489mmと浅く設計されているため、毛布などの大物が出し入れしやすいうえ、槽に残った靴下なども見逃しにくく、取り出しやすい。操作パネルを本体後方に配置したことも、出し入れのしやすさに貢献している。

従来の洗濯機では投入口でつっかえてしまっていた大物も……
ビッグ投入口の新モデルではすっぽり

操作パネルはフタを開けたままでもボタンを押せるのが特徴。パネルには約35度の角度をつけ、大きな物理ボタンを採用することで、見やすく押しやすい操作部に仕上がっている。洗濯中の様子が見えるクリアウィンドウは、フタを閉めたままでも自動投入用洗剤の残量が確認できて便利だ。

フタを開けたままでもボタンを押せる操作パネル
クリアウィンドウにより、フタを閉めていても自動投入タンクの残量が確認できる

また、同社全自動洗濯機で初めてスマホアプリに対応したのも特徴。液体洗剤の自動投入量の設定にはアプリが便利で、アプリ上で銘柄を選ぶだけで投入量を自動で調節してくれる。このほか、静かなDDモーターを引き続き搭載しているため、深夜や早朝にも気兼ねなく洗濯できるのも忙しい人にはメリットだろう。

洗浄力が高く、洗濯も時短でき、日々の使いやすさも工夫された新モデルは、服をすぐ汚す子供がいる家庭など、「しっかり洗えること」を重要視する人たちの希望を叶えてくれそうだ。

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