ぼくらの自由研究室

体重が気になる愛犬に「早食い防止食器」を試してみた

ダイエットさせたいワンちゃんにオススメ!

筆者はいつも奥さんに「早食いはやめなさい!太るわよっ!っつーかデブでしょ!」と怒られる。早食いが太るのにはワケがある。脳の満腹中枢が「おなか一杯!」と感じるには時間がかかるため、早食いしてしまうと、必要以上に食べてしまうのだ。

とはいえ、早食いは癖になっているのでなかなか直せない。筆者の場合は男子高校だったので、弁当を午前中の中休みに、しかも早食いしないと人に取られてしまうので、3年間で超早食いの癖がついてしまった。しかも、お弁当のフタを盾のように立てて食べる(敵からおかずを守るため)のも癖になってしまい、これも奥さんに怒られる(最近はフタが立たない丸いお弁当箱に買い替えられた!)。

いつも使っている食器(中央)と、早食い防止の食器(左右)

そして、マルチーズの定吉くんも筆者と同じ雄なので、ものスゴい早食い(笑)。定吉の場合は、敵からおかずを守るのではなく、自分のご飯を早く食べて、家族の元に走り寄り、最高の愛嬌を振りまいて、大好物のキャベツやもやしをもらうためだ。そんなワケで、一般的なマルチーズの標準体重は3kgなのだが、定吉は4kgになってしまい、もはやデブ吉。

最近は、ダイエットのためにいろいろ手を尽くしているが、早食いを矯正できる食器というものを見つけたので、さっそく買ってみた。

左側がふつうの食器。右側2つは早食い防止で、食器に凸凹があるのが目印

いつもの食器では1分30秒で完食! って早すぎるだろ!

定吉くん愛用のお皿がこれ。

なんの変哲もないお皿。お皿のデザインがちょっと薄くなって、年代モノになっている

さて、このお皿に軽量カップでご飯の量を量って入れてあげる。もちろん、その間は「マテ」。「ヨシ」してから完食するまでの時間をストップウォッチで計ったところ、その時間1分30秒。いやいや、小型犬だからご飯は少ないけど、早すぎるでしょ。

食べている間は、カメラに見向きもしない!
これがデブ吉の原因だ!「ぷはー!食いたらねー!」

絵柄がかわいいドギーマンの「ゆっくりデコボコ食器」

まず試してみたのが、ドギーマンから発売されている「ゆっくりデコボコ食器」。サイズは小型犬向けのSサイズ(1000円程度)~中型犬向けのMサイズ(1400円程度)がある。

ドギーマンの「ゆっくりデコボコ食器」小型犬向けのSサイズ

食器の底から突起が3つ出ているので、ひと口でカブっと一気に食べられないようになっている。食べるときは、舌を上手に使って水を飲むようにして、少しずつ口に入れるので、早食いを防止できるというものだ。

同じ分量のご飯をお皿に盛って、食べ終わるまでの時間を計る
ガブっと一気にいけないので、水を飲むように舌でご飯を集めて食べていた

同じ量のご飯をこの食器に入れて、定吉に食べてもらったところ、2分30秒かかった。つまり、ふだん使っている食器より、1分遅く改善されたというワケ。

写真はもうひとつのお皿だが、スマホのストップウォッチで食事の時間を計った

食事中の様子を見ていたが「食べにくいな!」というストレスもなさそうで、お皿もキッチリ安定していた。

これだけ食べるのに時間がかかれば、ご飯の量を少し減らしても定吉は気づかないだろう。これで徐々にダイエットしていこう!

無地ですっきり! コノコの「ゆっくり食べれる食器」

早食い防止のお皿にもいろいろ種類があり、ドギーマンと大きさも外見もそっくりだが、中の凸凹のパターンが違うコノコ (KONOKO) の「ゆっくり食べれる食器」も試してみた。写真はSサイズ(1400円程度)で、少し大きな中型犬用のMサイズ(1200円程度)もある。

コノコの「ゆっくり食べれる食器」。凸のパターンがちょっと違う

お皿に入れたご飯の量は、これまでと同じ。同様にストップウォッチで食事時間を計ってみると、この食器の場合は約2分。

ドギーマンのに比べると食べやすそうだぞ!
結果は2分。いつもの食器よりは早食いせず、ドギーマンのお皿よりはちょっと早い

だいたい凸凹の感じを見て比較するだけで、各社の早食い防止食器が、どのぐらい効果があるかがわかるだろう。本記事に掲載した食器を選んでもいいし、もっと時間のかかりそうなものを選んでもいい。

左のコノコは中央の凸が低いので少し食べやすかった。右のドギーマンは凸の数こそ少ないが効果的に配置されていて早食いできない
どちらも足にはゴムが付いており、しっかりと安定。また、切り欠きがあるので、お皿を床に置くのに指をかけられて都合がいい

継続とかわいさに負けない屈強なご主人精神も必要

さて、2週間ほど早食い防止のお皿を使って定吉にご飯をあげてきたが、まだダイエットの効果は現れない。その原因のひとつは、家族がご飯をあげるとき「おなかが空くとかわいそう」と、以前と同じ量だけあげている点だ(笑)。家族で意思疎通しておかなければ、食器を変えても意味がないようだ。

いやー、うまかったなぁ~。水ないの? 水?
ご飯がある! ご主人! これ、食ってもいいのか?

また、当たり前だが、オヤツを欲しがってもたくさんあげないこと。「最近ダイエット頑張ってるもんな~」とか、「そのかわいいしぐさに免じてちょっとだけあげよう!」なんてやってると、いつまで経っても効果が現れない。ここはご主人&家族で、心を鬼にしてダイエットする必要がありそうだ。

※この記事はペトハピの記事(2017年2月24日掲載)を転載したものです。

ペトハピ

2015年4月にImpress Watch ペット特集としてスタート。同年10月に「ペトハピ」創刊。2017年5月にインプレスから独立し、ペトハピ株式会社として運営中。ペットとオーナーが、どのように共生し、お互いに幸せになっていくかを提案するWebメディア。

https://pet-happy.jp/

藤山 哲人