e-bike日々徒然
昔どうしても欲しい自転車をネット通販で購入して失敗した話。e-bikeは特に注意が必要
2023年3月23日 09:05
筆者は以前、スポーツ自転車(人力)をネットで買いました。ネット通販ですね。結果から言いますと、ネット通販で買ったのは失敗だったかな、と思います。
買ったのはジャイアント「GREAT JOURNEY」というドロップハンドルの旅用スポーツ自転車。確か2004年頃に「自転車で遠くに行きたい!」とか思って買いました。ややマイナーな自転車で近所に扱いがなく、確か「もうメーカーにも在庫がなく取り寄せできない」的な状態だったと思います。
でも自転車欲しい熱が高かったので「じゃあネット通販で!」と思って探して見つけて即注文。巨大な箱入りの自転車が届いて驚きました。前輪やペダルやサドルは外されていて、ハンドルも90°曲げられていました。ともあれ、それを組み立てて完成! さぁこの自転車でどこへでも行くぞ! と意気込んだのは覚えています。
翌日その自転車には乗った記憶がありますが、しかし、忙しさもありつつ自転車をそのまま放置。そして日が経ちつつ、そのうち自転車を物置へ運んでしまいました。
それから約5年(!)が経過し、自転車(に乗りたい)熱が再燃。すでに自転車はあるので、早速乗ろうと思いましたが……タイヤはぺしゃんこで、少々ホコリをかぶり、各部の動きがイマイチなような気が。1度乗ったきりで5年放置だとそうなりますな。
じゃあいったん自転車屋さんに持ち込んで点検・整備してもらおう! と思って近所の自転車屋さんに持ち込んだら……「ウチで買った自転車以外は対応できません」と。
えっ? あっ……そうなんですか。
じゃあ別の自転車屋さんに。しかしそこも同様で「整備とかはうちでお買い上げいただいた自転車だけになってるんですよ」と。
そっかー。最近はそういうコトになってるのかー。と、ネット通販で買ったのを後悔しました。ちなみにそのすぐ後、この自転車を買った通販ショップを調べてみたら消滅していました。まあ遠い他府県なのでどのみち持ち込みできませんでしたが。
でもその後、近所にある大手自転車専門店に相談してみたら「全然いいですよー持ち込んでいただいて!」と快諾。点検・整備していただけました(注油と空気圧調節だけで走れる状態になったと記憶しております)。
ジャイアント「GREAT JOURNEY」でサイクリングをしているうちに、別のタイプのスポーツバイクが欲しくなりました。トレック「Portland」という車種で、シクロクロス車です。
買うなら、問題が起きてもすぐ持ち込める近所のお店のほうがいいだろうな、と。また、自分の体格に合ったサイズを的確に選べるしくみがあるらしいので、近所にある名の知れたスポーツ自転車専門店で買いました。
さて、トレック「Portland」で楽しくサイクリングをしていたある日、自転車に異変が。クランク周辺から「カキッ」とか「コキッ」とかいった異音が聞こえてきたのです。走行には支障がないんですが、とても気持ち悪い。「急に走行不能になったら困る」といった不安がありました。
そして、トレック「Portland」を買ったお店に電話したら「点検しますので持ち込んでください。今日でもいいですよ」とすぐ対応してくれました。そして少し点検し、ペダルとクランクにグリスを塗布。結果、異音が解消されました。
そのときは「あー近所の自転車屋さんで買っておいてよかったー」と思いました。トレック「Portland」はその後もちょっと不調が出たりしましたが、それらについてもその自転車屋さんが対処してくれました。
そんな感じで、ちょっとした不調でも気軽に相談できる近所の自転車屋さん。相談ついでに「こういう場合はどうすればいいんですか?」などと質問すると、「なーるほど!」と思えるようなプロのアドバイスを多々いただけます。そういうメリットもあるので、やはり自転車は信頼できる自転車屋さんで買うのがいいなあと思う筆者です。
写真のトレック「Madone5.2」はスポーツ自転車専門店「バイクプラス」で買いましたが、その後のサポートが非常に手厚くてよかったです。お店までやや距離があったので持ち込みが少々たいへんでしたが、現在では近所にもバイクプラスができたので、次のe-bikeは近所のバイクプラスで買おうかな、と考えています。
まあ「自転車のことなら任せろ!」「自力でホイール組みできるし、オーバーホールもお手のもの!」くらいの人なら、ネットで買っても問題ないと思うんですけどね。自己責任を背負いきれないなら、頼れるリアル店舗で買うのがいいんじゃないかなと思います。
余談ですが、e-bikeをネットで買うのは、人力自転車を買うのとは別の注意が必要かもしれません。筆者もたまにネット通販で売られているe-bikeらしきものを見ますが、心が痛みつつ気持ちが淀むことがあります。
というのは、法律に触れそうな電動自転車が堂々と売られていたりするから。モーターでラクに走行ができます的な曖昧な商品説明があり、価格もかなり安い。そして商品説明の最後のほうに小さくわかりにくく「公道を走る場合はナンバーの取得などの手続きが必要です」とか書いてある。「これ、法律を知らずに買っちゃって公道走ったら、法律違反になるのに」と。
ただ、「よく知らなかったってことで買って公道走っちゃえ」という輩も少なくないことでしょう。都市部に多いですが、全然ペダルを踏まずに坂道をスーッと上っていく謎の自転車がいますよね。もちろん、ナンバーもないしヘルメットもかぶっていない。あれはたぶん違法の電動自転車。モペッド(ペダルが付いたモーターサイクル)の類で公道を走るにはナンバー取得が必須で免許も必要で、ヘルメット着用が義務です。
e-bikeはペダルを踏まないとモーターのアシストが働かない“電動アシスト自転車”で、れっきとした自転車です。でも、一部では違法な電動自転車とe-bike/電動アシスト自転車が混同されているようでもあります。微力ながら正しい知識をさらに啓蒙していければと思います。
ともあれ、(公道を走れば)違法な電動自転車がバンバン売られていることに心が痛み、それを知ってて買っちゃう輩がいることに心が淀みます。売るほうも買うほうも「バレなきゃいいや」って思っているのかもしれませんね。
でも、ネット時代、悪事がバレるのは早い。そしてバレると炎上。そんなにリスクがあるのに違法電動……あっと話がずいぶん逸れました。
ちゃんとした自転車を、ちゃんとしたお店で買うのが安心です。e-bikeを含む自転車はとくに、のちのメンテナンスも大切ですから、じっくり考えて販売店をお選びください。